脳の右側で描け 改訂新版

  • エルテ出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784871990424

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  • 蓮実重彦さんの有名な授業で、
    「その映画で何が写っていたか」をえんえんと述べさせる、
    というのがあった(らしい)。

    「うちわが3回うつりました」
    「ドアが4回うつりました」

    なんでそんなことをしたのか。
    これは私の想像にすぎないのだけど、
    そうしないと、「自分の心に強い印象を残した」ものだけを観てしまって、
    「なにげなく見過ごしてしまう細部」が観られなくなってしまうからなんじゃないかと。
    その細部こそが映画を支えているのだけれど、
    「上手な演技」や「かっこいい演出」や「目を見張る技術」に目が行ってしまうと、
    その細部は見落とされてしまう。
    だから、わざわざ「感情を排除して、引いた目線で物を見る」という作業が必要とされたんじゃないかと。

    つまり、この本で言われている方法、
    「グリッドを引く」とか「さかさにする」とか「ワクを先に書いて、次に輪郭だけを描く」とかいうことと、
    蓮見さんの授業というのは、
    同じことをやっているんじゃないかと。

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