極道で愛獣 (ガッシュ文庫)

著者 :
  • 海王社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877245931

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  • 『紳士で野獣』のスピンオフ。

    『紳士で野獣』では竜崎は硬派なヤクザに思えていたけれど、『極道で愛獣』では軽いチンピラに思える…
    たぶん言葉遣いのせいだと思うけれど、ヤクザの幹部という気がしなかったのが残念。

  •  達哉は、坂下組の金庫番で、組長の養子。
     そして、驚異的な運を持つ男。
     賭け事には負け知らず、日々株を動かし、組の運転資金を稼いでいた。
     ところが、組長である義理の父が病に倒れ、その気もないのに坂下組の若頭に指名されてしまう。
     突然の出来事に達哉は戸惑うけれど、その重責を引き受けるかどうか、達哉は自分の運試しをして決めるために、はるばるモナコのカジノまで出かけて行った。
     そこで、案の定大勝ちし、勝ちすぎて、マフィアに目をつけられたところを、竜崎という男に声をかけられる。
    「手助けは必要か?」と声をかけてくれた竜崎は、「金はない」と告げる達哉に、「なら、身体がほしい」と言われる。
     約束どおり、信じられないくらい熱い夜を過ごした二人だったが、達哉は出かけて行った竜崎の隙をついて部屋を後にした。

     その後、達哉は若頭を正式に引き受け、乱れようとしている組内部を立ち直らせるために動き始めるが、対立する組の組長代行として、竜崎が再び達哉の目の前に現れる。
    「俺たちの挨拶は、こんな上品なものじゃなかったろ」と初対面を装う達哉に、そうはさせじと執着心を隠そうともしない達哉に、恋人関係を強要するが……?

     という話でした。
     異国の地で出会った二人が、帰国してから再会し。
     達哉は自分の立場もあり、竜崎のことを拒み続けるけれど、竜崎はそんな達哉を諦めなられなくて、何とか自分のところにとどまらせ続けようとする。
     ただ、竜崎の言葉のノリが軽いので、そんなに深刻な響きはないんですが、冷静に考えるとかなりの執着具合。

     結局最後は、熱い一夜を忘れられなかった達哉も自分の気持ちを認めてハッピーエンド。
     二人がどうやって、互いの立場と時間をやりくりするのか、ちょっと後日談も読んでみたい気もしましたが、よかったです。

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