ニコマコス倫理学 (西洋古典叢書 G 28)

  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (610ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876981380

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  • 【今日の一冊5『二コマコス倫理学』】


    平等、公平の画像を
    見たことをありますか?

    フェンス越しに、身長に関係なく、
    同じ木箱を与える「平等」。
    身長に応じて与える
    木箱の数を変える「公平」。

    しかし、この「平等」「公平」は、
    そもそも、正しいのか?

    語義的な意味でない。

    例えば、後ろに並ぶ人には、
    迷惑をかけていないか?とか。

    「平等」、「公平」には、
    本来、目指すべき方向があればこそ、
    じゃないのか?

    その方向性を最初に論じたのが、
    アリストテレスと言われる。



    金儲けをする人の生活は
    やむを得ず行われるものであり、
    また富は明らかに、
    我々の求めている善ではない。

    なぜなら富が有用なのは
    富以外のためだからである。



    これは、ドラッカーの、
    「組織の目的は、組織の外にある」に
    通じる。

    先賢が答えを探して、
    行き着いたところに、
    アリストテレスがいる。

    一回読んだぐらいで、モノにできる、
    そんな生易しいものじゃない。

    でも、読めば読むだけ、
    見えてくるものがあることも事実だ。

    「それでは、最初のところから
    論じることにしよう」

    アリストテレスが、
    この書に最後に残した言葉が、
    問題の奥深さを物語ってる、
    そう思うのだ。

    #viewpoint

  • ニコ論の中ではこれが一番読みやすい。
    某岩波のやつは、最初に読むには難解&字がごっちゃなのでニコ論に初挑戦の方はこれがいいと思う。

著者プロフィール

なし

「1997年 『天について』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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