- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784873760889
感想・レビュー・書評
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バリータウン三部作の三作目。
ああ
また一気に読んでしまった!
読み出すと止まらないんです、このシリーズ。と言うよりもロディ.D作品、ってことかも。
そして本当についこの前気づいたんですが、前に読んだオムニバスアンソロ作品「フィンバーズホテル」にも参加してたそうなんですよね。一本目がそうだったのかなあ?
本作に話題を戻します。
いや~
中年男性のみじめな心情が物凄くリアルに、かつユーモラスに書かれていて、私は共通点と言えば人間、ってくらいなのに、驚く程に共感できると言いますか、“わかる”んです!
みじめさだけでなく、葛藤とか、プライドとか。共感できるはずの無い読者にまで共感させる筆力!凄い!
とにかく、人物の描写が素晴らしいと思います。人物の目を通してその世界を見せる力。つまり筆者はか~な~り人を観察してますね。
舞台は'90。ワールドカップの年。アイルランド人て、と言うか、どこの国もそうかも知れませんが、こんなにワールドカップに熱くなるんだなあ、と感心したり。
二作目から二、三年後、くらいですかね?シャロンの娘が元気に育っていて微笑ましいです。
内容のあらすじだけ見ると暗い話に思えますが、いえいえ、絶妙のユーモラス。
何でもないような、日常の一コマに思えるシーンも沢山あるんですが、よくよく考えてみると繋がっていたり、蓄積されて登場人物の思考や言動に影響を与えたりしている。そのさりげなさが実にリアルなさじ加減。
ラビット家はもう読めないんでしょうか。
まだまだ逃亡中の次男レスリーや、兄弟姉妹のその後、気になるんですが。
そしてやはりダレンはイイ感じに育ったみたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
失業して何もしないで暮らしていたジミーが同じく失業した親友のとヴァンでハンバーガーやポテトを売る話。
ヴァンの調達や料理・掃除・営業場所の確保など
働きだしたジミーは以前働いていた時の自分を取り戻すが、金が親友との関係を壊し始める。
金は大事であるが、それと同等いやそれ以上に大事なものを失いかねない事態に二人の取った行動は・・・・