幻色のぞき窓

著者 :
  • 芸術新聞社
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本棚登録 : 222
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875861935

作品紹介・あらすじ

圧倒的な緻密さを誇る官能的な美少年・美少女作品と、ウェブ連載で書きためたエッセイをもとに、幻惑作品の源泉に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • HPでちらりとのぞき見、すっかり嵌ったイラストの数々。“耽美”と言う言葉の意味を初めて知りました。山本氏の世界観、彼が描くモノたちの住処、彼自身の生態、そういったものを育むに至った経緯がほんのり感じられます。現本は近日中に購入予定、山本タカト「幻色のぞき窓」http://www.gei-shin.co.jp/comunity/07/02.htmlで、彼の世界をほんの少し覗いてみることができますよ。

  • サイン本を購入。影響を受けた人、モノ、どのような事を考え、そしてそれを制作に活かしているのかが窺い知れる本。黒色はわかるとして、金色が「死」のイメージとは虚を突かれた気分。ワタシは高校が鎌倉だった。最近実家に帰っても鎌倉は近すぎるせいか暫く行っていないが、この本の鎌倉散策コースは懐かしくもあり、片手に持って久しぶりに訪れたいと思う。書棚の写真でタイトルが見える本が興味深かった。

  • 怪しくて色気のある怖くてきれいな絵と作者の短いエッセイがのってるのですが 作者の感受性が鋭くて、どきどきします こういうことを感じられるひとだからこんな絵が描けるのねって感じます

  • 画集もほしいが、貧乏人の悲しさゆえかつい集成の趣のある本書を手に取ってしまった。
    絵の素晴らしいことは言うまでもない。
    文章も、とても味わいのある名調子。
    若干山っ気が強い雰囲気はあるけれど、鎌倉散歩というコンセプトを逸脱しない程度に来し方を語ってくれている。
    少しずつ画集も手に入れたいなぁ。
    そして、死の香りを仄かに漂わせる写真も素敵だった。

  • やはり好きなものが同じだと、その人の作品も好きになってしまうものなのだな、と思った。
    鎌倉には行ったことが無いので実際にはどんな所なのだか知らないし、蛇は嫌いなので蛇の居そうな所には行きたくないのだけれど、山本タカトの目を通すと、すぐそこに異界が開けていそうな気になってくるから不思議だ。
    鎌倉は無理だけれど、近所を散策してみたくなった。いつもと違う目で見れば、そこにも異界が開けているかもしれない。

  • 鎌倉周辺を散歩しているだけなはずなのに、もう異界です。
    初めて鎌倉ら辺に行きたくなりました。荒野の恋や青い花読んでも、特に行きたいとまでは思わなかったのに!

  • 常人には見えない物が見え、感じられないものを感じる人が、それを描くことの出来る腕を持っていたことへ感謝。彼の書く文章もまるで作品を見ているのと同じで、いつのまにか独自の世界の中にどっぷり漬かってしまっている。こういう感性があの作品を産み出したのだと少しだけ納得できた。山本タカトファンの皆様、まだ芸術新聞社H.Pアートアクセス「山羊のいる庭で」をご覧になっていない方は、是非見てくださいとても素敵です。  初めて山本タカト氏の作品に目が釘付けになったのが、南総里見八犬伝の挿絵だったのだが 国芳・芳年・伊藤彦造・華宵などをミックスしてぎゅっと濃縮し本歌取りしたものだったと本人がおっしゃっていたのを見て、ああ惹かれたのは当然のことだったのだとつくづく思う。

  • 山本先生の画集を開きながら読み進めると尚面白い。

  • 居住地・鎌倉に漂う幻妖な磁力は、絵師の瞳にどのように映り、その筆を動かすのか。
    圧倒的な緻密さを誇る官能的な美少年・美少女作品と、ウェブ連載で書きためたエッセイを手がかりに、幻惑作品の源泉に迫る、初のエッセイ集

  • 山本タカト独自の幽玄な世界観を体感できるエッセイ集。グロテスクな絵画と美しい文章の対比が素晴らしい。これも「解体と生成」のアナロジーの一つに違いない。

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著者プロフィール

山本タカト(やまもと・たかと)

1960年 秋田県に生まれる

1983年 東京造形大学造形学部美術学科卒業



80年代は主に企業広告のイラストレーションを手がける。

90年代初頭から、19世紀末美術や浮世絵の影響のもとに小説の挿絵を描き出す。

その傍ら「平成耽美主義」と銘打って、幻想耽美なオリジナル作品を制作。

以降、『緋色のマニエラ』『ナルシスの祭壇』『ファルマコンの蠱惑』

『殉教者のためのディヴェルティメント』『ヘルマフロディトゥスの肋骨』

(editions treville 刊)など画集発刊のほか、表紙絵・挿絵の制作、個展の開催など、

意欲的な活動をつづける。



現在 東京イラストレーターズ・ソサエティ会員、国際浮世絵学会会員

「2022年 『吸血鬼の匣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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