建築と植物 ((LIXIL出版))

制作 : 五十嵐 太郎  メディア・デザイン研究所 
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872751529

感想・レビュー・書評

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  • この本で面白いと思ったのは、冒頭部分の数ページと、「温室建築の歴史」について書かれている部分だ。新たな視点を得ることが読書の目的だとするなら、十分なことが学べた。特に温室建築なんかはなかなか注目されるものではないので、上手くまとまっており見ていて楽しい。五十嵐太郎さんは、さすが最近の建築界を代表する批評家だけあって、視点が非常におもしろい。

    ベネツィア・ビエンナーレの石上純也の作品紹介にかなりのページを割いている。石上純也のKAIT工房を見学しに行ったこともあるし、大好きな建築家の一人ではあるが、「建築と植物」というタイトルの本書で、確かに建築と植物の関係性を考えて作った建築なのだろうが、作品紹介にページを割くのはやめて欲しいなぁと思う。そこは自分の作品集として本にまとめて出せばいいんだから、藤森さんにしろ、平田さんにしろ、ここで自分を宣伝するのはちょっと強引だなぁという感じがしてしまった。

  • 建築と植物の関係を歴史的に説明したのち、石神をぜっさんする五十嵐。

    三谷さんのコラムが面白かった。壁面緑化は嫌いとかね。

  • 建物にも、華がなくっちゃね。

  • やれやれ建築による食い散らかしが始まったようです。まずは植物です。建築家とはいろんなものを丸呑みして建築化してしまう"肉食獣"のようだ。似たようなことをしようとしている僕を正当化するわけではないが、もっと謙虚に情と非情をゆらしながら建築の"精子"を挿入して建築にしようとは思わないのか。"精子"のほうがよっぽど人間らしい。僕たちは人間であることを忘れてはならない。といいながらも、やっぱりものを考えてそれをカタチにして表現している彼らは尊敬もするし、ものを考えてる時点ですでにK点を越えている。

    内容の半分はベニスの建築ビエンナーレについてだけど、大場秀章氏のファーブル昆虫記は知っとくべきだし、四方幸子氏のセンシング・インビジブルやdoble Negative Architectureのsuper-eyeについての紹介は幅が広がるし、平田氏はいつも同じだし、田中浩也氏の生態電位は面白いけど安直だし、藤森照信氏はなんだか酔っぱらってるみたいだった。全部五十嵐氏で著されていなくてすごく良い◎ ここに養老氏も参加させて欲しかった。

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著者プロフィール

1967年パリ生まれ。東北大学大学院工学研究科教授。博士(工学)。建築史・建築批評。1992年東京大学大学院修了。ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2008日本館コミッショナー、あいちトリエンナーレ2013芸術監督。
主な著作に『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004年)、『建築の東京』(みすず書房、2020年)、『様式とかたちから建築を考える』(菅野裕子との共著、平凡社、2022年)がある。

「2022年 『増補版 戦争と建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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