緊張をとる

著者 :
  • 芸術新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875864479

作品紹介・あらすじ

なぜ俳優は舞台で緊張しないのか?人前に強くなる!日常で自分の殻を破る!"瞬間的緊張"と"慢性的緊張"をとるための演劇的アプローチを大公開。「俺はこんなもんじゃない」と泣く主人公を元大物女優の"ママ"が指導する抱腹絶倒の物語でナビゲートします。

感想・レビュー・書評

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  • 演劇的アプローチで“緊張”を“とる”!

    緊張をとるためにはどうしたらいいのか、ということを関西弁の(自称)元天才女優のスナックのママが、プレゼンに失敗した悩める男にレクチャーするというストーリーで教えてくれる本。段階的に、丁寧に教えてくれていて、親切。

    なんでも二段階で考える、ゼロか百かじゃなくてバランス、ポジティブはネガティブ要素で構成されている、などなど、ママのいう言葉も役立ちそうでたくさんメモメモ。

    マンガ版もあるらしい。

  • 「緊張するな」と言われると、意識してつい緊張してしまう。だったら緊張すること以上に意識が向くことをすればいい、というのがこの本の大まかな趣旨だ。

    この本が素晴らしいのは、緊張をとる方法が、すぐに効く特効薬ではないところ。特効薬だと効かなかったとき、自分はダメなんじゃないか、と自己否定に陥る。言われたことを実行して、すぐうまくいくなんて、天才肌な人はごく僅か。そういう人の言うことを鵜呑みにして、自分でもできると思い込むから、失敗するのだ。

    質よりも量。そして、焦らない。
    大切なのは、繰り返し、続けること。本の言葉を借りれば、「3歩進んで、2歩下がる」勇気。

  • あるサラリーマンがプレゼンの時の緊張をなくすための指導をひょんなことから飲み屋の元女優のママから教わることに。

    シナリオ風の小説なので基本的に会話だけがずらーっと続いています。

    で、中身なのですがこれが読み始めの想像をはるかに超えて素晴らしかった。

    演劇のメソッドを紹介しながら緊張のとりかたや感情や意識の持ち方、身体の緩め方などが満載。

    ものすごい宝物がつまった本でこんなに書いてしまってよいのかというぐらいの良書です。

    今年のベスト10には入れてよい一冊ですね。

    すごい面白かったです。

  • 「緊張」は誰にでもある感情だが、それを論理的にとる方法と実践方法が書かれている。
    自分の在り方や生き方、物事の考え方を改めることができ、理性と感性の両方を大切にしようと思える。
    「心は直接操作できない」と本書で述べられているように、自分のことを変えたいと思っている人は、読んでみてほしい。

  • 学び多過ぎ!
    もちろん演劇なんて全く志してない僕にとって。

    緊張を取り、目的を達成するための具体的な練習方法や心構えまでみっちり書き込まれてる。

    一度や二度読んだだけでは、全く意味のない本。
    むしろ「わかったつもり」で間違って理解してしまう恐れのある注意すべき本。

    手元に置いて、参考書のようにその時々で自分に合ったページをめくって初めて価値が出る。
    著者の伊藤丈恭(たけやす)さん、本はこの一冊だけのようだけど、ここに持っている全てのエッセンスをギュッと詰め込んでくれてありがとうございます。

  • やたらと分厚いので、時間がかかる。会話調にして読みやすくしているのも緊張せず読める工夫か。ここに出てくるエクササイズのひとつでも実践すると確かに緊張がとれる。役者のメソッドでありながら、一般的なあがり症に効果がある。読んだ価値ある。

  • 外堀

  • 想像とは違った内容だったけど、だから面白かった。面白かったのだが、一読で緊張がとれるようにはならないな。やはり手元に置いておいて、都度読みながら落とし込んでいかないと、自分には、難しいだろうな。

  • マニュアルのような書き方ではなく、主人公とママの会話・やり取りで書かれていることで、細かなニュアンスがわかり易い。
    紹介されている方法の中に、太極拳に通ずる部分が色々とあり、興味深かった。

  • 論理で感性を伸ばす、つまりどういう練習をどの順番で何に気をつけてやればいいのかを論理的に準備をし、本番では感性でやる。

    外面から内面に影響させる誘導が重要。

    集中とリラックスと興味は三つ子の兄弟で、3つが影響しあって深くなっていく。緊張した時は興味を植え付けることに意識を向ける。

    自信を持とうとするのではなく、不安をとる
    =成功しようとするんじゃなく、失敗しないようにする。

  • 本屋さんでの出会い。緊張にたいしてこんなアプローチがあるなんて!面白いし、試してみたくなる。夢を叶えるゾウぐらいぶっ飛んだストーリーで笑い要素が増えたら、もっと本屋さんでの扱いが変わるよな。

  • 自分はあまり緊張しない方なのだけど、なんで緊張しないのか(楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する、の精神)、もしそれでも緊張したらどうしたらいいかがわかった。
    瞬間的緊張と慢性的緊張、それぞれの対処法があって、興味深く読みました。
    発表会前で、クラスの子が緊張したときの対処方法が気になってたのもあって引っかかったのかな〜と思いながら、活用。
    慢性的緊張のところは保育にも使えるなと思いながら読みました。
    リラクゼーションはストレス溜まったときとかに緊張を緩めるのに試してみたい。

    脚本みたいな形と関西弁なので、苦手な人は苦手かもだけど、私は好きでした。
    思わず続編も買っちゃった。そちらも読むの楽しみ!

  • "「緊張をとる」ことを、役作りをする役者さんの視点で解析している。
    登場人物は、4人(スナックのママ、男、先輩女性、スーツの男)。スナックのママは実は伝説の女優であり、ひょんなきっかけから、会社でのプレゼンで緊張が取れない男の緊張をとる指導をする。
    この本で、スタニスラフスキーさんを知った。
    彼が俳優の役作りをアカデミックに編み出した人らしい。直接操作できない心を誘導する方法を発見したといえるのだそうだ。本書を読むとそのアプローチの仕方がわかる。役者さんは当たり前のことかもしれないが、初めて除く新しい世界なので、とても新鮮で興味深く読み進めることができた。
    ただ、登場人物のママが関西弁なので、私は読みにくかった。

    友人に貸すので、戻ってきたら続きを書くつもり。"

  • ママ、男、スーツ男、女先輩。これが登場人物の名前です。ト書きなしの脚本スタイルで、登場人物たちがしゃべりまくります。分厚い本ですが余分な会話が多くて、ベラベラ読み飛ばせます。しかし書いてある内容は、演劇初心者にとって、すごく勉強になり、私はメモを取りながら読みました。著者が伝えたい言葉は、黒太字になっていて、おそらく著者も、読者の読み飛ばしなんてお見通しなのかもしれませんね。続編「集中力のひみつ」も読んでみたくなりました

  • なかなか面白かった。緊張を克服するために、大物女優からアドバイスをもらうという切り口が新しい。

  • 私もスナックとらのあなに行きたい!
    演劇のメソッドを利用して緊張を取る方法をママと男の会話として戯曲形式で書いた斬新な本。笑えるという意味でもおもしろいし、リラックスの方法もわかる。

  • 割とまじめにプレゼンや人前での緊張の取り方をかなりの程度でじっくりとやる本。読みではありますね。

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著者プロフィール

演技トレーナー。1967年生まれ。大阪出身。19歳より、故・吉沢京夫よりスタニスラフスキー・システム、ゼン・ヒラノ氏よりメソッド・アクティング、マイケル・チェーホフ・テクニークを学ぶ。吉本興業 沖縄ラフ&ピース専門学校演技コース講師。メンサ会員。現在、アイゼ演技ワークショップを東京・渋谷近郊で開講中。参加者は延べ10万人を超える(2019年5月現在)。『プレゼン・緊張解消クラス(一般の方が対象)』も開講中。

「2019年 『(無)意識のすゝめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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