【新版】ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~

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  • WAVE出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872904215

感想・レビュー・書評

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  • 佐々木常夫『ビッグツリー』読了。ビジネスマン啓蒙の第一人者である著者は、自閉症の長男と鬱病の妻を持つ一家の父でもある。十数年に渡り、現在もつづく、家族の軌跡。著者の頑張り、家族を支える次男・長女の献身、妻の苦悩、長男の試練。「自分の人生を生きるとは責任をとること」と教えてくれる。

  • この人がこんなに動いているのに対し、私は一体何をしているんだろうと思わざるを得ない。著者の仕事に対する執着心(愛情)は並々ならぬものがあった。
    情熱、愛とはどういうものかを感じ、守るものがあると強くなれるのだと痛感した。著者のおっしゃるとおり、幸せの形はさまざまであり、著者ほどの繁忙に耐える自信はないが、バタバタとあわただしい毎日の中、戦友ともいえる家族がいて、つかの間の幸せがあるというのも憧れるものがある。

  • 著 者の仕事術の本を読み、講演を聞き、直接お話しもさせていただき感銘を受けたので、ルーツであるこの本を手に取った。いやはや、講演では家族の病状や奥さ んの自殺未遂の話などさらっと明るく話されていたが、こうして詳しく書物として読むと、本当にびっくりする。よくこんな状態で仕事が手についたものだと。 手についただけでなくしっかりと実績を残し同期トップで出世したのだから尋常じゃない。著者は仕事を愛しているから、仕事に救われたと書いているが、自分 がこの立場だったらと考え込んでしまわざるを得ない。前向きな気持ちと楽天的な発想が人生を幸福にすることがよくわかった。 

  • 赤裸々に書かれている、佐々木さんの家族みんなで書いたような本。

    障害を持った人が沢山いる中、健常者のみがいるような錯覚を覚えてしまうのは共感。

    自分がこの状況なら、、、と、考えさせられます。

    明らかな不運の中にいない自分は恵まれているなぁと痛感しました。

    ”誰かが「起こったことは皆正しい」と言う。しかし到底思えない。多くの場合、運、不運も大きく影響していると思う。”
    というあとがきを読んで、昨日勝間さんの本を読んだばかりだったので、いろんな考えがあって本はやっぱ面白いなーと思います。

  • 講演会で、サイン入りのご著書を購入させて頂きました。売り上げは、震災復興に寄付されるそうです。
    仕事があったから、辛いことも乗り越えられた。本当のWLBとは、こういうことか。小手先の仕事術とは、次元が違う。新版で追補された出版記念パーティーの章は、素晴らしいの一言。
    ますます、ファンになりました。

  • 講演会で買ったサイン本②。

    この人は本当にすごいし立派…だけど、少し穿った見方をすれば、できすぎて弱者の気持ちが分からなかったり、強過ぎる自己実現欲求のために家族を省みないところがあったのかな、とも思う。

    ご長男の自閉症はもちろん生まれ持ってのものだけど、奥さんのうつ病はご主人の影響もあったのかなと。

    しかし、それは誰にもありうることで、生まれてくる子供が五体満足とは限らないし、五体満足でも元気に育つとは限らない。
    自分も嫁も、どこかで心身に支障を来たすこともあるかもしれない、仕事だって転勤はあるし、会社自体もどうなるかなんて分からない。

    そう思うと、家族を持つことの責任の重大さを感じずにはいられない…平たく言うと、子供持つとか、超ブルーです!!!

  • 自閉症の長男、うつ病の奥さん、多忙な仕事、大変な状況であったのだとは思いますが、『守り抜いて』ってサブタイトルは納得できないです。長女の自殺未遂が偶然にも打撲で済んだこと、奥さんも長女の機転で自殺が未遂で済んだことなど幸運がもたらしたことを忘れているのではないかと思います。この方はやはり家族ではなく、仕事を取ったのだと思います。取締役に同期一番でなることが会社に認められたことになるという根っからの仕事人間ではないかと感じました。会社を辞めて妻や家族と向き合う人生もある、いや1年休職してでも向き合う覚悟があったのだろうか、本文ではその葛藤もないのでわかりませんが。同じような境遇の方への励ましの一冊にはなったと思います。奥さんはよく頑張ったと思います、生きていて良かったという言葉には実感がありましたね。

  • 2版目の方を読みました。あとがき部分で、テレビ取材された際、落ちた洗濯物を洗い直さずにそのまま拾って干すシーンが放送されたという話。結構、テレビ局いいなって思いました。

  • 単純に、すごいと思った。
    出世すること、家族を守ること、どれも成し遂げれないだけの理由が揃っている状況なのに
    むしろ糧にして全てを乗り越えてしまう佐々木さん。

    想像を絶する苦労をされているはずなのに
    前向きさしか伝わってこない。

    こんな人になりたいと思った。

  • 大企業で出世された著者による、勇気ある自伝だと思う。何よりも、出版することを了承した奥様の懐の深さに感動。

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著者プロフィール

秋田市生まれ。株式会社佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表取締役。
69年、東京大学経済学部卒業後、東レ株式会社に入社。家庭では自閉症の長男と肝臓病とうつ病を患う妻を抱えながら会社の仕事でも大きな成果を出し、01年、東レの取締役、03年に東レ経営研究所社長に就任。内閣府の男女共同参画会議議員、大阪大学客員教授などの公職も歴任。「ワーク・ライフ・バランス」のシンボル的存在である。
著書に『ビジネスマンが家族を守るとき』『そうか、君は課長になったのか』『働く君に贈る25の言葉』『リーダーという生き方』『働く女性たちへ』(以上、WAVE出版)、『ビジネスマンに贈る生きる「論語」』(文藝春秋)『それでもなお生きる』(河出書房新社)『実践・7つの習慣』(PHP研究所)『上司の心得』(角川新書)『50歳からの生き方』(海竜社)などがある。
2011年ビジネス書最優秀著者賞を受賞

「2022年 『佐々木常夫手帳 2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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