神に祈らず―大杉栄はなぜ殺されたのか

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著者 : 宮崎学
  • 飛鳥新社 (2000年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784870314269

神に祈らず―大杉栄はなぜ殺されたのかの感想・レビュー・書評

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  • アウトローの中に生まれ学生運動にも参加した作者が、大杉栄の生き方、なぜ彼が殺されなければならなかったかの自論を展開する一冊。
    最初こそ大杉の生き方に理想を見ているのかと思ったけれど、大杉を殺したのは「善人の悪行」であると結論づけてからは、国家や市民など「善きもの」とされているものへの批判が始まります。
    大杉栄を入り口として「自分の頭で考えて肉体で生きる」ことの苛烈さを述べ、しかしそう生きられないうちは日本は精神的後進国であると結びます。
    「善人の悪行」は今も社会の至る所、己の中にもあると思うとゾッとします。

  • かなりいい本だ。

    村上春樹より素晴らしいと思う。

    本を読んでいて久々に感極まって泣いた箇所があった。

    金子光春の詩集を読みたくなった。
    大杉栄全集がほしくなった。

    この本は購入すべきかもしれない。手元に置いておきたい。文庫になっていたら即買いたい。

  • 今回の震災で一般市民を非難するような醜い文言が見かけられたけれど、大きな出来事を前にして現われるさまざな感情に、なぜか「怒り」が生まれ、そしてその矛先がなぜか弱い市民に向けられるのがこの国の稀有な状況だ。そうした人間は戦争中は軍部や政府を批判的に眺めるどころか市民の中に「非国民」という敵探しに明け暮れ、そこに「怒り」の感情をぶつけた。今回の震災でも同じことが見られ、この国が戦争中のメンタリティから一歩も抜けだしていないことがよくわかった。そんな状況だからこそ、この本に描かれた自分の足で立とうとした、立ち続けようとした人間の姿にあこがれる。その立脚した地点から見える視線が大事なのだ。

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