人間の幸福

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著者 : 宮本輝
  • 幻冬舎 (1995年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877280482

人間の幸福の感想・レビュー・書評

  • この書籍は、著者の近辺で起きたことが書かれています。

  • 1995年発行

    引用 P222
    「うまく言えないんだけど、 則ちゃんの、 あの異常な寂しさってのは、 則ちゃんが、 これまで一度も人のために生きたことがないからじゃないかって思うんだ。 自分のためだけにしか生きたことがないから、 寂しくてたまらないんじゃないかな・・・・・。」

  • 最後のシーンが大好き

  • 宮本輝大会4冊目。推理小説風味の人間模様。ぐちゃぐちゃどろどろしていて面白かった。

  • 今日は少し読んで…と眠る前に手に取ったのですが、全体に漂うネガティブ感に押され、一気に読みきってしまいました。<BR>
    春の午後、惨殺された一人の主婦の死とその犯人捜査をきっかけに、登場人物の生活と心の中が描かれていきます。幸せなことや嬉しいことばかりではなく、傷つけられたことや悲しいこと、涙、怒り、死…と様々な負の感情が人生においていかに多いかということを真正面から突きつけられる作品です。<BR>
    そうしたマイナスの中から題名である「人間の幸福」が問われるこの作品は重たいと思うのですが、私は一冊読みきる数時間の間にものすごくたくさんのことを考えさせられました。
    <BR>
    泣いていたり、怒っていたりするときに、自分がどうしようもなく可哀想に思えてしまうことがあるんです。<BR>
    身勝手だとは思うけれど、喧嘩の相手の落ち度ばかりが目立ってしまったり、泣いているという事実で冷静な判断を欠いてしまうことが恥ずかしながらあります。<BR>
    そんな時の相手への怒り、そしてその後の自分へ戻ってくる怒り…そんな気持ちがストレートに描かれている作品には最近あまり出会っていなかったので新鮮に感じられました。<BR>
    奇麗事と言うのは極端ですが、やさしい言葉であたたかく綴られてる話に触れることが多かったので、頭をガツンと殴られたようなそんな気持ちです。<BR>
    何度も言うようですがなかなか重たいので(苦笑)一気に読むことをオススメします。
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    (2004年5月3日)

  • 殺人事件と近所の人々の反応

  • 近所で起こった殺人事件を契機に人々は、周りの人を疑ったり、自分の秘密がばれるのを恐れたりして疑心暗鬼になってゆく。人間の怖さが描かれていた。でも、そんななかでも、友情や家族への愛情、人への思いやりがあって、人の幸福と他人からは見えなくても、それぞれなんだなと思った。主人公のことば「人間から誇りってものを奪っちゃいけない。どんな人間にも誇りってものがあるんだ。それを奪うのは、命を奪うのとおんなじだ・・・。」が心に残った。

  • 主人公も変な人間で、人の後を付回したりする。最初の方は、他の宮本作品に比べてこの正常から脱した(そうな?)部分を怖いなと感じた。ただ警察からの執拗な取調べを受けた者は、精神的に参ってしまいこのようになってしまうものなのかもしれない。怖い。

    主人公と同じマンションの居住者は「夢見通りの人々」のように変な人が多く、妻と沖田は一貫して良心で心の拠り所になりました。

    幸せそうな人、幸せな人、そうじゃない人たち…様々ですが、「幸せに必要なものがわかっている人」は幸せに近づいていけるのでしょうね。

    私的に、なつみに好感だったので、ああ言う幕切れなのはちょっと可哀相。

  • 昼間の道端、金属バットで主婦が撲殺された。
    それまで 悪意のないありきたりな日常を繰り返していた近所の住人達に起こったことは?

    犯人探しがメインではなく 犯人がわかるまでの人々の心の中の渦巻きが興味深い。
    明確な悪意を持っていない人間達同士が どうして互いに傷つけ合うのか。
    ささやかな幸せを守ることに汲々とするあまり 他者に対して狭量になっていくのは何故なのか。

    幸福とは一体何なのだろう。

    比較の上に成り立つものでなく 己の中にこそ成立するものなのではないだろうか。
    読み進める内に 次第にその感を強くした。

    誇りと自尊心は 別物であり、持つべきは 誇りなのだという作中の言葉も これに通じるものがあるのではないだろうか。

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