- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872575415
作品紹介・あらすじ
漫画家たちが脅える『ガラスの仮面』の「怖さ」とは?『美味しんぼ』に仕掛けられた巧妙なトリックとは?『火の鳥』最終回が『アトム』につながる!?『伝染るんです。』の名づけ親は竹熊だった!?続々と明かされる驚愕の事実!そして巻末には、幻の竹熊健太郎マンガ・デビュー作『どうしてくん』収録。
感想・レビュー・書評
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9年前に出た本で、「竹熊漫談」シリーズの第2弾。
第1弾『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』は刊行直後に買って読んだのだが、これは買う気がしなかった。
というのも、本書の目玉となっている「大河マンガ結末予想」(『ガラスの仮面』『美味しんぼ』『ゴルゴ13』を取り上げている)は、雑誌『マルコポーロ』に掲載された時点で読んでいたから。
ふと思い出して中古で購入してみたところ、1冊の本としてなかなか面白かった。
「大河マンガ結末予想」(元記事のタイトルは、「三大人気『大河マンガ』の最終回はこうだ!」)が掲載されたのは『マルコポーロ』1993年5月号で、もう21年前なのに、取り上げた大河マンガが3つともまだ終わっていないのはスゴイ(笑)。
ちなみに、『マルコポーロ』は「ナチ『ガス室』はなかった」というトンデモ記事のせいで廃刊になった経緯ばかりが有名だが、花田紀凱が編集長になる前のサブカル路線のころは、じつに面白い雑誌だった。
本書の場合、ストレートなマンガ評論は前半のみで、後半は竹熊自身の自分史を綴ったエッセイとオタク文化論になっている。
「竹熊の自分史など知りたくもない」と思う向きもあろうが、これが意外なほど面白い。オタク第一世代の自分史は、そのまま濃密な「オタク文化黎明期の記録」になっているからである。
発刊から9年を経たいま読むと、本書に綴られた“マンガおよびアニメのこれから”が、かなり鋭く現状を言い当てたものになっている。竹熊の、編集家としての嗅覚の確かさを証明する1冊ともいえよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルの内容は、スグ終わります。一種の釣りです(笑) けれど、タイトルと(直接は)関係のない後半が非常に面白くて。著者と同世代ではないため、自身の体験を投影することはできませんでしたが、当時の資料としても、一個人の回顧としても、貴重な内容だと思います。理想を抱えているため(他にも理由は色々)、素直に作品を楽しめなくなってしまった人々を称す「オタク密教」という単語、興味深いです。「そういうカテゴライズを行うことが面倒くさいオタクの好例」といわれれば、それも正解だと思いますが。
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中央図書館で読む。期待していませんでしたが、面白い本でした。「火の鳥」の最終回に関する部分は読み応えがありました。最終回を読んでみたかったです。「火の鳥」を読んでみようかな。
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ガラスの仮面の最終回を予想してますが、これが流石に良く練られていて相当な説得力があります。作家ご本人もこの予想ラストを読んだところ、「これより良ければいいんでしょ?」と言ったとか。
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001.初、並、カバ少スレ、帯付