戦闘美少女の精神分析

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著者 : 斎藤環
  • 太田出版 (2000年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872335132

戦闘美少女の精神分析の感想・レビュー・書評

  • おたくと「虚構性の自覚」についての分析が非常に興味深かった。熱狂とニヒリズムの間をふらつく=おたく、というのはなかなか的を射ていると思う。また、「漫画」という媒体が持つ性質についての言及も納得させられた。加えて、おたくの系譜学としても楽しめる部分が多い。

    ただ、精神分析的な要素が強くなる後半はややついていくのが大変に感じた。というのも、あまり精神分析的なフレームワークになれていない僕のような人間にとっては、突飛過ぎるという印象を免れ得なかったのである。

    サブカルチャー分析としてはよくできている一方、精神分析的な方向はほどほどに取るぐらいがこの本の活用法としては良いのではないだろうか。

  • 10月7日読了。精神科医である筆者が日本のアニメ、どころか文化全体に横溢する「戦う無垢な少女」のイコンについて論じた本。これこそもっと早くに読んでおくべき本だったな・・・。岡田斗司夫のようなオタクのど真ん中にいるクリエータの立場ではなく、外側から俯瞰した立場でありながらツボをはずさずオタク史を彩る各名作アニメにも触れているのは信頼できる。オタクの嗜好対象になぜかセクシャリティがちらつくのは私も以前から(私自身を含めて)不思議に思っていた部分で、この本での議論には非常に感ずるところがあった。嗜好する対象がハイコンテクストであるほど消費者は対象と1対1の自分だけの世界を作り上げ、それを現実の代替物・劣化コピーとするのではなく、現実とは別の現実として生きる。また、現実側からその別の現実を見つめる醒めた視野をも確保する。その動機を理由付けし、補強するのがセクシャリティ。うーむ考えてみると知識量の不足はあるけれど、私もりっぱなオタクなんだなあ。

  • <閲覧スタッフより>
    『新世紀エヴァンゲリオン』、『千と千尋の神隠し』など。あのアニメの主人公やあのアニメ監督の心の動きが分かります!
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    所在記号:778.77||サタ
    資料番号:10153757
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  • 精神科医・齋藤環がオタクについて書いた本。ラカンの話は門外漢なのできちんと理解しているかは分からない。</br>
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    しかし、「アニメ絵で抜ければオタク」という第三世代以降の萌えオタとかライトオタの定義が端的かつ明確に言及されているのがすばらしいところ。</br>
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    オタクの生態(社会活動ではなく個人的な営み)をセクシャリティーという面から語った一冊。

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戦闘美少女の精神分析の作品紹介

ナウシカ、セーラームーン、綾波レイ…。日本の漫画・アニメ空間には「戦う少女」のイメージが溢れている。タフネスなアマゾネス系女戦士とは全く異なり、「トラウマ」を持たない可憐で無垢な戦闘美少女。彼女たち「ファリック・ガールズ」の特性と、それを愛好する「おたく」の心的機制を、『社会的ひきこもり』の著者がセクシュアリティの視角から徹底的に分析する。

戦闘美少女の精神分析の文庫

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