- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784874247273
作品紹介・あらすじ
発声のしかたから、敬語、雑談、お願い、話し合い、プレゼンまで、話す技術を総合的に学ぶ。実際のエピソードを盛り込みながら、話しかたの基本をやさしく解説。
感想・レビュー・書評
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タイトル通り、雑談からスピーチまで、広く「話す」ことの基本がまとめられた1冊です。自分と相手が有している情報の量がどこまで異なっているかに配慮し、丁寧に説明する。一方で、情報の詰め込みすぎは却って理解を妨げる。言われてみれば当たり前のことでも、実際には出来ていないことばかりでした。気をつけるべきポイントがまとめられ、日頃から心がけようと思いました。特にプレゼンテーションの章では、私自身普段やりがちなミスが比較画像付きで紹介されており、「たしかにこれでは初めて情報に接する人にとっては分かりにくいな」と自分を客観視する機会を得られました。
京都外国語大学付属図書館所蔵情報
資料ID:619497 請求記号:809.4||Mor詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ここ数年「コミュ障」という言葉を耳にするようになりました。コミュニケーションが不得手な人が半ば自虐的に使う言葉ですが、これは「コミュ障」に関心を持つ層が少なからず存在していることのあらわれとみてとれるでしょう。とくに、最も基本的なコミュニケーションである「話す」ことに苦手意識をもつ人は多いのではないでしょうか。
そもそも、なぜ私たちは「話す」ことが億劫になってしまうのでしょうか。著者は、「話したいと思う気持ち」の欠如がその要因だと指摘します。本来「話す」こととは「思考の断片の積み重ね」であって、決して「模範的な解答」が求められているわけではないということです。
著者は「話す」ことに対する学校教育の悪弊についても指摘します。すなわち、正しい敬語を使って滔々と喋ることを強く指導するが故に、生徒の「話したいと思う気持ち」が薄れてしまうというのです。「話す」ことへの苦手意識は、社会的に構築されたものなのかもしれません。
結局、自分の「話したいと思う気持ち」を尊重して行動することが、じつは「コミュ障」を解決する第一歩なのかもしれません。「話す」ことについて関心のある方は、一度本書を手にとってみてはいかがでしょうか。
(ラーニング・アドバイザー/地球 SUZUKI)
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