真剣師 小池重明: “新宿の殺し屋”と呼ばれた将棋ギャンブラーの生涯

著者 :
  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872570434

感想・レビュー・書評

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  • 破天荒は昭和までw

    ってな事で、団鬼六の『真剣師 小池重明 ”新宿の殺し屋”と呼ばれた将棋ギャンブラーの生涯』

    将棋の賭けで生きてく真剣師の小池重明の破天荒過ぎる生き様!

    人間的には最低なクズ人間で、人の金を盗む、人妻と子供を奪って駆け落ちしたり……。

    借りた金は返さない。
    女に惚れやすく騙されて借りた金を根こそぎ盗られる。
    そんなクズ人間じゃけど将棋だけは鬼の様に強い。

    アマ将棋の日本一、プロ棋士達も次々倒していく異名から新宿の殺し屋と呼ばれる。

    壮絶な生き様は何故か憧れるところも……w

    漫画みたいな有り得ない生涯が本当に実在した破滅的な天才。

    生で将棋の死闘を見てみたかったな。

    2018年48冊目

  • 今では絶滅した掛け将棋師こと真剣師の小池重明の生涯を、団鬼六が綴った一冊。

    晩年に直接かかわっただけあって、彼の生き様に深く迫っている感じがした。
    何より、将棋界ででもこれまでタブー視されてた彼のことを知ることができた。

  • 将棋のことは詳しく知らないけど、この人の生き様は凄いなのひとことだった。
    身内にいたらきついけど、天才。
    1つのことがひいてでいるってなかなかいないと思う。
    そして、明るくてユニークだから周りの人は助けたくなるのだろうな。

  • 今年2017年はけっこう将棋の話題が盛り上がったのではないか。自分は将棋は一応ルールくらいは分かるでよ、ってレベルでぶっちゃけダメなんだけども、流行語大賞の候補にひふみんってのが将棋関連なのかー、ってのは教えてもらったり、若い人が連勝したりってことくらいは知ってるわけで。そんな将棋の盛り上がった年にこの本を手に取るのも運命ではないか、なんて。
    とはいえ将棋はさっぱりなので、将棋の振り飛車がどーたら言われてもさっぱりなんだが、この本で語られるのは将棋の内容ではなく、ひたすら小池さんという人のダメ人間っぷりなわけで、これがまた清々しいほどに酷い。これが小説だったら、ここまでパターンにはまったダメ人間じゃ面白味がないって言われるレベルですわ。じゃあ実在だったらどうかって、ますます困る。そして将棋をやったらとことん強い。もうゲームっていうか、漫画っていうか。ぶっちゃけ楽しいわけで。
    でもって作者の名前、聞いたことあるなぁと思ったら官能小説方面だった。それはまた・・

  • 小池重明という天才がいたんだ。
    いまなら、瀬川さんとよいライバルだったかも。

著者プロフィール

団 鬼六(だん・おにろく):1931年滋賀県彦根市生まれ。57年、文藝春秋「オール讀物」新人杯に「親子丼」で入選。執筆活動に入り、SM官能小説の第一人者となる。89年に断筆宣言。95年『真剣師 小池重明』で執筆再開。代表作に『花と蛇』『不貞の季節』『美少年』『落日の譜――雁金準一物語』『死んでたまるか――団鬼六自伝エッセイ』『一期は夢よ、ただ狂え』、秘書を務めた長女・黒岩由起子との共著『手術は、しません――父と娘の「ガン闘病」450日』ほか小説・エッセイ・評伝等著書多数。2011年逝去。

「2024年 『大穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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