謎解きの英文法 冠詞と名詞

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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784874243015

作品紹介・あらすじ

この本は、英語の冠詞と名詞にかかわるさまざまな「謎」を解き明かそうとするものです。英文法で不思議に思われること、これまで教わってきたことが実は間違っているというような現象を取り上げ、ネイティヴ・スピーカーが実際にどのように冠詞や名詞を用いているのかを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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    https://library.morioka-u.ac.jp/opac/volume/284574

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  • 構成素否定と文否定の区別。部分否定、全否定の作用域は位置関係だけで決まらない。any, everは非肯定の時に使われる。a few「だけ」few「しか」。肯定的onlyと否定的only。

  • おすすめ資料 第499回 気になる英文法 (2020.04.17)

    2004年に始まったシリーズで、10冊が刊行されています。

    「形容詞」「動詞」などテーマごとの疑問をとりあげ、(タイトル通り)その謎を解き明かしていくのですが、「はしがき」に紹介されるそれらの疑問一つ一つの答えが気になって、読みすすめずにはいられません。


    【神戸市外国語大学 図書館蔵書検索システム(所蔵詳細)へ】
    https://www.lib.city.kobe.jp/opac/opacs/find_detailbook?kobeid=CT%3A7000137934&mode=one_line&pvolid=PV%3A7000229176&type=CtlgBook

    【神戸市外国語大学 図書館Facebookページへ】
    https://www.facebook.com/lib.kobe.cufs/posts/2876073322442354

  • 難しい冠詞。ルール通りに使えばよいというものではなく、言葉である以上、話し手が何を伝えようとしているかによってa/the/~sを使い分ける。(例:playing the guitarと楽器にはtheが付くと学校英語では習うが、実際には状況次第で変わる)

    (認知の反映)
    話し手がある対象を1個のものとしてとらえるか、連続体としてとらえるか、そしてその対象が他のものから区別され、聞き手に了解されるものとしてとらえるかどうかが、3つの冠詞の違い。

    I read a bookは文法としては合っているが、「趣味は何ですか」と問われた解答としては不適格。趣味として本を読む場合は普通何冊も読むから。
    同じく「りんごは好きですか」と問われ、I like an appleも不適格。

    I have an egg this morning.といえば、朝、丸々の卵(多分ゆで卵)を食べたと伝わり、You have egg on your chin.といえば、口に卵が付いてるよ、と。aを付けるととんでもない珍奇な光景が浮かぶ。

  • 不定冠詞aがつくと単語の意味がよりくっきりと浮かび上がってくる感じ、と分かりやすく解説している本。
    aがつくのとつかないのとで「個体」と「連続体」という言い方をしている。

    辞書で単語を検索すると可算名詞と不可算名詞の2種類があり、aがつくのとつかないのとではなぜ意味が異なるのかの目安となる。(加算か不可算かでだけ意味が変わるわけでもないが)

    「楽器を演奏するときには必ずtheを」も、中学生高校生に教えるときには便宜的にはいいかもしれないが、それは実はtheの本質ではなく、結局はその単語の対比する概念があってこそ初めてtheとして特定して聞き手に説明するためのものであるということが言いたいのだと思う。

    a few severalの対比

    some anyの対比など

    以前からこれらについて疑問に思ってきた人にはいいでしょうが、そうではなく英語読み物として読む人には苦痛かもしれませんね。
    それくらい細かい点に追究してある本ではあります。

  • 内容がかためだけど、勉強になる。気になることがあった時に読み返すと良さそう。

  •  "It's an eel."でなくて"It's eel."と言わないといけない状況はどんな時か、楽器に必ずtheが付くのか、総称用法としての無冠詞複数形とa付き、the付きのニュアンスの違いは何か、先行詞が人でその後にwhichを続けるのはどんな時か、という、名詞や冠詞に関する「学校英文法の盲点」を鋭くつく1冊。
     どんな英語を話すにしても名詞や冠詞は必ずつきまとってくるにも関わらず、結構知らないことが多いし、言われてみて初めて気付くものばかりだった。「There is/are 構文」で存在を表す時と、これを使わないで存在を表す時の2通りの違いは何か、とよく生徒に聞かれ、一方の出来る生徒には「旧情報→新情報」の流れを説明してやったが、一方の出来ない生徒には従来の照応、非照応の違いで説明してやったところだった。でもおれの中でもここまできちんと整理できていなくて、この本を読みさらに納得できた。さらに"I am the Hamburger."は面白い。このtheが付いて、さらに2人以上の人が2つ以上のものを頼んでいる時限定で使われる、というのが面白い。「僕はウナギだ」なんて日本語の大きな1つの特徴と言われるだけに、英語にもあるという事実がとても面白かった。ところでMichael Connellyという人のA Darkness More Than Nightという小説に、"But he was boysenberry while McCaleb was traditional maple."(p.62)というのがあり、誰かこの部分も解説して欲しい。(13/10/05)

  • これだけの論考がこんなに安く読めるのは良い。
    細かい文法性判断などについてさえ知らないことがあるので、何度も読んで自分のものにしたい。

  • 本書を読んでみて、定冠詞、不定冠詞、無冠詞のいずれを使用すべきかというのは、それを修飾する名詞がどういう種類のものかということによって決まるので、学校で従来教えられてきたような定式ではなく、意味的な検討も必要だということを改めて痛感しました。フランス語とか他のヨーロッパ言語と比較して考えてみれば、当たり前の話なんでしょうけど。それから、fewとseveralの違い、先行詞が人なのにwhoではなくwhichを関係代名詞に使用しなければならないケース、There構文の意味の主語に不定名詞句が使用できるケースなど目から鱗な記述が満載です。機械的に判断できるコツみたいなのを期待して読んだのですが、むしろ文法再考の読み物として、いまいち冠詞の使い方が分からない人にオススメです。

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