新・ゴーマニズム宣言スペシャル戦争論

  • 幻冬舎
3.70
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本棚登録 : 1354
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877282431

作品紹介・あらすじ

戦後53年間の見えざる呪縛の鎖を断ち切る解放の書か?それとも戦争の悪夢を喚び起こす禁断の一冊か?戦争とは何か?国家とは何かそして「個」とは?描き下ろしの超大作。

感想・レビュー・書評

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  • 読了しました。

    ■なぜ手に取ったのか
    1998年発刊の際に購入と同時に読み、今年(2022年)に人にこの本を紹介する
    機会があったので、少なくとも5回以上の再読として本棚からだし手にした本です。


    ■何が語られていたのか
    大東亜共戦争のことが書かれています。教科書的には太平洋戦争。
    物的に豊かになったこの現代から、大東亜戦争で起こったことを、マンガ家である著者が、マンガで、いつもの字の多い吹き出しで書かれています。
    当時の軍部や、左翼、右翼を論破するためのではなく、当時に何があり、どの様な状況であったのかを至極客観的に書いてある。
    単純な戦争は反対でも、単純な肯定の立場でもない。
    なぜ、特攻で青年は死んでいったのか。現代の人が残虐に人を殺めるのか。
    日本における「公」の心を軸にして、著者は語られていました。

    ■何を学んだのか
    小林よしのりのゴーマニズム宣言。
    賛否両論あるのはもちろん知ってますし、ゴーマニズム宣言は私の大好物です。
    特にこの戦争論シリーズは群を抜いてます。
    戦争はもちろんケンカではない。国と国の正義をかけた争いである。
    互いに正義を主張し、つぶし合う。著者は市井の人々がどのように戦争を
    とらえ、どう行動したのかを原著を辿り、一次資料を確認し、字と字の間の気持ちを
    丁寧に捉えマンガで表現されています。
    「生きる」とは何かを、「正義」とは何か。
    よくよく考えさせられる、突きつけられることばかりです。
    「公」とは何か。日本における「公」という概念を始めて考えさせら、
    私の思想に深く影響したれ名著です。

    ■どう活かすのか
    自分がこの世の中でどう記憶されたいのか、考えさせてくれる本でした。

    ■どんな人にお勧めなのか
    正義について考えたい人、公とは何かを知りたい人、小林よしのり好きにお勧めの本です。

  • たった200人程度のスペイン人が何故、南米最大の帝国を滅ぼすことが出来たのか。それは帝国が内部分裂していたからです。帝国の造反分子が、「敵の敵」であるスペイン人に見方したんですね。

    でも、その手引きした人たちの本当の敵はどっちだったのでしょうか。皇帝だったのか、スペインだったのか。

    本当の敵が誰なのか、それは本当の味方というか守るべきものがわからないとわからないという事なのでしょうね。今、それぞれのグループは何を守ろうとしているのかっつーか。

    紅軍は、あれだけ国軍と争っていましたが、日本を追い出すのは「国共合作」で成功しました。ベトナムも、歴史的には中国とは微妙な関係だったと思いますがアメリカを追い出すのには手を結んでいます。マゼランが「世界一周」という名で攻めに来た時も、フィリピンのラプラプ王は周辺部族を味方につけて、白人侵略への防御に成功(アジア初?)しています。

    自分はサラリーマンのせいか、精神論より技術論に興味があるのですが、技術より先に精神というか意思があるはずで、人を動かすときも精神的なものが大事だと諭された思いです。

    小林氏はどうも字が更に多くなってきて近寄りづらくなってきていたのですが漫画ではなくて本だと思って読んだら読めました。あまりたくさん本を読んでないのであれですが、圧巻だと思います。

  • 現代の子供達に
    日本にとっての戦争とはどういったものだったか
    資料をもとにマンガを用いてわかりやすく伝えてくれる最良の書


  • 戦争論をいくつか出してる著者が最初に出した戦争論。

    漫画なので読みやすいかと思いきやさにあらず、非常に重厚なテーマということもあり、実に読み応えがあります。
    主に大東亜戦争について描かれてるけど、当然現代日本や対中韓のことも。

    また約20年前の出版だけれど、今読んでも新鮮、というかその頃よりもむしろ日本を取り巻く状況は悪くなってると感じた。

  • ★3.5
    よく行く映画館で特集上映「映画と憲法」が開催され、『東京裁判』『ゆきゆきて、神軍』『ヤクザと憲法』を観賞。その流れで、家にあった本書を初めて読んでみた。書かれていることの全てを肯定はしないけれど、共感できる部分や興味深い点が多々あり、読み物としてはなかなか面白い。そして、確かに戦争は二度と繰り返してはいけないこと、でもA級戦犯が祀られていることを理由に靖国神社参拝を悪のように捉えるのはおかしいと思っていたので、個人的にこの辺りは作者の考えに賛同したい。また、戦争で命を落とした若者の心情は様々だけれど、「お国のために」と真っ直ぐに思っていた人がいただろうことも受け止めたいと思う。でもきっと、私だったら怖くて怖くて堪らない…。

  • 決して戦争を美化していません。
    平和がいいに決まっている。でも、過去に日本の為に命を捧げた人たちが居た事を忘れてはいけないし、今の礎となって平和がある。肉体の命より大切なものがあること学ばなければなりません。首相が靖国神社に参拝することが、軍国主義復活と非難する近隣諸国が、自国の核兵器保有は軍国主義ではないのですか?
    核兵器保有でパワーバランスが保てるのならば、非核三原則なんていらない。寧ろ保有して真の独立を果たさなければ、本当の意味での平和はないかもしれない。

  • 借りました。
    ほほぅ、と思ったポイント。 
    「平和」の反対は「混乱」というロジック。
    個を突き詰めてきた現代人は「公」を忘れている。 
    「公」は国のことなので、その国の中でしか通じない。

  • 漫画なのに字が多くて、非常に読みづらい。ゴー宣はそういうスタイルなんだけど、僕にとってはあまり合わないスタイルと思いました。
    戦争=悪という思想を植え付けられていて、過去を否定するメンタリティをもった日本人が多いのは納得。確かにアメリカにコントロールされているんだなぁと思うも、ホントに意図的にやったんだろうか?結果、こうなったんじゃないの?と思ってしまう。
    国を守るために闘うまでの決心と愛国心は持ってませんが、家族を守るためには闘える。もう少しだ。

  • こういう本は自分のスタンスを問われるんだけど、信じる信じないより以前に、ともかく知らないことだらけ。知らないことを知るという観点でとても興味深い内容。
    日本ってこのままでいいのかな?と少しでも疑問に思ったことがある場合、やはり読んでみてもよいかと思います。神話、天皇は勿論、戦争についても触れた方がよいですよね。
    自分とか自分らしさ、自由とは、とかいったテーマを考えてる人も読んでみると面白いと思います。「個」について色々考えさせられることが多いです。
    最初に書いたように知らないことだらけなので、これを読んで持論がどうのってレベルではないです…。自己再構築中の糧にしていこうと思います。

  • 目から鱗!!戦争でしか生まれない輝き!!

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著者プロフィール

1953年8月31日生まれ。1975年、福岡大学在学中に初めて描いた漫画『東大一直線』が赤塚賞の最終候補で落選するが、雑誌に掲載され、大ヒットとなる。『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など話題作多数。
●主な著書
『新ゴーマニズム宣言10』(2001、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special 台湾論』(2000、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special「個と公」論』(2000、幻冬舎)、『ゴーマニズム宣言9』(2000、幻冬舎)、『朝日新聞の正義』(共著、1999、小学館)、『自虐でやんす。』(1999、幻冬舎)、『国家と戦争』(共著、1999、飛鳥新社)、『子どもは待ってる! 親の出番』(共著、1999、黙出版)、『ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル』(1998、幻冬舎)、『 知のハルマゲドン』(共著、1998、幻冬舎)、『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論』(共著、径書房)、『教科書が教えかねない自虐』(共著、1997、ぶんか社)、『小林よしのりのゴーマンガ大事典』(1997、幻冬舎)、『小林よしのりの異常天才図鑑』(1997、幻冬舎)

「1997年 『ゴーマニスト大パーティー3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小林よしのりの作品

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