血と骨

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著者 : 梁石日
制作 : 梁 石日 
  • 幻冬舎 (1998年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (513ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877282103

血と骨の感想・レビュー・書評

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  • すざましい生き方だと思った
    金俊平の奔放な生き方に嫌悪を抱いた
    あれほどの自由気ままな生活も老いには勝てなかったようだ
    最後の動けなくなってからの金俊平のみじめな姿は見るも無残だ

    あの時代を生き抜いていた人達ってすごいなぁーと思った
    日本人社会も大変な時代だっただろうけど朝鮮人社会はもっとすごかったことだろう。

    昔、子供心にここは立ち入ってはいけない場所というのがあったような気がする。外側からしか見れない闇をみせつけられたようだ

  • 今まで知らなかった在日韓国人の歴史を垣間見る事が出来、暴力と性的な表現に溢れ、いっきにに読んでしまった。金俊平に、共感できる場面は全くないけど、凶暴な動物に対して抱くような関心が湧く。読んでいる間、どうして北野武が俊平を演じたんだろうという、疑問が常に頭に浮かんでしまい困った

  • ・あらすじ
    おれのおやじは強くて最悪で。
    ・かんそう
    こいつ最悪。読んでて気分わるくなるけど引き込まれる。最後はちょっとスカッとする。スカッとする自分もちょっと嫌。読んだあとの記憶には残る小説。

  • 小説としては良い出来とは思えないが、人物像が強烈で力づくで読まされ、記憶に強く残る。主要な部分ではないがウジ虫の這っている肉を食べるシーンが特に印象的。ほんとにこれが美味しいのか?興味がある

  • 図書館にて借りました。

    主人公・金俊平は作者のお父様がモデルだそう。
    うーんこんな人が父親なら・・嫌だな、の一言に尽きる。
    だって暴力が全てでケチ、無教養、愛=性欲。
    環境悪すぎ(笑)

    特に人の話や忠告に耳をいっさい傾けない。
    会社の税金を納付することも、家族の食費、教育費さえ渋る。
    そして誰より「俺を馬鹿にしやがって!」「ちゃーんとお見通しだぞ!」に拘る。

    子供の10人近く産ませておきながら、可愛がるのは男の子だけ。
    ふたりの内ひとりは対立して絶縁。
    残ったひとりはしぶしぶ・・・と云う感じ。だろうね。

    一番「血と骨」に「親子の血」に拘ったのも金俊平だと思う。
    でも、教養がないから教育にいくらかかるかも解らない。
    家族を愛そうとしても愛し方も解らないんだろうな。
    よく、「金がなければ誰が俺に寄って来るんだ。金がなければ何もない」と云う。
    威厳を保ちたいが、何をしても何を云っても「親子」ではもうないと心のどこかで解ってたんだなと思った。

    最後に全財産を寄付して北朝鮮に移住するがそこで病気が再発。
    正妻と実子が後にその時の様子を知ることになるが、あれだけの寄付の割りに貧しい生活をしていた事にムカッとする場面がある。
    その時やはり「家族」なんだなと思った。

    戦後から現在に至るまでの、色々な確執が浮き彫りになった一冊。

  • すごい小説です。

    梁石日の父親がモデルらしいのですが、どこまでがフィクションなのか、あるいはほぼ事実なのか。小説の持つリアリティとしては、もはやどちらでも良いのかもしれません。

    ページを破ると血と内臓が出てきそうな、そんな小説です。

    この長さで、良くこれだけの登場人物と大小のエピソードをぎゅうぎゅうに詰め込んだものです。

    登場人物名について、ロシア人ほどではないですが、朝鮮名では誰が誰だかわからなくなります。

    描かれる視点が状況によって変わっていき、主人公が誰なのか、誰の視点で感情移入すれば良いのかという点にも、読んでいて翻弄されます。

    誰か一人を主人公に、というのであれば、やはり父親・金俊平でしょう。金俊平が大きな幹となり、全てを突き破る邪悪で粗暴な巨木の周りに身内や周辺の登場人物たちが否応なく巻き込まれていきます。

    この主人公の特異性は、国籍や時代にはあまり関係ないでしょう。今の時代にどのように生きていけるかは分かりませんが、どの時代であっても社会に適合できることはないと思います。


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    読んでいて思い出したのが、「じゃりン子チエ」。

    作者の梁石日と、はるき悦巳はおそらく同じ空気をある程度吸っていたのではないでしょうか。

    大阪市の生野区と西成区。

    かまぼこ屋とホルモン屋。

    又、「じゃりン子チエ」には「男はつらいよ」に対して相似性を感じます。さくらを主人公に大阪を舞台にした「男はつらいよ」。ずっとそんな気がしてました。

    テツに対するのは寅さんです。

    一方、こちらの「血と骨」の主人公・金俊平は”リアル・テツ”という感じ。

    生まれつき粗暴で、偏狭な価値観を持ち、金に汚く、ヤクザもビビって逆らわない一匹狼。

    違うところはテツは女性に対して極端に純情である(ここは寅さんと一緒)のに対し、金俊平は強姦などもなんとも思わない鬼畜の性欲モンスター。

    この点はテツとは大きく異なります。

    遠慮せずに言えば、本作の主人公には一片の共感も持ち得ないし、まさに唾棄すべき人物ではあります。


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    読後にはなんとも言えない感情が残ります。

    できれば、是非とも読んでもらいたい小説なのですが、内容や表現があまりにもリアルで、作中にも度々使われる表現「汚穢」が、形而上形而下にこれでもかと描かれます。耐性のない人には辛いかもしれません。

  • ひさしぶりに読み直した「血と骨」。誰も信じず力づくで人を動かす罪深き金俊平が老い、妻子はやりたい放題、そして死を恐れる日々。同情の余地がないはずなのに哀れに感じるのはなぜだろう。各登場人物のたくましさ、生き様に飲み込まれ一気にやはり読んでしまった。決して読んでいて楽しい話ではないがこれだけの惹き付ける力には毎回圧倒される。

  • 歳をとっておじいちゃんになったらやってきた事の全てが許されると思うなよギリリ

    女がモノのようだ…

  • この人の本は基本的に好きですね。

  • 在日外国人が生きていくのは、そういうことなのかと考えさせられた。2012年1月に読んだ本、いち押し。『闇の子供たち』同様 衝撃を受けた。

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梁石日の作品

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血と骨の作品紹介

1930年頃、大阪の朝鮮人密集地域の蒲鉾工場・東邦産業で働く金俊平は、その巨漢と凶暴な性格で極道からも恐れられていた。ある日、飛田遊廓の女郎・八重の虜になって錯乱した同僚が、自分の腹を切り裂いて死ぬという騒動が起こる。興味を抱いた金俊平は八重の淫蕩な女体に溺れて水揚げするが、逃げられてしまう。自棄になった金俊平は警官隊を叩きのめして東邦産業を馘になり、太平産業へ移る。数カ月後、金俊平は飲み屋を経営する子連れで美貌の李英姫を凌辱して強引に結婚するが、かつて賭場の争いで半殺しにした極道たちとの大乱闘の末、大阪を離れる。直後、太平産業では朝鮮人労働者の解雇をめぐる激しい労働争議が起こるが、それは太平洋戦争前夜の暗い時代の幕開けに過ぎなかった。

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