- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872336443
作品紹介・あらすじ
死んでから後悔しても遅すぎる。『完全自殺マニュアル』が書かなかった自殺の損得勘定。致死量のクスリの値段、自殺者遺族の年金額、電車飛び込み自殺の損害賠償額、自殺物件の下落率、自殺でもらえない生命保険の種類など、本当に自殺は得か損か?後悔だらけの人生で、死んでまで後悔したくない人のための「自殺の費用対効果」バイブル。
感想・レビュー・書評
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自殺の難しさ、未遂の恐ろしさがわかる。自殺はいくない。
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自分の価値=「葬儀費用+慰謝料+逸失利益[(自殺前1年間の年収)×(1-生活費控除率)×(67歳-現在の年齢に対する中間控除率)]+弁護士費用-過失相殺額」ということ、死は一般的には病死(医師にかかっている患者がその病気で死んだ場合。主治医が診断書を発行。)と変死(病死以外は変死扱い。自殺は変死。)に分けられること、解剖には2種類(犯罪の疑いがないか特定するための「行政解剖」、他殺などの事件の可能性がある場合の「司法解剖」)あること、80年代のブラジル・サンパウロ刑務所ではくじ引きで自殺者を決めて中庭で自発的に首を絞めて自殺をしていたこと、自殺では精神疾患による特例を申し出ないと健康保険が使えない上に生命保険の入院特約なども支払われないことが印象的だった。
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初めて読んだのは中学生の時。
20年ぶりに読みましたが、やっぱり面白い!
(制度等は変わっているでしょうが)
自殺により多額の保険金が手に入ったケースも紹介されていますが、未遂に終わったリスクも含め、全体としては損な場合が多いと感じました。
著者がリストカット歴あり・服毒自殺未遂の経験あり、ということもあってか「自殺したい」という気持ちを否定していないところがまた良いです。
かと言って、自殺推奨というわけではなく、それでいて面白いのは流石です。
また、時折「知人の…」といった話も出てきますが、参考文献が多く、うわさ話や想像で書いたものではないので内容が濃いです。
自分の心の奥底にずっとこの本を読んで感じたことが残っていて、衝動的に自殺を選ぶことをしていないように思います。
そんなことを言ってられないくらいになれば、一線を越えるのだろうなぁ。
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ビジホで自殺すると向こう10日間くらいの部屋代などなどを遺族が請求されるというのをネットで目にしたりもする。
それと完全自殺マニュアルにもJRの訴訟について触れられていたものの、具体的なことについては時と場合によって違いすぎるので答えにくいとか、あまり大っぴらにできない事情があるように見えた。
たぶん請求されなかったパターンから、1億以上いったかもしれないという場合まである。
やっぱりその辺の電柱で首でも吊るのが無害なのかなって思ったけど、それもあんまり無害ではない…でも公的施設とか、不特定多数の人間の予定を狂わせるような死に方は、やはり損害賠償が発生するのだなあ。
大変参考になる本でした。 -
自殺は駄目だという本ではなく、真面目に「この方法で自殺するとこのくらいのお金がかかる」ということが書かれている。
簡単に見える飛び降りの後がお好み焼きみたいな状態になったり、自殺は保険が効かないとかODで死ぬことは難しいとか、知識として持っておいても損はないと思う。 -
色々な自殺の手段について、どれだけのコストがかかるのか検証している本。
自殺に成功した場合と、未遂に終わった場合について、更に、自殺した場合についておりる保険の金額などについてケーススタディを交えてまとめてある。
未遂の場合のコストの高さを考えると、確実に死ねる方法がいいだろうし、確実に死ねる方法は苦しいものが多いし、死んだ後に遺族にかかる負担なども考えなくてはいけないし、なんていうことが細かく書いてあるので、自殺したい人が読んだらげんなりして自殺したいと思わなくなるかも。少なくとも、自分にとっての最適な方法を考えることに疲れてしまいそうだ。
教員として、何か不測の事態に備えて、知って置いたらちょっと役に立つこともあるかもしれない、そういう程度の雑学。
札幌市の図書館で借りた本。 -
死体処理・健保年金・借金・自殺物件・生保。手段別経費について、事例及び取材調査で具体的な費用を示す。
直接的に本人にかかってくるコスト概算。切羽詰まった人は気にしないだろうけど。育ててきた人間を失うこと、社会にとってのそのコストが知りたいです。 -
ここまで調べて本にまとめるなんて。
決して自殺を後押しするものではなく、高校の教科に入れてもいいかも。
自殺に失敗したときの悲惨さや、家族の苦しみがわかる。精神病だけは何とかしないと。 -
美しい言葉を散りばめた本よりも、よっぽど抑止力になりそう。