キルヒャーの世界図鑑―よみがえる普遍の夢

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制作 : 川島 昭夫 
  • 工作舎 (1986年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875021155

キルヒャーの世界図鑑―よみがえる普遍の夢の感想・レビュー・書評

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  • キルヒャーの生涯や著作に関してコンパクトにまとまっていて、面白かった。図版も豊富で見ているだけでも面白い。あらゆる事柄に首を突っ込んでいたのがよくわかる。それが神学、音楽、自然科学、いずれにせよ始まりはどこだったのかを突き詰めて考えていた人みたいだ。何度も言及されている「エジプトのオイディプス」面白そうな「地下世界」を読んでみたい。

  • 「キルヒャーの時代の科学は、なかば魔術的なものをとどめていた。『神意』がいかにはたらくかを見ぬくことだけが科学の目的であったのだ。」という文でこの本は始まります。17世紀を生きたキルヒャーはイエズス会の司祭であり、学者。聖書が一字一句真実であるという司祭としての揺るがない、絶対的な視点から、世界を研究しました。
    キルヒャーの著作に使われたたくさんの図像も本書で紹介されていますが、それがもう、たまらないです。現代の視点から見て、科学的には正しくないのだけど、科学的に正しいことだけが「正しい」わけではないのではないかと、思わずにいられないのです。美しい世界です。

  • 科学とオカルトをキルヒャー独自の判断で結び、フラットに扱うという態度に魅かれるのは何故だろう。そしてそれが銅版画によって図解される。この表現力は現代のインフォグラフィックに匹敵する。ある意味、フラットデザインとはキルヒャーのことを言うのではないか。
    キルヒャーの持つ虚実の二面性と、銅版画の相性の良さに目が虜になる。おそらく、銅版画のもつ正確な線の描画が科学の正しさの一側面を描き、その一方で細かすぎる陰影が妖しさとしてもう一面のオカルト要素を成立させているからではないか。
    そして、科学的なことしか認めないという現代が過去よりも果たして本当に優れているのか?という著者の言葉が刺さった。

  • レオナルド・ダ・ヴィンチに匹敵するほど広範にわたって知識や技術を有した[p4]17世紀欧州の学者アタナシウス・キルヒャーを日本語で知ることができる数少ない本の一つ。彼自身は、デカルト以後の近代的合理主義の台頭によって忘れ去られてしまうが、多様化の現代でこそ再評価すべきだといえるし、ひと昔前のような抵抗は少ないだろう。

    確かにキリスト教的な考え方、信仰を絶対視して揺るぎないが、その視点で世界を捉えたらこうなるというワケノワカラなさが魅力。幻想性などともいえるのだろうが、キルヒャー本人は真剣にやっていたはず。だからこその魅力だろう。

    キリスト教関連の図版より(ウンザリする)、それ以外、中国や地下世界が良かった。偏った見方などとはおもわず、真剣にやってまとめた結果として現実からかけはなれるこの魅力は、現代では宇宙人を想像するような作業だろうか?

  • ルネサンス期のイエズス会士アタナシウス・キルヒャーの世界観を描いた一冊。

    現代科学からすると彼の理論は完全に否定されてしまうのであるが、宗教と科学を統一した理論で説明しようとする彼の試みは非常に野心的で興味深い。

  • キルヒャー先生万歳。
    科学と、魔術、占術、数学、政治が、まだ混在していた時代が可能にした自由過ぎる発想。それは類まれなる探究心のなせる技。

    今の日本にキルヒャーが生きていたら、ノーベル賞ものの発見をしてくれるに違いない。しかし、研究費を強引に削減し、研究者を欝や自殺に追い込む状況に大いに憤慨したに違いない。

    キルヒャーのような柔軟な発想と行動力、探究心のある研究者が育つ環境を、日本に取り戻して欲しい。

  • 澁澤作品を読み漁る中で辿り着いた本。高丘親王航海記の表紙の絵と同じものが載っていた。絵を見るだけでも楽しい。

  • 今まで読んだコトのないジャンルでした。

    学術書的な?
    でもそんなに難しくもナイいし
    専門用語がいっぱいな訳でもない。

    イエズス会のキルヒャーといぅ方の本。

    エジプトの象形文字の解読なんかにあたった人で
    当時の考え方なんかが分かって面白く読めました。
    この頃からイエズス会の人は遠く中国なんかにも
    宣教に赴いていたよぅです。

    一番面白かったのは、錬金術を否定するのに
    キルヒャー自信は聖書に書かれていたコトを信じきっていたコト。
    科学と神秘が入り混じっている時代。
    何だかステキだなと思いました(^ω^)

  • 7/20 読了。
    レオナルド・ダ・ヴィンチと同じように様々な事柄に精通した知性の持ち主でありながら、その幻想的な世界観のために排除されたキルヒャー。このなんでもあり感、誇大妄想感はなんとも楽しい。

  • いつの時代も優れた功績、研究、結果などを残した人には、奇人・変人が多いなぁ…と。おもしろい一冊でした。何度か読まなければ到底わたしには総てを楽しむことはむつかしいけれど。

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