- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872905694
作品紹介・あらすじ
今月の収入9500円、来月はゼロ!ビンボーで母子家庭、でかくて古い家を買っちゃって…問題多発!本人大マジメの「非常識っぷり」に、読むと不思議な開放感。
感想・レビュー・書評
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おおかみこどもの現実版みたいな、11年分の記録。タイトルからして、母娘コンプレックスの話かと思って手にとったんだけど、そうじゃなくて、ひとりのお母さんの物語だった。
お母さんて、こんなによく、子どものことを観察して、感じて、考えていくんだなぁ。いつか私がお母さんになった時は、さげさかさんみたいな眼差しを持っていられますように。
この先、闇に踏み込んじゃうこともあると思うけど、そんな時に、灯火として道しるべになったり、ほっかいろのように心を温めてくれる一冊になるでしょう、これは。出会えてよかった。
「ここに住むことにして、ほんとによかった。ここでの私は、いつも誰かに、何かに感謝している。」
ぬんが突然田舎への引越しを言い出したりした後だから、余計に縁を感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カラダからのリクエストに応え、シングルマザーになった、売れないイラストレーターの子育てエッセイ。
さすがに50代ともあって、冷静なまなざしで描かれた日常は,飼ってるわけでもないのに、猫のように居着く貧乏神とともに、泣き笑いの連続。現実に対して戦うではなく受け止め、子どもにも自分にも素直に子育てし、人と向き合い暮らす様子は心地いい! -
博多駅の丸善さんでTさんに薦められるままに手に取ったら、その時に手にしてた他の本を棚に戻して、こちらを買うに到った。ぱらぱらっとやっただけで、大事な何かが私に伝わる気がしました。もちろんTさんがタカクラに薦めたい、と思って下さったことが第一の理由だけど。でもそれだけは買うまではいかないのですよ。今日は後回しにした本よゴメン、ちゃんとあとで買うからね。
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納得づくの貧乏というか、少欲知足の実践というかを、子育てのバタバタの中にあっさり語っています。
会社員を辞めてフリーのイラストレーターという不安定な職業を選び、未婚のままシングルマザー道を突き進む。幼いわが子に「ないものはない」と教え、田舎の空き家を買って、限られた資金で暮らせる限界の改築をして住む。・・・というのはかなり顕著な、「流されない」人生だと思います。
高邁な理想を掲げるのではなく、「こうなるしかなかった」かに語っておられるけれど、人生の選択は「何を選ぶか」より「何を捨てるか」考えた方がうまくいくという実例のように感じられました。 -
売れないイラストレーターと自称しているけど、ブログ見たら結構大きな仕事もしているし、借金しないで家を買って改築までしているのだから言うほど貧乏ではないと思う。
稼ぎを増やすためのアルバイトやパートは「ひらめきを捕まえたり」できないからしない、ってすごいな。生活のために自分を削ってアルバイトしてる人も多いのに。しなくても本業だけで生活できるなら十分余裕あると思う。母と娘の二人だからできるとも言える。他にも子どもがいたり夫がいたりしたらこんなに思うままに生活できないもんね。
娘のハナちゃんの様子や、母としての悩みなどは誰しも思い当たりそうな感じで共感したが、恵まれたシングルマザーだな、というのが正直なところ。 -
貧乏だけど、なんだか幸せな母と子のいくつかの季節が描かれている。
子どもの何気ない成長を追って、喜んだり悩んだりする母の姿に共感。