失踪日記

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著者 : 吾妻ひでお
  • イースト・プレス (2005年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872575330

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失踪日記の感想・レビュー・書評

  • 実話である。すさまじいなと思いつつ、東京では、乞食のような状態でも、意外に生きていけるものだと思った。贅沢を言わなければ、お金がなくとも生きられるようだ。
    著者のマンガ、最盛期に読んだことあり。

    捜索願が出ていた、そんな中で、工事現場にしろ働けるものなのか?

  • ホームレスやってると働きたくなる
    肉体労働やってると芸術がしたくなる
    これは本文からの抜粋です。人であると言う事は辛くて逃げ出したくなる事の連続ですが、逃げたその先に待ち受けているものはやはり、同質の苦しみでしかないような気がします。結局循環ですね~人生って…。グルグルスパイラルでまたこの場所⁈みたいな。
    そういう意味で本書は尊いと思います。

  • 何度読み返したかわからないくらい大切な本。

  • 人はこうやって失踪するんだって言う事がリアルにそしてシュールに描かれている一冊。5~7年前に読んだ本。有名漫画家さえもこうなるんだってことが実話でかかれています。生きるって奥が深いな~。

  • 実際の体験中は相当悲惨なことになっていたと思うのだが、ギャグ調のストーリーと絵がその悲惨さを優しく包み、緩衝材になっている。
    実体験が持つパワーを感じさせられる本。

  • 著者の失踪実話。生きることに勇気を貰える一冊です。

  • かつて少年チャンピオン誌上で吾妻氏の「ふたりと5人」を愛読した者として、その後の氏がこのような波乱の半生を送っていようとは、全く想像だにしなかった。本書p.61の「先生ほどの人がなぜこんな…」というセリフ、そっくりそのまま自分の感想です。

    丸みを帯びた可愛らしい絵柄は健在で読みやすい。前半、「夜を歩く」「街を歩く」あたりまではスイスイ読めるが、「アル中病棟」編は少々心構えして読まないときついかもしれない。そうは言っても、これだけの体験を客観的にエンターテインメントとして昇華する手腕は、お見事の一言。

  • 「全部実話です(笑)」って(笑)じゃないよ!と読む者にツッコませること受け合いの名著。吾妻ひでお……小学生の頃、単行本の『ちびママちゃん』読んでました。

    創作の葛藤。鬱と不安と妄想の日々。そして失踪。ホームレス生活。さらにはアルコール依存症で入院。
    相当ショッキングな内容なのに、丸っこい吾妻タッチと吾妻ギャグで面白く読めてしまう。でもそこはかとなく不安というか不吉な感じも拭い切れない。これが漫画の力か……。
    つくづく「アイデアと絵の両輪が揃ってこそ漫画」ということを思い知らされました。

    シアナマイドだけは絶対飲みたくねえな。

  • アル中、失踪、死の一歩手前。この画風タッチなのに、なぜこんなに確実に悲惨さが伝わってくるのか不思議に感じながら読了。おそらくそれは絵の抽象化の完成度のせいなんだと思う。手塚治虫とか永島慎二とかもそうだと思うけど、ホントに絵そのものコマそのものがとても多くの情報量をもってる。マンガってこうでないと、こうでないと。
    あとがきのとりみきとの対談でこの異常を自ら作品として成り立たせた素晴らしさについて、ガロ世代の漫画家たちが精神に異常をきたすとともにその漫画作品自体も壊れていったことと対比して、賛辞を送られていた。最近、その最たるものと思われる、安部慎一の「僕はサラ金の星です!」を読んだばかりだったので、おおきく首肯せざるを得なかった。あれは、ホントにマジ◯チ。

  • 何が面白いのか分からなかった。
    ホームレス体験漫画みたいのは他に見たことがないのでその点は貴重かもしれない。

  • 余計な感動はない。「全部実話です(笑)」の空気感。現実は物語と違う。「転落」も「再生」にあっても、なんら劇的な事件があるわけでもなく、畢竟「いつの間にかこうなってた」という『出来事』性があるだけ。それが恐く空しく又愛おしい。そういやドゥルーズもアル中だったっけ。学生の頃の風景を思い出した。

  • 「この漫画は人生をポジティブに見つめ、
     なるべくリアリズムを排除して描いています」
    の注意書きから始まる、漫画家吾妻ひでおの失踪日記。

    作中の「こじき罪」というのは「浮浪罪」のことだな。
    今はもう廃止されたけど、1947年までは警察は
    「一定の住居または生業なくして諸方に徘徊する者は、
    30日未満の拘留に処せられる」ことができたんだ。

    腐りかかったリンゴが発酵して暖くて、
    それで暖を取ったというエピソードは
    経験した人間でしか描けないんじゃないか。

    ホームレス時代の方が健康的な生活を営めた、と振り返る著者。
    ガス工事の基本をマスターしてからの配管工時代は
    著者の生活にハリが出てきたように感じる。
    「うつは身体を鍛えるとやわらぐ」と聞いたことがあるけど、
    本当にそうなのかもしれない。

    「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」は、
    確か帝銀事件で逮捕された平沢貞通もそうだったはず。
    続編の『失踪日記2 アル中病棟』では伏字にされていたけど、
    もしかしたらクレームがきたのかもしれないな。

    家族、特に奥さんの心労を想像すると胸が痛んだが、
    優しくてやわらかい絵のタッチが壮絶さを中和させている。

  • 吾妻ひでお氏の失踪中の出来事を綴った漫画。

    えっと、個人的な感想から言えば。
    笑えねーよ!
    よくもまぁ、家庭を持っていながら失踪したな。だ。

    吾妻氏自身が鬱であったり、躁鬱であったりした事が原因で、漫画で行き詰まったりした事が原因であろうが。
    突然失踪されたら困るよなー。

    物語は、吾妻氏が突然失踪している時期を綴っている。
    仕事場から『タバコを買ってくる』といって抜け出して失踪。
    自殺未遂→ホームレスへ。
    再度失踪しホームレスを経て家に帰る途中に家族から強制的にアル中病棟へと放り込まれる。
    コレがヘビーな内容なのに、すっごく軽く描かれている。
    普通にゴミ漁ったり、勝手に人様の栽培している野菜盗んだり…
    んー…人として、ダメな人生を漫画に起こしているって凄い事だと思うケド…
    なんせ、マジ体験者の描いている作品なので微妙に凄惨さが出てるんだよねー。
    ちなみに『アル中時代』ってのは書き下ろしで載ってます。
    巻末には とり・みき 氏との対談が載っております。


    ロリコンブームの火付け役…この人が噛んでたんだ…
    日本男性、好きだよね。外国と比べると。比率が。

  • 酒ってやっぱ人をダメにするね。これ読んでると日本て結構ゴミ漁るだけで食べ物に不自由しないんだなと。失踪できるなら私も失踪したい。夫は捜索届け出してくれるかな?しなさそ(爆!)

  • はあ〜、人生いろいろだねえ。

  • 最後に掲載されている、とり・みきさんとの対談で、「マジメに描くとシャレにならないからコミカルに描いてる」と書いてあって、納得。
    最悪、捨ててあった天ぷら油を飲んだり、住環境もシートに包まって寝るだけで、雨の日は最悪。
    これでも、かえってシリアスに描いたほうが、失踪しようという気を起こす人がいなくなっていいような気も<(; ^ ー^)。

    しかし、その後、拾われてガスの配管工になったり、吾妻先生は逞しい。
    でも、そんな吾妻先生をもってしても、出版業界で好きなものを描くことと、売れるものを描くことの葛藤には勝てなかったのかなぁ・・・(その辺の話も描いてあるので)。
    う~む。

  • 軽やかさは、アル中の人だけに許された特質なのだろうか。
    アル中だった鴨志田穣の「酔いがさめたら、うちに帰ろう」の根底にも、重苦しいはずの生に対する軽やかさが存在していた。きっと現実世界では幻覚や後悔で地獄は見ているはずなのに、作品は非常にフワッとしている。作品を読む限り、それは強がりでもなく本心からなのだろう。その限界いっぱいの自然体に惹かれるのだろう。
    吾妻さんは古きよき漫画描きです。ドラえもんでもそうですが、シンプルな絵は読み手に想像の余地を残す分いっそう怖いですね。

  • 漫画家・吾妻ひでお氏の実体験に基づくルポルタージュ的な漫画です。続編の『アル中病棟』(イースト・プレス:2013)があまりにおもしろかったのでこちらも読みました。

    おおまかにはホームレス生活編・配管工生活編・アル中生活編の3つに分けられるかと思います。やっぱり読み返してしまうのは、後半の「アル中」エピソードでした。『アル中病棟』と重複する箇所もあるのですが、こちらのほうがなんというか、より荒んだ感じがします。

    P.153の左下のコマが忘れられません。"恐ろしいから そうだ 酒 日本酒なら 飲めるかも そうだ 酒飲もう 恐ろしい 恐ろしいからね"。わたしはアルコール依存症に至ったことはありませんが、恐怖からの逃避を目的としてアルコールに手を出したことは何度もありました。そのころの自分を思い返してみると、「そうだ酒飲もう、恐ろしい、恐ろしいからね」というフレーズはなんともいえないリアルな感じを受けます。

    ちょうどこれを書いている日に、某クリニックのケースワーカーから、アルコール依存症についてのレクチャーを受けました。いわく、精神疾患を抱えている人のなかで、一番マジメなのがうつ病患者、二番目がアル中、とのことです。本書を読んでいても、人間というものを本当に真摯な姿勢で見つめている著者の姿勢を感じます。自分自身に対しても身の回りの人間に対しても、とにかく観察眼がすごい。

    わたし個人としては『アル中病棟』のほうがお気に入りではありますが、多くの賞を受賞した作品だけに完成度の高い一冊です。

    (20160228)

  • すごく話題になっている(た)本。読んだら案の定よかった。

  • 口癖の「失踪したい」がなおりそうです(笑)
    いろいろ洒落にならないなーくらいで読みました。
    最後の対談まで読んでようやく、
    これって結構すごい作品だなって気付きました。
    私も読解力が衰えてきたな。
    物の見方が一意的というか。
    アル中のも読みたい。

  • 不条理漫画家の失踪~アル中病棟までの話。
    絵のタッチやコマ割とかが、何となく古い、懐かしいようなあたたかいような印象。
    作家にとって悲惨な話のはずだから尚更、描線が丸っこくて柔らかいおかげで、悲愴感をオブラートに包んで、怖いくらいすらすら読ませてくれる。

    いっぽうで・・・世間でやたら賞賛されてる(数々の漫画賞受賞)のを知って、やや引いてしまった。
    詰まるところ、実際の出来事や行動、群像を淡々と、コンパクトにスケッチした内容だけに、こういう作品はむしろ、読むのにどこか後ろめたさを感じつつ、密かに味わうものだと思う。スケッチとスケッチの間に、ネタにもならない苦労、家族への迷惑があったのは想像に難くない・・・第一、家族の立場だったら、賞賛どころの話ではあるまい。。

    大型書店の平積みに、絶賛のポップが付けられるより、本棚の隅にこっそり隠してあるほうが、似つかわしいような、そんな作品。
    そういう意味で、つげ義春の漫画に近いのかとも思う。

  • 人間の案外凄い生命力に感動です。そして本人はそれでいいのかもしれませんが、奥さんの気持ちを考えると笑ってばかりもいられない!

  • ブックオフで100円だったので買って読んだ。これが全部実話というのがすごい!壮絶な内容なんだけど面白かった。

  • 失踪し、アル中になり、そして戻ってきた漫画家・吾妻ひでおの実話。
    ちょうど、ギリシャでは、年金削減に抗議し「ゴミをあさる前に」と自殺をするという事件がありました。仕事を放り出して逃げ、自殺未遂から家出、ホームレス化。見つかって保護されるもアル中で強制入院。辛いことだらけのはずですが、ずいぶん明るく描かれています。この客観視がすごい。もう誰にだってこういう可能性はある時代、と怯えながらも部分的に憧れ。

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