可視の闇

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制作 : William Golding  吉田 徹夫  宮原 一成  福岡現代英国小説談話会 
  • 開文社出版 (2000年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875719564

可視の闇の感想・レビュー・書評

  • "目に見える闇とは人間の心の闇だ" 『生きているって何?』『私は何?』『家族』『性』『暴力』そして『宗教』 これらの要素がふんだんに詰まった内容の本です。 人間の光と闇が対極的に描かれてます。 第二次世界大戦の戦禍真っ盛りの場面から始まり、その強烈なシーンから登場するマティ。 マティは心理描写に乏しく、苗字だって間違われるくらいにいい加減な調子で語られていきます。 彼は炎の中から生還したため、顔の右半分が奇形となります。その為に人を逃れ、己の身を精霊たち(神?)に捧げます。 でも、次に登場するソーフィには目で見ることができるような心理描写が施され、そして性と暴力を生々しく表現されます。 父親の愛を手に入れることができなかった彼女は人の最も暗い部分で埋められなかった部分を埋めようとします。 他にも、独我的(仕切り)な本屋のシム、少年愛好癖のある教師ペディグリーなどおかしな奴らがいっぱいでてきます。 でも、現実だって狂ってない奴などいやしないじゃない? 『僕たちはみんな狂っていて、人類全体が呪われた種族なんだ。 仕切りを貫くことができるかという問題に対して錯覚を抱き、妄想に走り、 混乱に陥っているんだ。僕たちはみんな狂っていて、孤独な監禁状態にあるのさ』P.447-449 人は仕切りを置くことで自分を保ってる。 でも、それ故分かり合えないのかも。

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