街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。

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著者 : 堀部篤史
  • 京阪神Lマガジン (2013年11月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784874354278

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街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。の感想・レビュー・書評

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  • 何時間いても欲しい本が一冊も見つからないような無個性の本屋がある一方、棚ひとつ見ただけで「これ、全部ください」と思うような本屋もある。単純に出版社別、作家名のあいうえお順でない、個性溢れる棚。この本の隣には全くジャンルは違うが、並べると不思議と繋がりを持つ。そんな素敵な本屋が京都には沢山ある。
    その棚のひとつがこの恵文社一乗寺店のある左京区。魅力的な本屋と、カフェと、居酒屋とが隣り合わせ、『すぐに消費されないような複雑な物語をつくる』街となっている。画一化されたチェーン店ではまず出逢えない物語のある小さな店に個性的な店主。
    また、左京区をそぞろ歩いてみたくなった。

  • 知る人ぞ知る京都の本屋「恵文社一乗寺店」の店長による商いの在り方についてのエッセイ。この本屋は京都のガラス工房に出入りしていたころに、同じ工房で製作活動していた方に教えてもらって行ったことがあるのですが、単なる本屋ではなくギャラリースペースが併設されている一風変わった本屋だったのを覚えています。当時は本屋が本以外のものを販売することが珍しく、面白い店だなと思ったものです。

    店長がいくつかの個人店を取り上げ、そこから生き残るためのヒントを探っていくのですが、これらに共通するのは大量生産大量消費、利便性や安さの追求とは無縁の世界観を持っているということでした。これは店のコンセプト作りに大いに重要なのですが、利は少なくてもファンがいて、その人たちを大切にした運営をしている。カネと商品のやり取りだけでなく、お客さんの「顔」がしっかりあって、商品とカネという関係を超えた何かがそこにはある。圧倒的な品ぞろえでは劣るが、そもそもそこを重視していない運営の仕方から、これからの店の在り方を学ぼうとしています。

    これまで紹介した『消費をやめる』『小商いのすすめ』『路地裏の資本主義』などと共通する人と人とのつなが
    りを重視した考え方。本書の特徴はそれを著者の一方的な分析や感覚から書かれたものではなく、個人店の店主の声を聞いているということ。個人店の数だけ考え方があるといっていいほど多様な店、そしてそれらの店を受け入れることができる懐の深いその地域の文化。

    個人店の在り方として、大型店にはないものを打ち出す重要性を説くことが多いですが、視点を変えるとむしろ、地域に根差した個人店に勝つためには、圧倒的な品ぞろえと便利さ安さで勝負しないと大型店は個人店に勝てないというように取ることができます。とはいえ、ここに登場する個人店はそんな戦略的なことすら考えてなさそうな感じですが、たとえ考えていたとしても、それがその地域の文化に根差したものでなければだめだという考え方には賛同できます。久しぶりのこの本屋に行ってみようと思います。

  • 恵文社一乗寺店にて購入。
    京都の左京区に住みたい。
    散歩しながらふらりとお気に入りの店に入る。
    ふらふらと店内をめぐりながら何か見つける。手に取り買う。
    店を出てまた散歩する。
    疲れたらどこかのお店に入りコーヒーを飲む。
    そしてまた散歩をする。
    そんな、毎日のなんと豊かなことか。そういう街のなんとステキなことか。

  • 文中に“マップラバー”という言葉が出てくる。
    あらかじめ欲しい本があり、書店では売り場案内を見てそのコーナーへ直行。そして脇目も振らずその本だけを購入…。そういう人のことを、“マップラバー”と呼ぶようだ。

    自分の周りを見ても、このような人が増えている気がする。仕事や勉強のために、本を1冊買わなくてはならないとき、たしかに、合理性を追求したこの方法で十分。むしろ書店に行く必要だってない。Amazonがあれば書店に行く時間だって節約できるのだから…。

    こういう、“マップラバー”の増殖を止めないと…。いつの日か、本を話題にした会話なんて、成立しなくなるのだろう…。

  • 恵文社ファンならぜひ読んでいただきたい、
    堀部さんの経営録です。
    書店経営が大変な昨今、こんな不便な場所に全国から人が集うのはなぜか?を知ることができました。

  • 京都にある大好きな本屋さんの本。商売の在り方として本当に尊敬するし、だからこそ遠いけれど年に1回くらいは足を運んで、応援する意味も込めてそこで本を買いたい。CDとかもそうだけど、物を買うというのはそういうところにおもしろさや価値があるんじゃないかなぁと思う。

  • 自分が気に入って並べていた本が、
    誰かに「この本、買ってよかった」と思ってもらえるだけで励みになる。

    お客さんは株主さん、かあ。

    育休明け、気持ちがしぼみかけたら
    またこの本を読み直そう。

  • なんか、足踏みして自分の足元を確かめたくなるような本だった。個性的な個人店、そのたたずまい、考え方。街に根ざして生きていくこと。
    点ではなく線、というより面みたいなことかなと思う。
    最短距離で欲しいものだけ手にいれていても、広がりは生まれない。もっと長い射程で、広い視野で、無駄足踏みながら見つけるものを、そういう暮らし方を、私も自分のまわりで見つけてみたい。働き方も、目の前のことだけじゃなく、もっと遠くまで見通して。
    それから、一回見ただけでわかったと思わないこと、通うことで見えてくるもの、形作られる関係があること、もちろん土地柄もあってそこにしかないものもあるのだろうと思うけれど、考え方として心に留めておきたいことがいろいろあった。読んでよかったなあ。そして、もっと時間とってまた京都に行ってみたい。

  • 左京区は最後の砦です。

  • 京都の学生が多くいる左京区の本屋さん(恵文社 一乗寺店)の店長が書いた本。

    書店がつぶれていくなか、独自の選択(古本や雑貨も)によりオリジナリティーを保ち、わざわざ遠くからも訪れるような有名な本屋さんのようです。

    確かに、大学生の時にこんな本屋さんがあったら、何度も通うだろうなと思える魅力的な雰囲気。
    ある意味京都というこじんまりしたコミュニティの中に属して、横のつながりがあるから成り立つという部分にも関心。

    著者が、ガケ書房の店長と対談する中で、自分たちの店に来ること自体が目的になっていることに危機感を抱いていたのが、印象的だった。ふつうはそれでうれしくなってしまうと思うが、常に媒体でありたいという、本屋さんのことを本質的に考えている姿勢に、じわじわ感動をした。

    あとは、話題としては脱線するが、著者は四条河原町付近の開発ぶりというか商業路線を嘆いていた。私も最近京都観光をして、たしかにブレードランナーの都市のようになったあのあたりの雰囲気に違和感を抱き、共感をした。
    観光時に、嵐山のグローバルな観光客の大量発生にも感じたが、最近は、本来の京都の良さが失われる部分もあるのかなと。観光地で、観光客もいるけど、のんびりしているなーという雰囲気が好きだが、結構殺伐としているところも多くなってきたな。

    そんな中、恵文社の京都らしさは、価値があるのではと感じた。

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街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。の作品紹介

今の時代に、個人の小さな店が生き残るために必要なことは何か。京都の人気書店「恵文社一乗寺店」の店主が、京都の街で愛されるさまざまな個店を訪ねて、小さなお店の魅力と街との関わりについて考えます。

街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。はこんな本です

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