部下を定時に帰す仕事術 ~「最短距離」で「成果」を出すリーダーの知恵~

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872903997

感想・レビュー・書評

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  • 仕事術というかノウハウ本としてはありがちな内容だし、身につまされる話も多くてあっと言う間に読めた。タイトルの「部下を定時に帰す」とは、ポイントを絞って短時間で効率的に仕事をしようということ。この本が読みやすいさが即ち、結論から手際よく述べるという佐々木さんの仕事振りをそのまま体現している。後半は「定時に帰す~」というよりは先輩サラリーマンからのお小言みたいになるが、それでも抵抗感はない。

    この本に説得力があるのは、佐々木さん自身が苦労をされているから。病気や障害のある家族を支えながら毎日6時に仕事を切り上げるには相当な工夫とスピードが必要だった筈で、ちんたら会議と残業に勤しむ同僚たちを苦々しく思っていたに違いない。

    その迫力に圧倒されながらもこの本を冷静に観察すれば、「部下を定時に~」というマネージメント論よりも、サラリーマン個人としての仕事術に主眼がある。書いてあることも中堅サラリーマンなら半分くらいは実践してたりするんじゃないか。部下掌握に悩む管理職層よりも、これから仕事のデキる人になりたいと願う若手向きの一冊かなと思った。中堅以上でも自分に渇を入れるには良いんじゃないか。

  • 残業というものにどのように考えるべきか、そして何を意識してそれを減らすか。ちょっとした効率化の工夫や哲学がわかる。

  • 部下と相談して、毎日9時までには帰ろうと決めたこともあり、買った。

    書いてあること自体はとても普通なのだけど、結局こういうノウハウって誰が言ってるかにとても影響される。

    この筆者の方は生活の背景も知っているので、聞こうという気になる。単なるちょっとした成功者が自分のやり方がさも絶対的に正しいかのように語っている本は読んでも全く実践しようという気にはならない。

    結局ロゴスのないものを補うのはエートスだということだろう。

  • あるポジションに着いたら、その職務に在籍している間に、最も重要な仕事として何をなすか、を自分なりに決めていました。中期の展望をはっきりさせた上で、今年は何をするか、今月は、今週は、今日は、と目標をブレイクダウンするやり方をとっていた。

    ビジネスマンに転勤はつきもの。そして職場が変わると言う事はその人の成長にとってもちろんのこと、会社にとってもプラスになります。したがってそれを前提として、在任中に何をなすかを決める。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    プロローグ 私の「仕事術」はこうして生まれた/第1章 計画を先行させる「戦略的仕事術」/第2章 時間を制約する「効率的仕事術」/第3章 時間を増大させる「広角的仕事術」/第4章 佐々木流「独断と偏見のアドバイス」/第5章 社員を活かす経営者になれ/第6章 ワーク・ライフ・バランスが強い会社をつくる

  • ゴールを見据えてプロジェクト、タスクをマネジメントすべき、その方法論はこうだ。という文脈には大いに賛成だし勉強になる

    かなりストイックなお方

  • ワークライフバランスやダイバーシティを進めていくと、仕事を通じて自己実現することが会社に貢献していくことにつながる
    ワークライフバランスやダイバーシティは個人も会社も共に、成長する経営戦略
    まずやるべきことをきちんと明確に把握した上で、計画的に進めることを徹底する

  • 再読。日系企業では今日でも王道の手法だと思っている。

    【実践すること】
    ・隔週の上司相談で、上司を驚かせない(用件のagendaを添える)
    ・不確実な仕事はとりあえず始めてみる
    ・上の人との会話は結論まっしぐらに 2.3分で
    ・2つの手帳を持ち歩く
    ・1人で作成したたたき台を基にマネジメント層に骨太の方針を決めてもらう(前期10-11月ごろ)
    ・卓上カレンダーは2ヶ月分並べる
    ・時間の70%は使えないと心得、外部と遮断した場所に避難する(中断を減らす)
    ・重要な仕事2割をやればその人の抱える仕事の8割を達成できる
    ・精通している人の教えを請う

  • ”・要は「すぐ仕事にかかるな。最短距離でゴールにたどりつくために、もっと頭を使え、考え抜け」ということです。(p.27)
    ・あるポジションについたら、その職務に在籍している間に「最も重要な仕事として何を成すか」を自分なりに決めていました。(p.36)
    ★真に使える時間は30%と見積もらなければなりません。(中略)突然の来客、上司からの呼び出し、社内外からの電話によって、“自分の時間”のだいたい70%は飛んでしまうものだからです。(p.52)
    ・手帳の一番後の白紙スペースに、自分の仕事に関連したデータを記入しています。例えば、「日本のGDPや国家予算の規模」「オイル価格」「ジニ係数」など(中略)また、格言や気に入ったフレーズも書き記しています。(中略)ついでに、感動した映画や本のタイトルや主人公の名前なども記入しています。
     このように書き入れた内容を、電車に乗っている時や人を待っている時など、比較的時間のある時に読み返して記憶していきます。(p.56)
     #★記憶力が悪いのだから、これくらいの努力はやらなきゃ>自分
    ・すなわち、「プアなイノベーションより優れたイミテーション」ということ。(中略)むしろ、優れたイミテーションを積み重ねた先に、優れたイノベーションは生まれてくるのです。(p.74)
    ・弊社の一部の社員の時間外労働は、月40?70時間を数える。シンクタンクの仕事は長時間労働になりがちであること、また残業の効用は十分認めるとしても、以下を読んで仕事に対するスタンスを改めて欲しい。(p.90)
     (中略)
     7.そのような部下を目の前にしながら、注意もせず、仕事の指導もせず、相談にも乗らない管理職に、責任意識の希薄さを感ずる。(p.91)”

  • 佐々木氏の環境に裏打ちされた必要性のエピソードは興味深く読める。
    しかし、手法自体は世間でよく言われる内容。それを実行できるかどうかに分かれ道か。

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著者プロフィール

秋田市生まれ。株式会社佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表取締役。
69年、東京大学経済学部卒業後、東レ株式会社に入社。家庭では自閉症の長男と肝臓病とうつ病を患う妻を抱えながら会社の仕事でも大きな成果を出し、01年、東レの取締役、03年に東レ経営研究所社長に就任。内閣府の男女共同参画会議議員、大阪大学客員教授などの公職も歴任。「ワーク・ライフ・バランス」のシンボル的存在である。
著書に『ビジネスマンが家族を守るとき』『そうか、君は課長になったのか』『働く君に贈る25の言葉』『リーダーという生き方』『働く女性たちへ』(以上、WAVE出版)、『ビジネスマンに贈る生きる「論語」』(文藝春秋)『それでもなお生きる』(河出書房新社)『実践・7つの習慣』(PHP研究所)『上司の心得』(角川新書)『50歳からの生き方』(海竜社)などがある。
2011年ビジネス書最優秀著者賞を受賞

「2022年 『佐々木常夫手帳 2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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