にほんのかたちをよむ事典

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制作 : 形の文化会 
  • 工作舎 (2011年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (532ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875024415

にほんのかたちをよむ事典の感想・レビュー・書評

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  • おすすめ資料 第133回 日本の「かたち」を知っていますか?(2012.3.16)
     
    文化や思想には「かたち」があります。
    「かたち」とは"かた"「型」+"ち"「魂」であり、日本文化のもつ独特の「かたち」を学際的に読み解き集大成したのが本書です。
    この事典の編者である「形の文化会」は、文化の諸領域にみられる「かたち」を20年間研究している学会です。

    本書は「かたちのことば」(概念)「かたちのかたち」(図像)「ひととかたち」(機能)という3つの大項目で編成され、「日本文化における"かたち"とは」という困難な問いかけに、多面的、複層的な切り口から小項目を配置し答えを出そうとしています。
    特に「ひととかたち」は、人間の身振り、振る舞いなど動作に焦点をあて、「動詞」から連想される項目をとりあげています。
    「すわる」「ぼかす」「やぶる」「わらう」といった動作が、「かたち」という観点から解き明かされていき、興味はつきません。

    さすがに「かたち」にこだわった本だけあって、豊富な図版と美しいデザインが目をひき、とても美しい仕上がりです。
    「文化のかたち」という壮大なテーマに切り込んでいこうとする意気込みが全体から感じられます。
    事典ですから通読する本ではありませんが、興味のある項目から「かたちを読む」という楽しく奥深い世界をのぞいてみることをおすすめします。

  • 八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を
     「古事記」
     
     「八雲【やくも】立つ」は「出雲」にかかる枕詞【まくらことば】。また、「八隅【やすみ】しし」は「わが大君【おおきみ】」にかかる枕詞である。「古事記」や「日本書紀」の数字を見ると、みごとに「八」ばかりが登場するので、以前から、その「八」の意味が気になっていた。

     確かな答えとは言い切れないが、一つのヒントを、大阪府立大学に事務局がある「形の文化会」編の事典から得たので、紹介したい。図版が豊富で、眺めるだけでも楽しめる事典である。

     よく知られた掲出歌も、「八」に縁の深いものだ。「八」つの頭と尾を持つ「八俣【やまた】の大蛇【おろち】」を退治したスサノオノミコトの歌で、「八重垣」は宮殿の意味。出雲の国で、妻と住むために宮殿を作ったときの感激の言である。

     さて、「八」の数字は、天皇陵に「八角墳」が多いなど、むしろ「八角形」という形のほうに大きな意味があるそうだ。法隆寺の夢殿も、正八角形である。

     近現代ではどうだろう。「八」の字は「末広がり」なのでおめでたい、とよく言われるが、この事典によると、それは誤認らしい。末広がりとは、扇のように上に開くものを指すのである。

     しかも、近代国民国家となってからの日本では、「八角形」の墳墓や建築はさほど重要視されてこなかった。にもかかわらず、戦時下には、「八紘【はっこう】一宇」などのスローガンで「八」が復活、強調されていた事実もある。

     難問…。「八」研究会、求む研究員!

    (2015年2月22日掲載)

  • 【新刊情報】にほんのかたちをよむ事典 210.0/カ http://tinyurl.com/7sz8465 天狗、地獄、極楽、数珠、水引、刺青、身振り…。日本文化のさまざまな「かたち」を読み解く事典。かたちのことば・かたちのかたち・ひととかたちの3部構成。図版も豊富に収録 #安城

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にほんのかたちをよむ事典の作品紹介

かた(型)+ち(魂)で、かたち…。縄文から現代まで、天皇から町人まで、暮らしも信仰も、芸能も物語も、季節も争いも、政治や経済さえも、いつも「かたち」に寄り添っていた。ひとつの「かたち」に万感を込め、「かたち」のかけらに万象を観る。日本の謎は「かたち」で解ける。

にほんのかたちをよむ事典はこんな本です

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