親という名の暴力

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著者 : 小石川真実
  • 高文研 (2012年10月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784874984949

親という名の暴力の感想・レビュー・書評

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  • 今まで読んだ当事者が書いた虐待系←=親からの虐待= とは異色、
    違う感じを受けた
    起きた出来事 自分の気持ち 考えもこうだったと述べる 
    例えば幼稚園の時の事例で~~~ということがあった
    それがこういうふうに影響を与え その後こうなった 
    しかし こうなったこの時点では気づいてなかった
    ゆえに自体は悪化して こうなった

    時系列に起きたことを並べ さらに両親の傷も検証して
    どうしてこういう自分になったか論理的で分かりやすい

    虐待をあまり知らないと(今でこそACという言葉が浸透したけど)暴力や性虐待 ネグレクトを想像すると思う

    これは【精神的支配】について 当事者だからの目線 さらに何故こうなったか過程が書かれていた

    親からの言葉の暴力にへとへとになっている 
    読んでいくうちに該当する人達がたくさん 思い浮かんだ
    親からこれでもかこれでもかと投げつけられる嘲りと罵り、
    人間性を否定する言葉
    ゆえに「私は嫌われている ダメな人間だ」 
    この洗脳に縛られて人間関係ビクビクして生きている


    絶対的存在であった母には、ものの感じ方から考え方、感性や価値観までも支配され、その鋳型に嵌められた結果、一体自分が何者なのか、何をしたいのかがわからなくなっていく――。
    親によって打ち砕かれ主体性と自尊心――。

    しかし、親は外では良い人を演じるから 精神が病んでいると思われるのは著者 その悔しさ

    精神科の強制入院 精神科医ですら はなからおかしい人と決めつけ 最後の主治医との出逢いまで
    「一体なにがあったの・・・?なにを苦しんでいるの」と聞いてくれた人は
    皆無だった

    またうつ病になった事がない人には分からない「うつ病」と気持ちが堕ちる違いについて
    不安を抑圧するために自らが処方した抗不安薬 睡眠剤 
    BZ(ベンゾジアゼピン)系薬剤依存になっていったことで 
    その後境界性人格障害の症状が出たのではないかと分析 
    BZ系の離脱に伴う禁断症状なども医者ならではの目線から書かれている

    著者は 心理系の本はあえて読まず 2011年の秋くらいから初めて
    【毒になる親】【不幸にする親】【境界性パーソナリティ障害】を読んだとのこと 
    自分の体験と重なる内容がたくさんあったが
    事例自体はあっさりしていたので
    精神を病んだ本人がなにがどうあって病んだのかの本があっても
    意味があると思ったらしい

    当事者であり 臨床をやっている私が本を読んで思ったことをいくつかあげておきます
    手記の中で著者は 傷ついた部分もあったけど こうしてくれたことは良かったと思っている
    親の良い所も挙げています

    私は 心の傷を見つめていく作業において いくつかのポイント 段階みたいなものがあると思っています

    例えば 親から愛されたいと思う子供 条件付きでも自分をコロしても親から認められたい 好かれたいと思い
    努力する いつかきっと(心のどこかでは叶わないと思っている)

    本当に親の都合でしかなかった
    ・・・(自分の思うようには)愛されていなかったと認めるのは
    自分がなくなってしまうような恐怖です すると抑圧・否認します

    「だけどこうしてくれた ああしてくれた 親も愛されていなかったから しようがない」

    最初の段階の否認からの言葉なのか 
    今まで苦しんで自分を見つめていき 腑に落ちた段階での
    「こういう部分は良かった」という発言なのかで 
    意味合いは180度違うと思います

    でも読んでいる人には同じ言葉でしかないから 自分の状態によって 
    揺さぶられるのではないと思うのです

    さらに親おかしかったんじゃねぇ?!と気づき
    「怒りが出てきた段階にいる方」にとっては 
    「ふざけんなよ!親が悪いに決まっているのに 親を擁護するような発言してんじゃねーよ」って思うかもしれない

    今まで体験談や周りから聞いたりして思ったのは
    おおむね10年くらい取り組んで やっと自分というものを客観的に
    「もしかして わたしってこういうこと・・・?」って見れるようになった人が多いように思う

    それまでは 変わったと思っていても 自分の枠の中で もがいてぐるぐる、している自分に気づく
    それが10年くらい 
    自助グループやカウンセリングなどでも7,8年通ううちに 自分のことに気づいた 
    やっとほんとの自分をとり戻すためにスタートするという人

    自分でコツコツやっていき こういうことかな、と自分で腑に落とすのは15年 20年くらいかかる
    そんな人が多い

    ※もちろん 対処的なやり方や壊されるくらいに深く傷ついていない 
    感情に突っ込まない(最後まで見なければ)
    専門家のサポートを受けている場合は違うと思います

    何故 こんな話をしたかと言うと この著書も最後の主治医のもと 親にどうしてこうなったかの説明をし
    何度も何度も 親と接触するたびに未遂をして なのに実家に戻ってしまう、そして悪化する

    自分でもアンビバビレントなことに混乱して 
    「嫌なら一人になればいーじゃん!」そんな簡単にはいかない傷跡 

    そしてついに縁を切る もうこの人達には救いがないと完全に見切りをつけたから
    54歳になった今でも(一人暮らし) 連絡が来ると具合が悪くなるそうです
    親は自分たちが悪いとは思っていないから
    うつで動けないのも「怠け 甘え わがまま」
    人格障害も母親との間に十分な信頼関係が築けなかったからではなく
    「生まれつき人間性に欠陥のある 劣悪 邪悪な人間」だという受け止め方をされたから

    本文で繰り返し 書いてあった言葉
    【親に傷つけられて深刻に精神を病んだと思われる読者にはしっかり親を憎み 親に対して正当な抗議をしていただきたいと思う
    しかし その努力が実るとは限らない 寧ろ不毛に終わる可能性の方が高い
    繰り返し抗議しても暖簾に袖押しだったら 非常に悔しいけれどもある所であきらめる決断が必要である
     親に認められることなしには自信を回復することができず 病からの回復も望めないと思い込んで
    親に認めらえることにいつまでも執着しがちである 私自身がそうだった】



    【自分が親に傷つけられた親は自分が負った心の傷や歪みを真っ直ぐ見詰め 正しく認識して自分を傷つけた
    親をきちんと恨み そうすることによって罪のない我が子を不当に恨みの捌け口にして「虐待の連鎖」によって
    また我が子を病ませてしまうという愚を絶対に犯さないで欲しい】

    著者はとても真面目で 自分でこうしたいという気持ち 妥協を許さない方だと思う
    だからこそ こんなにも 苦しまれたのだなという気がした  
    そして ある意味 見た目に傷がつかないからこそ 親の一言がどれだけの影響を与えるか
    親が思う世間体や「あなたの為を思って」という言葉の暴力の裏に
    隠された支配の恐ろしさを痛感した

  • 壮絶。両親から違う形式の精神的な暴力を加えられる人は少いだろうが、一方だけなら似た事例は珍しくない。

    同じ境遇の人の役に立つかと思って読んだが、支配し精神的暴行を加える親を変えることはできない場合が多そうだと思うしかなかった。
    実質的に「縁を切る」しか道がないと、早期に悟ることができる可能性があるので、読む価値があると思う。
    ただし、具体的な記述があるので、忘れたかった過去の経験を思い出してしまうリスクはありそう。

  • 職場に常軌を逸した女性がおり、その方の異常な攻撃の的になってしまい精神的な苦痛から体調不良が続いており
    異常者の考えや対処の仕方などについて調べている時に
    偶然TVで「境界性人格障害」というものがある事を知り
    「これはあの人に当てはまるのでは」と思い検索したのがきっかけでこの本を手に取りました。



    大変に不快で最後までは読めませんでした。

    (そんなに自分話を聞いて欲しいのか読み手にとっては はしょって欲しい部分も多かったです)

    作者の選民意識の高さが鼻につきます。
    自分の学力の高さ、東大卒の強調や
    P115等の「その、弟と同じ学年の女の子は、両親の知能レベルが比較的低いという以外に、特に原因の見当たらない知的障害児で」のような人を見下す文章の数々。
    …知能レベルが比較的低いって調べたんでしょうか?見て分かるもしくは話したから分かる?本人が読まないだろうとしても言って(書いて)良い事?わざわざ書く事でしょうか?知能レベルが低めの人の子供だと障害児生まれやすいのですか?誤解を招くのでは?

    小学生頃からありえないような人を傷つける言動をしている(P59)にもかかわらず高校生になってから意地悪くなってしまったという認識も凄い。小学生で級友を気持ち悪いと言ったり他人の家の事を意識も生活レベルも低いと馬鹿にするのは意地悪に入らないのだろうか。しかも本人が自覚したその意地悪のレベルも凄い。友人が誕生日に贈った本をすぐに読んでくれなかったから平手打ちしたとか。手を上げるのは意地悪ではなく暴力。絶対にありえないと思うのですが…。
    相手に刃物を出して見せるなんて事もまともな人なら絶対にしない。「これこれこういう理由でこのような行動に」と書かれても理解なんて出来ないです。
    相手に対する不満を手紙に書いて後で出すという執念深さにもぞっとしました。その問題が進行中に十分に話し合えなかったのはご自身にも問題があったからだとしか思えないのですがそれを終わった後にまで引きずって手紙にして送るって…。

    全ては読めませんでしたが自分の疑問の答えはなんとなくわかりました;

    職場の人格障害と思われる人を理解するのは絶対に無理だと;
    「意地悪」の認識レベルが尋常じゃなく低いから
    日常的に他人を傷つけたり不快にするような言動が出来るのでしょう。

    職場の人格障害と思われる人の異常な攻撃によって沢山の人が辞めています。仕事先から苦情が入ったりも。

    人格障害の人のせいで心身を病んでしまった側としてはこういう人は隔離して欲しいと思ってしまいます。
    職場の異常者は自分は人より上だと思いあがり他人を見下し、それどころか普通の人達を異常者呼ばわりする始末で手に負えず自分から病院に行くなどあり得ません。

    全員が就業前に精神異常かどうかの検査を受けてそれが明らかにされるようになれば
    他人に被害を出さないような仕事にまわしたり問題のある言動をしたら注意喚起出来る状態になりそうなのですが。

    P278のようにいくらパニックになったからと言って物を投げつけたり椅子を振り回すなどと一歩間違えば相手を殺してしまうかもしれない行動をしたり罵詈雑言、声を限りに叫んだりなどと言う事をする人が他人にどれだけ恐怖を与えるものなのかも理解して欲しいです。

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  • 小石川真実
    親という名の暴力 第二章まで読了
    宮沢賢治 オッペルと象

    国立国会図書館にて 2013.8.8

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親という名の暴力の作品紹介

親への恨みを抑圧した親が、その捌け口に子供の主体性と自尊心を打ち砕く、苛酷な虐待-東大出身現役医師で心を病んだ著者が、自身のなまなましい体験から境界性人格障害の病因を徹底解明。

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