言語設計者たちが考えること (THEORY/IN/PRACTICE)

制作 : Federico Biancuzzi  Shane Warden 
  • オライリージャパン
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本棚登録 : 406
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873114712

作品紹介・あらすじ

影響を与えた18の言語設計者たちへのインタビュー集。日本語版オリジナル、まつもとゆきひろ氏のインタビューを収録。Jolt Award受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 書「言語設計者たちが考えること」、原著"Masterminds of Programming"は、ソフトウェアの masterminds - 黒幕 -たち、コンピューター言語の設計者たちのインタビュー集。それも一つや二つではなく、ソフトウェアを産業として成立させるのに欠かす事のできない18もの言語の父たちへのインタビューというのは、空前である。残念ながら母はこのリストの中にない。COBOLのGrace Hopperが存命だったら必ずインタビューしていたはずなのだが。

    目次 O'Reilly Japan - 言語設計者たちが考えることより
    本書推薦の言葉
    まえがき
    1章 C++(ビャーネ・ストラウストラップ)
    2章 Python(グイド・ヴァンロッサム)
    3章 APL(アディン・D・フォークオフ)
    4章 Forth(チャールズ・H・ムーア)
    5章 BASIC(トーマス・E・カーツ)
    6章 AWK(アルフレッド・エイホ、ピーター・ワインバーガー、ブライアン・カーニハン)
    7章 Lua(ルイス・エンリケ・デ・フィゲイレード、ロベルト・イエルサリムスキー)
    8章 Haskell(サイモン・ペイトン・ジョーンズ、ポール・ヒューダック、フィリップ・ワドラー、ジョン・ヒューズ)
    9章 ML(ロビン・ミルナー)
    10章 SQL(ドン・チェンバレン)
    11章 Objective-C(ブラッド・コックス、トム・ラブ)
    12章 Java(ジェームズ・ゴスリン)
    13章 C#(アンダース・ヘルスバーグ)
    14章 UML(イヴァー・ヤコブソン、ジェームズ・ランボー、グラディ・ブーチ)
    15章 Perl(ラリー・ウォール)
    16章 PostScript(チャールズ・ゲシキ、ジョン・ワーノック)
    17章 Eiffel(バートランド・メイヤー)
    18章 Ruby(まつもとゆきひろ)
    あとがき
    貢献者
    索引
    目次を見るだけで圧倒されそうだ。

    本書に限っては、原著ではなく日本語版の方が「正本」であることも記しておく必要があるだろう。英語版は最終章を欠いている。これがなくては「正本」ではないことは原著の制作者たちも全員納得することだろう。「単なる一言語」ではなく、本書の最終章を飾るのにふさわしいインタビューであることを示すため、一パラグラフだけ引用する。

    P. 481
    これは私の個人的ポリシーなんですけど、いつもフェアでありたいんです。Rubyより優れた言語はたくさんあって、それは素直に認めたいと思っています。私はRubyの作者なので、Rubyが好きなのは確かだけれど、だからといって、アンフェアになるのは嫌だなあといつも思っています。
    ぜひ backport して欲しい。私でもお手伝いできることがあれば遠慮なく申し出て欲しい。

    それにしても、もしこれらの言語が存在していなかったとしたら世の中一体どうなっていたのか。

    マシン語とせいぜいアセンブラしかなければ、一体どうなっていたのか。

    スマートフォンはおろか、パーソナルコンピューターすら登場しなかったのではないか。

    プログラミングという行為がこれほど身近になったのは、身近な言葉をもたらしてくれた彼らあってのことなのだ。そんな彼らに伝えたい言葉があるとしたら、これしかない。

    ありがとう。

  • 言語設計者達へのインタビューをまとめた本です. インタビュアーが考えていることとも言えます.
    ここから何かが得られるか分かりませんが, 読みものとしてとても楽しめました.

  • タイトルの通り、言語設計者たちのインタビューを通じて何を思って言語を開発しようとしたか、開発しているかを覗くことが出来る。

    凄く得るものがあるわけじゃないが読み物として面白い。

  • 1107

  • 言語設計者達へのインタビュー集。正直言って、聞いたこともない言語もあったりして、自分の不勉強さを省みるようなところもあった。言語設計者というある主特殊な人たちの見識に触れることが出来る本。そこからなにがつかめるかは自分次第なわけだが。。。。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784873114712

  • [ 内容 ]
    影響を与えた18の言語設計者たちへのインタビュー集。
    日本語版オリジナル、まつもとゆきひろ氏のインタビューを収録。
    Jolt Award受賞。

    [ 目次 ]
    C++
    Python
    APL
    Forth
    BASIC
    AWK
    Lua
    Haskell
    ML
    SQL〔ほか〕

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • Masterminds of Programming 言語設計者たちが考えること

    ■構成
    ・1章 C++
    ・2章 Python
    ・3章 APL
    ・4章 Forth
    ・5章 Basic
    ・6章 AWK
    ・7章 Lua
    ・8章 Haskell
    ・9章 ML
    ・10章 SQL
    ・11章 Objective-C
    ・12章 Java
    ・13章 C#
    ・14章 UML
    ・15章 Perl
    ・16章 PostScript
    ・17章 Eiffel
    ・18章 Ruby

    ■感想
    私自身は言語マニアなどではないため、言語の深い知識は皆無で
    あくまで一般的なシステム開発を行うエンジニアとして下記のような点が参考になりました。

    ・各プログラム言語の設計理念や誕生の背景
    ・言語同士がどのような影響を与え合っているのか
    ・公開APIのバージョン管理や下位互換を放棄するタイミングの必要性と難しさについて
    ・言語開発者の考える優れた開発者
    ・割り込みへの対応方法
    ・ドキュメンテーションについて

    参考になった点以外では
    ・各言語設計者の他言語ディスが結構激しい
    なども見どころかと思います

    共通してみられた意見は以下です
    ・今後、重要になるのは並列実行への対応
    ・開発者の情熱は重要
    ・優れた開発者を見抜くには一緒に働くことが一番

    なども参考になりました。

  • 言語設計者とのインタビュー形式に書かれていて、けっこう参考になる。

  • 素人にはレベル高い。でもこのレベルで物事考えているのか、というのが参考になる。シンプルさ、エレガントさ。いろんな要素があるね。

  • どんな気持ちで新たな言語を生み出したのかを知ることができる良書。

  • 言語設計の話題だけじゃなく、ソフトウェア開発をうまくやるにはどうしたら良いかとか、ソフトウェア教育に関する質問もあり、それぞれ個性ある回答がされていて面白い。
    他言語を主観的にdisってる(ように見える)所は読んでて余り気持ちの良いものではないけど。
    HaskellとEiffelあたりを触りたくなった。
    ただ、他の方も書いてるように、やっぱり全く知らない言語だと置いてけぼりを食らう感があるのは仕方ないかな。

  • プログラミング言語の設計者に、それに負けず劣らずの知識を有した著者がインタビューして、言語を設計するにあたって何を気をつけたか、何を念頭に置いているか、将来的に何を考えているかを引き出している一冊。

    これ、各言語の知識を持っていたら大変楽しく読めるのだけれども、まったく知らない言語(APLとか)だったら、もう、何言ってんの?ってな感じで置いてきぼり食らうぐらいに素晴らしくとんがった一冊。

    個人的には、ときたま書かれている各言語に対するdisりが面白く、まぁ、容赦ないなぁとクスリと笑わかせてもらったり、プログラミング言語と数学の深い関係が垣間見えたりと、とっても面白い。

    ・・・、が、やっぱり素人にはお薦め出来ないね。自分が知っている言語を中心に読んだほうが良いかな。

  • 去年の YAPC::Asia で買った(Larry Wallのサイン入り)ので、1年くらいかけてゆっくり読んでいたようです。。。

    設計者ごとに、考え方が結構違ってて面白いなー、と思ったことと、自分が「この言語はあわないなー」と思う言語の設計者は数学数学してて、妙に納得してしまいました。(私は数学が苦手なので)

    ちなみに、コレ読んで、勉強してみたいなー、と思ったのは、FORTH, Basic(VBじゃない), Eiffel あたりでした。

  • 読み飛ばしの部分がけっこう多いけど、題名から想像するよりずっと実用的な感じで興味深かった( ´・‿・`)
    また読み直したい( ´・‿・`)

  • ページ数以上にボリュームがあり、かなり読み応えがある本。

    言語設計者は基本的にアカデミック出身の人が多く、対談という形式上、難解な理論が散文的な文脈で語られているので、難しさに拍車を掛けている。自分が経験した言語についてもなんとか理解するのがやっと。知らない言語については「ほへー」というくらいしか感想が持てない。といっても本に問題があるわけではなく自分自身の基礎知識不足と言語知識の不足に拠るところが大きいと思う。

    しかしどの言語で語られている今後の課題として意識されているのが「並列性」の問題。これについては関数型言語でもオブジェクト指向型言語でも、もっとミニマルな言語でも共通して挙げられていて、今後のシステム開発において課題となっていくであろうことが理解できた。

    読み終わってもっと基礎的な計算機科学やいろんな言語(特にHaskellとScala)に触れてみたいという好奇心も沸いてくるし、難解なりに読む価値のある本だと思う。

  • みんな自分のがいいと思っているよね。

    翻訳が微妙かもしれない。会話調なのに丁寧語が突然入っていたりする。本当に英文というかニュアンスがそうなっているのかな?

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