封印作品の謎

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著者 : 安藤健二
  • 太田出版 (2004年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872338874

封印作品の謎の感想・レビュー・書評

  • 極一部の人たちが「差別だ!」と騒ぐだけで、作品は失われるということが分かる。円谷プロの2作、ノストラダムスの大予言、ブラックジャック。最終章の18禁ソフトキャラ云々については正直いらなかった。

    面白かったのは被爆者支援団体のエピソード。
    支援団体は、「被害の重大さのアピール」と「被害者差別の根絶」という2つの使命を持っているが、被害の重大さをよりアピールしようとして、重篤な被害者を掘り出してきて露出させればさせるほど、差別される要素が増えるというジレンマが発生するらしい。

  • 2004年刊。◆特撮・マンガ等の封印作品を挙げ、そこに至った要因を関係者のインタビュー等から解読。ウルトラセブン12話が封印作品であったことは既知だが、他の作品は殆ど知らない。◆全体的には、製作者・創作者側は、差別等を告発する意図で製作したが、その意図に反する結果・評判を招来したもののよう。また、作品あるいは作品全体からみてさほど問題はないのに、著名な作品を批判することで批判者の自己アピールに利用した面も見え隠れ。◇他方、製作者側の無知による明白な誤謬ある作品もあって、正邪の判別がつけにくいものも多い。
    もっとも、自主規制が過ぎると、作品のテーマがぼやけ、面白みだけでなく、社会問題の告発すら自制してしまう結果も予想され、痛し痒しの面は拭いがたい。最近、人間の業に迫るようなテレビ作品に出会えていないことから、そう思ってしまうのだが、実のところどうなのだろう…。

  • 【分類】778.8/A47
    芸術のコーナーに並んでいます。

  • ウルトラセブンの第12話に代表されるような、作品の内容に問題(主に、社会的な差別や誤解などを助長するなど)があるとされたために、再放送はおろか、メディアでの発売や特集記事などからも封印されてしまったもの理由の真相に迫る。
    著者が興味本位ではなく、真摯に封印理由の真相に迫ろうとする姿勢が文章ににじみ出ている。リアルさが感じられた。真相に迫るほどに、封印理由は世間で云われているものとはズレがあることが明るみにでてくる。
    特に衝撃的だったのは怪奇大作戦の「狂鬼人間」っだ。これは現実的で犯罪があったのではないかと予感させるが、実際には事件になっていないようだ。やはりこの手の話というのはきな臭いことが現実にあるのかと背筋が寒くなる思いがする。
    ちなみに、狂鬼人間がネットで検索すれば海賊版を見ることができる。私が見た感じでは、確かに使われている言葉自体は問題視されるだろうが、内容は、今日のエグイものに比べればむしろおとなしめと感じた。時代背景に違いだと思うのだが。

  • 「ウルトラセブン」と「怪奇大作戦」について読みたくて図書館で借りた。
    ネットでも詳しく書かれたサイトが存在するので、特に目新しいことは書いてなかったけれど、著者の情熱を感じた。年齢近い。
    最近「怪奇大作戦」がDVD化されたが、くだんの24話は封印されたまま。至極残念。牧さんシビレル。

  • こういう視点で書いた本を初めて読んだので、衝撃的だった。
    作品に関わった人へのアプローチについて詳細に書かれている。非常に苦労してこの本を書き上げたんだろうな。

    それにしても、実際に本当に文句が出たのか不明なことが多いこと。
    いずれにせよ、風評被害が一番怖いんだろう、日本人は。
    それは、唯一の宗教を持たない国であるが故の気質なのかもしれない。

    手塚作品が、今回のような理由で封印されているのは残念。
    マニアでなくても、そう思う。
    でも、どうしても読みたいなら国会図書館へ。そうだね。

  • 差別撤廃教条主義者と製作者側の自主規制の問題。しかし、「被爆怪獣」は知らなかった。

  • かの有名なウルトラセブン第12話など、何らかの差別表現などの理由から抗議を受け、それ以来封印された放送出版物の経緯を探るルポルタージュ。覗き見的な下世話な視点からではなく、真摯に表現の自由を考え、作品の真の意図を理解しようと努めている。もと新聞記者の作者によるデビュー作で、出版は8年前。続編も数冊執筆されているようなので、機会があれば読んでみたい。
    むかしは作る側も受け取る側もまだ大らかだったと感じる。最近は何をしても爆発的速度で世論が拡散し高揚するから、メディアも萎縮気味だ。

  • 「ブラック・ジャック」など有名な作品は多くありますが、その有名な作品にも様々な事情により封印された物語があります。
    その物語の一部を紹介した一冊です。
    【熊本学園大学:P.N.和菓子】

  • 図書館で借りてきた
    巻末の封印作品の情報が便利
    他のも読んでみよう

  •  封印作品とは何か「テレビや雑誌などで一度は世に出たんだけども、再放送や再録、DVDや単行本などへの収録がなく、事実上封印されてしまっている作品」のことである。
     作品自体にそこまでの非はなく、クレーマーの走りなのかなと思って読み始めたんだけど、想像とは少し違うようである。

     簡単に言えば「その表現を使うことにより、誰かしらが傷つく可能性のあることを、表現者が誤ってうかつに使った」から封印されているものが大多数である。大多数っていうか、取り上げられている作品すべてがこのパターンと言っても過言ではない。

     たしかに、時代の流れだったり、攻撃しやすい対象であったりするが故に、必要以上に厳しい意見はあったと思うんだけど。
     作品を真摯に考え「どういわれてもこれを伝えたい」というのであれば封印されなかったと思う。

    「突っ込まれたら痛いところを突っ込まれたから、戦わず引きました」というのが印象。

     流れ事態はなかなか興味深いんだけど、5作品すべて同じパターンだと後半読み疲れる。
    (意図したんじゃなくて、取材したうちにそうなってしまったんだろうけどね)

     あと「違法なファイル交換ソフト使って作品を見た」と書くのは正直どうかと。
     封印されているから見れないのであって、ファイル交換ソフト使えば封印作品も簡単に見れますという提示でもあり、あまりよろしくない。
     ファイル交換ソフトで簡単に見れるんなら(あまり苦労をしていないなら)「ツテで見た」と書けばいいのに。

     ある意味、メジャーになったとたんに封印されそうな作品である。

  • 『ウルトラセブン』12話や『ブラック・ジャック』41話など、人気作品でありばがら現在はその一部が見れない・読めなくなっている作品の封印に至る経緯などを記した本。巻末にプチ封印作品リストつき。なかなか興味深い内容です。

  • たぶん、一連の「封印○○」本ブームのきっかけとなった本だと思います。著者渾身の取材と執筆内容は、とりあげられている作品のファンのみならず、サブカル好きの人、クリエイティブな仕事に就いている人必読のものとなっているのではないでしょうか。唐突ではありますが、この本にはロックを感じます。

  • 図書館で借りて、ただいま読了。
    この手の裏本に有りがちな、大袈裟な表現が無く、作品ごとにきちんと当事者や関係者に取材をしている所が良い。

    ウルトラセブン幻の12話が気になっていたので、読んでみたけど正直封印しなきゃいけない理由がよく解らない。
    リアルタイムで放送を見てたはずだけど(歳バレるな)、怪獣もストーリーも、一切記憶無し。
    子供の何気ない疑問が、たまたま原爆被害者の会の活動をしていた父親を怒らせてしまった、という。

    なんだかね。

    もちろん、差別や人権無視は断絶すべきだけどね。

    当の本人から声高に言われると、逆差別になりかねないよね。

    と、疑問を呈しておきます。

  • ウルトラセブンやブラックジャック等でこの世から封印された作品を紹介。読むと何だかこの世が不安かつ人間不信になる。

  • これ見てたらブラック・ジャック全巻大人買いしたくなったけど結構たかいな!

  • マスコミは、自分の責任を人になすりつけるのが得意ですね。
    自分はさも中立なふりをして、親切顔で、火種をまく。
    つくづくそう思った。
    まあそれは、この本の作者も一緒。

    はっきり言って、どこかで誰かがわたしの悪口を言っていたからといって、それをわざわざ御注進するのは、親切でもなんでもない。
    なんか、ケンカでもおこんないかなぁと楽しみにしてるだけ。

    まあ、中身についていえば、自分がかかわっただけあって、パソゲーの話が1番おもしろいし、力が入っている。
    でも、上記の理由で、あんまり好きではないなぁ。

    封印作品についていうなら、例えどんなに不快な作品であっても、作品そのものは、抹殺されるべきではなく、議論されていくべき者ではないのか?

    そして、それを議論していくのは、つくった者ではなく、それを受け取る側の人間の義務であるような気がする。

    しかし、そう言いながら、その刃が自分に向いたとき、やっぱり、同じようにそう言えるかどうかは、あんまり自信がないけれど。

  • テーマは面白そうだったのだけど、みんな古い作品で、封印されてないものさえ見たことがないものばかりだったので、ピンときませんでした。

  • 漫画、アニメ、特撮などの見られなくなった作品・番組自体をとりあげ、その理由とともに、作品に関わった関係者のコメントなどから
    当時と現在日本の抱えている問題などもわかります。
    あとおなじみの会社の謎もとけたりしました。

  • 円谷プロの迷作品他の謎に迫った一冊。

  • 「ウルトラセブン」や「ブラックジャック」など、なんらかの事情により、作者(もしくは権利者)が自ら封印してしまった作品達のその理由に迫るという内容の本です。
    正直に言えば、必ずしも真実にたどり着けるものでは無かったようですが、当時の混沌とした文化観の中、生み出され、そして封印されてしまった作品達に、こうしてスポットをあてる事でなんらかの問題を提起する大きなきっかけとなる事を期待できる作品だと思います。

  • 200501 最後のエピソードは思い入れはあるのかもしれないけど、他には劣る。でも全体としては面白い。

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封印作品の謎の作品紹介

DVDや衛星放送が普及し、あらゆる"埋もれた名作"が発掘、復刻されている21世紀。しかしその片隅では、存在のみ知られながら、いまだ決して目にすることができない一部の作品群が、ひそかに語り継がれ続けている。これらの物語は、いったいなぜ「封印」されてしまったのか?誰が、いつ、どこで、「封印」を決めたのか…?大学生時代、ネット上での酒鬼薔薇聖斗の顔写真公表の動きに関わった経験も持つ著者が、戦後の特撮、マンガ、ゲームを中心に、関係者の証言を徹底的に集め、その"謎"に迫る。必読の新世代ルポルタージュ。

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