- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877281427
感想・レビュー・書評
-
北の国から新宿に一人の男がやってきた。
彼は、十年以上も前につぶれた暴力団、「田代組」のことを聞きまわっている。
その男が動き回るにつれ、新宿の闇社会にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、男たちを巻き込んでいく。
「狩人」シリーズの第1弾。2作目から先に読んでしまったのだが、シリーズとは言っても、独立した物語で、違和感はない。
「汚れのない瞳」を持つ北から来た男、梶雪人は方言丸出しのしゃべりで、朴訥で爽やかこの上なく、闇社会の男たちとは対象的に描かれている。
そして、彼と触れ合った男たちは誰もが、梶の魅力にひきつけられるのだ。
新宿署の佐江も例外ではない。
始めは、無防備に嗅ぎまわる梶にうさん臭さを感じるのだが、その正体を知り、梶の人柄に触れたとたん、肩入れしてしまう。
って、佐江は、「砂の狩人」にも登場するから、「狩人」シリーズをつなぐキーマンは佐江なのか。
そして、もちろん梶は魅力的なのだが、「本藤組」の宮本の生き様が、「砂の狩人」の西野と重なり、切ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
秋田~新宿から香港、上海と壮大な話になった。主人公の梶 雪人がスーパーヒーロー並みに大活躍。個人的に、宮本と近松、宮本と佐江の関係性をもう少し読みたかったな。梶は優秀な刑事だが、優秀過ぎるが故に、人が大勢死に過ぎるのかな…。
-
主人公が魅力的。
-
もんでんあきこさんの漫画を少し読んで、原作読みたくなった。
誰かが死なないと終わらない結末は切ないな。 -
田舎から出てきた刑事が、
過去に父親が殺された事件の真相を追う。
ヤクザの組織の中での葛藤にも
光を当てているのが面白い。 -
北の国秋田から歌舞伎町にやって来たある男、彼は新宿で数年前廃業になった田代組の情報を探る。
暴力団、中国マフィア、新宿の刑事が事件に絡んでいく。 -
漫画の『雪人』の原作小説。
-
『雪人』が面白かったので再読。
-
このての主人公は、ハードボイルでワイルドでケンカぱやっくってとういのが常套だけども
この主人公は朴訥とした東北の青年。
その感じが、とってもいい。
新宿と対比する田舎らしい地域なら他でもいいのかといえば
やはり、そこは東北がよいだろうと思う。
訛りって、人柄さえも決め付けてしまうほどの重要性あるしね。
( ・_ゝ・)<やっぱりベタが好き -
梶雪人。一見頼りなさげの秋田弁を話す25歳。新宿でキャッチのエリ・杏と会う。田代組を訪ね歩く。刑事の佐江、やくざの宮本、やくざと警察でもお互いを認めてはいる。深入りはしない。雪人のナイーブなキャラクター、キレのよさがいい感じ。新宿を舞台に展開。おもしろかった。次は砂だ。2008.6.5