ゴルゴ13はいつ終わるのか? 竹熊漫談

著者 :
  • イースト・プレス
3.31
  • (1)
  • (2)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872575415

作品紹介・あらすじ

漫画家たちが脅える『ガラスの仮面』の「怖さ」とは?『美味しんぼ』に仕掛けられた巧妙なトリックとは?『火の鳥』最終回が『アトム』につながる!?『伝染るんです。』の名づけ親は竹熊だった!?続々と明かされる驚愕の事実!そして巻末には、幻の竹熊健太郎マンガ・デビュー作『どうしてくん』収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  9年前に出た本で、「竹熊漫談」シリーズの第2弾。
     第1弾『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』は刊行直後に買って読んだのだが、これは買う気がしなかった。
     というのも、本書の目玉となっている「大河マンガ結末予想」(『ガラスの仮面』『美味しんぼ』『ゴルゴ13』を取り上げている)は、雑誌『マルコポーロ』に掲載された時点で読んでいたから。

     ふと思い出して中古で購入してみたところ、1冊の本としてなかなか面白かった。

     「大河マンガ結末予想」(元記事のタイトルは、「三大人気『大河マンガ』の最終回はこうだ!」)が掲載されたのは『マルコポーロ』1993年5月号で、もう21年前なのに、取り上げた大河マンガが3つともまだ終わっていないのはスゴイ(笑)。

     ちなみに、『マルコポーロ』は「ナチ『ガス室』はなかった」というトンデモ記事のせいで廃刊になった経緯ばかりが有名だが、花田紀凱が編集長になる前のサブカル路線のころは、じつに面白い雑誌だった。

     本書の場合、ストレートなマンガ評論は前半のみで、後半は竹熊自身の自分史を綴ったエッセイとオタク文化論になっている。
     「竹熊の自分史など知りたくもない」と思う向きもあろうが、これが意外なほど面白い。オタク第一世代の自分史は、そのまま濃密な「オタク文化黎明期の記録」になっているからである。

     発刊から9年を経たいま読むと、本書に綴られた“マンガおよびアニメのこれから”が、かなり鋭く現状を言い当てたものになっている。竹熊の、編集家としての嗅覚の確かさを証明する1冊ともいえよう。

  • タイトルの内容は、スグ終わります。一種の釣りです(笑) けれど、タイトルと(直接は)関係のない後半が非常に面白くて。著者と同世代ではないため、自身の体験を投影することはできませんでしたが、当時の資料としても、一個人の回顧としても、貴重な内容だと思います。理想を抱えているため(他にも理由は色々)、素直に作品を楽しめなくなってしまった人々を称す「オタク密教」という単語、興味深いです。「そういうカテゴライズを行うことが面倒くさいオタクの好例」といわれれば、それも正解だと思いますが。

  • 中央図書館で読む。期待していませんでしたが、面白い本でした。「火の鳥」の最終回に関する部分は読み応えがありました。最終回を読んでみたかったです。「火の鳥」を読んでみようかな。

  • ガラスの仮面の最終回を予想してますが、これが流石に良く練られていて相当な説得力があります。作家ご本人もこの予想ラストを読んだところ、「これより良ければいいんでしょ?」と言ったとか。

  • 001.初、並、カバ少スレ、帯付

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。81年より編集者・文筆家として活動。多摩美術大学漫画文化論非常勤講師。著書に「サルでも描ける漫画教室」(共著・小学館)「私とハルマゲドン」(ちくま文庫)等。blog「たけくまメモ」公開中(http://takekuma.cocolog-nifty.com/)。

「2005年 『色単 現代色単語辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹熊健太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×