長生きにこだわらない 最後の日まで幸福に生きたいあなたへ

著者 :
  • 文響社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866511160

作品紹介・あらすじ

東大病院救急医療の現場で、人間の生と死を見つめてきた医師が伝えたいこと。
「人生100年時代」と言われても、自分の寿命がいつ尽きるかはわからない。
逆算して、余計な心配や計画をしたりせずに、「今」を楽しむ。

最期の日まで、自分の体で幸せに暮らせるために、元気なうちから心がけたい衣食住のコツと心構え。

矢作先生の普段の食事メニューと毎日やっている簡単な体操をカラー写真で紹介!

感想・レビュー・書評

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  • 矢作先生は東大病院の総合救急診療体制の確立に尽力された方です。

    今まで元気だったのに救急外来に担ぎ込まれ、あっという間に亡くなる人を大勢見られ、今を大切に「今を楽しみましょう」と提案されます。

    「私たちの本当の定年は「命日」である」「10年後も、明日も、生きている保証はない」が特に印象的でした。

  • 久しぶりに読んだ救急救命医だった矢作先生の本。やはりここにもハァハァゼイゼイの有酸素運動は、活性酸素との関係で、否定的な見解が…。
    それよりなにより、高齢の読者層を想定してか、力を抜いて、無理せず、が一貫したテーマのように感じた。

  • 個人的重要事項まとめ

    この本の内容一言でいうと
    ◎中今精神で生きる!!
    「あと何年」と逆算的に生きるのは厚かましい。
    明日さえ生きてるかどうか分からない。
    生きている今日を、精一杯生きる。

    ◎暇なら近所の掃除する。
    身体鍛えられるし、感謝されるかも

    ◎前からやってみたかったことをしてみる。
    若竹千佐子さん、63歳のときのデビュー作で芥川賞獲得

    ◎役に立つかは、1%も考える必要なし。
    役目や役割は自分で好きなように決める。
    役に立ってると思ってることでも、実は役に立ってないことが山ほどある。

    ◎老化しない秘訣
    いつも自分の体の声を聴く。
    自分や自分の体に無心に感謝する。

    ◎歩き瞑想をする。
    時間を忘れ、疲れを感じにくい。

    ◎食は、食べすぎない、偏りすぎない。
    食べたいものも適度に食べる。

    ◎階段昇降は腸腰筋が鍛えられる。
    →転びにくい体になる。便秘にも有効

    ◎声を出すのも立派な運動。ストレス発散にもなる。

    ◎血圧の良い数値は人によって違う。
    高血圧・低血圧に関わらず、
    ①トイレを我慢しない
    ②冬場の風呂は脱衣所を暖かくする
    は実践する。(急上昇/急降下を防ぐため)

    ◎未来のお金の心配は取り越し苦労。
    ○歳までにいくら必要という情報は当てにならない。
    今を全力で生き、今を楽しむ。

    感想
    20代向けではなかった笑
    でも面白かったからok!
    役に立つかは考えなくていい、って元お医者さんに言われると妙に説得力あるなあ。確かにそうかもなあ。

  • あと何年と逆算的に生きるのは厚かましい。
    明日はほっとしたら、人生を定年=死んでいるかもしれない。肉体の動向は本当に予想がつかない。
    仮に明日の予定が入っていたとしても、それは明日、自分が生きていたときにやればいい話、だから明日ではなく、生きている今日を精一杯生きる。
    人生に定年はありません。定年は自分が死ぬ時
    明日だって、あるかどうかわかりません。
    だからこそ、今この瞬間を大切に。
    要介護の前段階としての脆弱性をフレイルと命名している。
    フレイルは加齢に伴い身体の予備能力が低下して健康障害を起こしやすくなった状態、サルコペニアは加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下
    フレイルの筋力低下を来さないためには、運動が有効。5分でも良いので日々体を動かす。
    体を動かすと言えば、喉を鍛える。声を出すこと。食べ物が食道ではなく、気道に入り込むことで生じる誤嚥性肺炎:噛む力、流し込む力が、総合的に弱くなると起こりやすくなる。
    ・自律神経:昼間に優位となる交感神経、夜間に優位となる副交感神経
    呼吸・循環・消化・免疫・代謝・排泄など、人体に不可欠な各システムがきちんと稼働し、ホメオスタシス(恒常性、つまり一定に保つこと)を実現するための司令塔
    自律神経のバランスが良いと免疫力が上がる。
    ・食事(食べすぎ、早食い、偏食などをやめる)
    ・生活習慣(リラックス時間を増やす、睡眠をちゃんと取る、体を適度に動かす)
    ・五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚を研ぎ澄ます)
    余計な医療を受けず、自然に任せて死ぬことを「平穏死」と呼ぶ
    平穏に静かに、この世を去る。
    大半の人は死ぬ少し前から食事を受け付けなくなる。これが他界のサイン
    人間は想定外のタイミングで死んだりします。だからこそ今を楽しむこと。
    最も大切なのは、生きた年月(時間)ではなく、いかに生きたかと言うこと。その人が、何を体験し、何を学んだのか。そこに尽きる。
    地位・名誉・名声・資産・学歴、それらは私達の故郷に持って帰れません。すべてこの世の夢、浮世の露。故郷に持参出来るのは自らが得た学びだけ。
    突然死ぬ人、事故で死ぬ人、病気で死ぬ人、死因は様々ですが結局のところその人のもって生まれた寿命
    人は全員、いつかちゃんと死ぬ。笑顔で暮らし、好きなことをしながら、安心してあちらに帰りましょう。

  • 2020/5/3

  • また、年齢を重ねた時に再度読みたい本。
    ピンピンコロリの為の生き方や考え方に共感した。


    ①筆者のベースには輪廻転生の考え方がある。
    肉体は死んでも魂は生き続ける。肉体はたかが、この世とあの世を結ぶ乗り物であり、
    死を怖がったり心配したりしなくていい。との事。

    私『輪廻転生を信じたくない自分としては、しんどい内容。死んだら終わりが良い』

    ②孤独死は悲しい最後ではない。
    安心して死ぬための支援はたくさんある。

    私『孤独死自体は悲しくないけど、死後に発見されず腐敗したりするのがどうしても辛いので、出来ればお金を貯めて、見守りサービスを受けながら老後を過ごしたい』

    ③安楽死はダメ、平穏死を目指す
    好きな時に他人に頼んで死なせてもらう権利、いつでも勝手に死んでいい権利ではない。
    死は魂が決める事なので、肉体はなるべく傷つけることなく、あの世に戻る時にお返しする。との事。
    延命治療せずに緩和ケアをしながら死を迎える平穏死が理想。

    私『何かあったらスイスで安楽死!が私の夢だったけど、緩和ケアで週何回か自宅に来てもらいながらだったらそんなにお金もかからないし、それも良いかも。でも出来るだけ人の世話にならず死にたい…』


    ●スマートエイジング
    『加齢によって物事の見方が深まり、視野が広がる事で人生が豊かになる』
    加齢を前向きに認識する

    ●先のことを考えず今を精一杯生きる
    逆算的に考えすぎると、自分を締めつけ好きなことができなくなる。
    人生に定年はない。定年は自分が死ぬとき

    ●役に立つか立たないか考える必要はない
    やってみたいことがあるけど、それが世の中の為・人の為になるのか、と悩む必要はない。
    感謝の言葉がなくても、自分への評価がなくても、お天道様が見ているという気持ち。

    ●食生活
    ・白米ではなく玄米
    ・野菜、果物、発酵食品バランスよく
    ・大豆製品、卵、パンほどよく
    ・肉類食べない、お酒飲まない
    ・糖質制限は特にしない
    ・旬の食材、自然の食材(非加工品)
    ・精製されていない自然塩→大事!ミネラル!

  • 氏の書いていることは結局のところ長生きする秘訣だろうし、健康であり続ける秘訣であると思う。今を大切にし、生き甲斐を見つけ、ストレスを減らし、旬の食べ物を選び、睡眠を十分にとり、自己の体を含めたものを大切にする。よく言われている事だが自己の経験に裏打ちされた語りには説得力を感じた。この手の本はたまに読みたくなる。
    死後の世界はある、と断言する根拠はよくわからないが死にゆく人を娶るとき、自分が死の淵に置かれたときに思い出したい。

  • ・今だけを考える。

  • いくつかの事柄においてはとても共感し、本当にそうだよなーと相槌も打たずにはいれなかった。例えば、引退は会社が決めるのではなく自分が決めるもの。細く長くゆるゆると長期的に続けること。自分の暮らしは自分で見る。役割は自分で求めて見つけること。”終わった人”を読み終えただけに、テーマが重複しているような気がして馴染めた。
    しかし、最後の章での自然に寿命を全うすべきという考えにはあまり共感できなかった。日本にいたときには、自然にすべてを任すことが普通でそれが当たり前に良いことだと思っていたが、アメリカにきて自分の体は自分で管理できることの自由性にすごく惹かれた。というのも、祖父の肺がんの慣れの果てを見ているだけに彼が最後どれだけ苦しんだかを知っているからだ。末期の患者にはどうしようもない治療。ただ、緩和ケアをして寿命が尽きるのを待つ。モルフィネや他のオピオイド系の鎮痛薬をある程度を超えるともう何の効き目もない。そんな中痛みと苦痛にゆがむ中死んでいく。それならば、自分自身のタイミングで自分の一生を終えたいと思うことは何ら不思議ではないし、タブーなことだとも思わない。

  • 夫が図書館で借りたので、私も読んでみました。

    東大病院の医師だというので、医師ならではのデータを踏まえた話などを予想していただけに、ちょっと期待外れでした。
    間違ったことを言っているわけではないけれど、どこかで聞いたようなよくある話が多くて、得られるものは少なかった・・・
    何歳まで生きるかはわからないけれど、今を楽しんで生きるしかない、という主張は共感しましたけどね。

    でも・・・うちの父ならグッと響くような気がします。ターゲット層より私は若すぎたな。

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著者プロフィール

矢作直樹(やはぎなおき)
東京大学名誉教授。医師。1981年、金沢大学医学部卒業。1982年、富山医科薬科大学の助手となり、83年、国立循環器病研究センターのレジデントとなる。同センターの外科系集中治療科医師、医長を経て、99年より東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻および工学部精密機械工学科教授。2001年より東京大学大学院医学系研究科救急医学分野教授および医学部附属病院救急部・集中治療部部長となり、2016年3月に任期満了退官。株式会社矢作直樹事務所を開業。
著書に、『悩まない生き方』(三笠書房>)、『人は死なない』(バジリコ)、『おかげさまで生きる』(幻冬舎)、『お別れの作法』(ダイヤモンド社)、『自分を休ませる練習』『自分を好きになる練習』(以上、文響社)など、多数。

「2022年 『身軽に生きるコツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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