ホット・ゾ-ン (下巻)

  • 飛鳥新社
4.05
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本棚登録 : 193
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784870312005

作品紹介・あらすじ

「エボラ・ザイール」-この殺人ウイルスは自然破壊に対して熱帯雨林が人類に放った刺客なのか。アメリカ陸軍ウイルス・スワット・チームの決死の防御作戦を描く渾身のノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ノンフィクションだとは知らずに手に取りました。
    コブラの眼はちょっと衝撃的でしたから、どんな展開なのだろう、と。
    大事になっていなかったので、もう危機は去ったように思っていました。
    そんなことはないですね。これからもどんどん続くはず。
    これは地球の叫びだ、ということを忘れてはならならいとおもいます。
    地球上でもっとも必要がなく、そして危険な生物はウィルスなんかではない。
    それを滅亡させようとしているのが地球の叫びであるウィルス。その生物がいなくなったとき、地球は楽園になることでしょう。

  • 怖くて一気読み。

    未知のウィルスはきっとまだまだあるだろうし、今現在収めているとされているウィルスもまた何のきっかけで復活しないとも限らず。自然や野生を人間が管理、制圧することなど到底不可能で、なんとか共存する道を探るしかないのだろう。

    手に汗握る場面も悪寒に襲われる場面も多々あるけれど、これがみなあった出来事。危険と背中合わせの、地道で時には大胆な研究で、日々前進している。
    研究者や医療関係者へ改めて敬意を。

  • 地球を人体にたとえれば、人間もウイルスの一種かもしれない。短期間に爆発的に増殖し、地球をコンクリートで埋め尽くし有害なガスや廃棄物をどんどん生成している。このウイルスもホスト(宿主)がいないと生きていけないのは、エボラやマールブルクと同様。環境を考えるきっかけにもなる。また、このウイルスは人類浄化の一翼を担っているのかもしれない。ここ最近は、エボラのような強烈なウイルスは広がっていないが、インフルエンザが猛威をふるおうとしている。現実の世界では、このウイルスのパンデミックを危惧している。飛沫感染なので、予防措置がとれるが、これが空気感染ともなれば大変なことになる。ウイルスも日々進化している。人類と細菌の戦いはこれからが本番なのだろう。

  • 勉強になりました。

  • エボラ

  • 環境開発によって野生の生き物の生息域が狭まってきて家畜や人間との接触頻度が高まってしまったのも、パンデミックの発生原因の一つと言われてます。加えて全世界が航空路線で結ばれてしまって数時間で世界中に広がる世の中になってしまいました。

    対応策もままならない状態で、突然道のウィルスに直面することになってしまうという、瞬殺に近い恐怖の世界になったのだと再認識。

  • 昔読んだ本

  • 上下巻の感想をまとめて。

    普段は小説を読んでるから全ての描写が伏線であることを期待してしまうがこれはノンフィクションなので特に何事も起こらずというのが面白くなかった。もちろん現実なので何事かあったら今こうして悠長にしていられないだろうけど^^;

    エボラは致死率が非常に高く潜伏期間も短いので人類を滅亡させるには及ばないのかなと感じた。なぜなら宿主をすぐに殺してしまうから。
    それよりこの本の中でも再三書かれているがより驚異なのはエイズだろう。エイズは感染しやすさで言えばしにくいようだけどその潜伏期間の長さを考えれば気付いた頃にはすっかり蔓延していたということがあってもおかしくないのではないか。

  • 下巻は、エボラ制圧編。

    エボラ・レストンでは、人間の犠牲者は出なかったんですね。ただ、今の西アフリカでのエボラ禍で空気感染説が消えないですが、このエボラ・レストンでも空気感染が疑われる事例があったと言う事で、怖いです。

    でも、アメリカは、このレストンの経験があったにも関わらず、この度の西アフリカのエボラでは国内で二次感染騒ぎを起こしています。もう、遠い昔の出来事なんでしょうか?

  • 上巻はエボラが人間を襲うようになった歴史について。下巻では、フィリピンからアメリカに(正式な手続きを経て)輸入された研究用のサルの間に広まった、エボラの一形態と言えるエボラ・レストンウイルスをどのようにして駆逐したかが描写されてます。
    殲滅を担ったのはアメリカ陸軍。ウイルス研究者ではなく、生物兵器への対応も視野に入れていた軍が主となったというのは賢明な判断であったのだろうと思います。

    結局、このサルの間に広まっていたエボラは、空気感染が可能であるほど感染力が強いものであったにも関わらず、なぜかヒトの体内では発症しないものだったようで、サルに濃厚接触していた人たちも発症せずに済んでいました。が、本書の登場人物も懸念しているように、いつこうしたウイルスがヒトの体に影響を及ぼすかもしれず、また空気感染する能力を突然変異で身に着ける可能性も捨てきれない訳です。
    そう考えると、現在、西アフリカを起点として広がりつつあるエボラ禍が一気に現実味と恐怖をもって迫ってくる感があります。

    上下巻ともに、今まで知らなかったエボラのことを整然とまとめたうえで話を展開していて、非常に読み応えのある好い本でした。下巻はずっとエボラ・レストンのせん滅作戦に費やされるので、目新しい情報があまりなかったというのがやや残念ですが、話の流れからしたら仕方ないでしょう。

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