ライン

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著者 : 村上龍
  • 幻冬舎 (1998年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877282516

ラインの感想・レビュー・書評

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  • こういうような青年たちは、いるんだろうな。
    と感じました。
    小説的よりも、
    ノンフィクションの世界のような気がしました。

    『「青春という言葉には、許しがたい響きがある」
    と村上龍は後書きに記している。

    青春は執行猶予期間で
    いずれは大人側へ行くのだという「了解事項」を拒否し
    て生きていくなら、
    青春を徹底して「消費」し「枯渇」するまで
    「自分を使い果た」さなければならない-
    という強いメッセージ 。』
    村上龍自選小説集1/(村上龍著)「消費される青春」

    青春を使い果たすまで、生きていくことは、
    青年たちにとってある意味では苦痛なのかもしれない。

  • 村上龍の卒論を書くにあたり、前作として参考にするべく買った本。表紙から滲みでるアングラ感が何ともそのまま現れたような話だった。簡単に言うと、ナイスキ○ガイ。登場人物は全員自分勝手な理屈で相手のことを解釈し、己の行動を決めている。そして自分の理屈から外れた人間は、全部「分からない」の一言で切って捨てている。
    構成はまずその話で視点となっている人物の普段抱えていることや考えていることがあり、家族構成などと絡めて紹介される。次に章末で別の登場人物に会い、章の終り直前でその人物の視点に突然切り代わり、次の章ではその人物の視点で物語が進む。なお、各章題は次の章の視点人物の名前が付けられている。これだけ見ても少し変な構成になっているように思うだろう。
    ちなみにユウコはただ見えるだけでその力を使って何かするわけではない。この辺りは非活動的な人物造形が見て取れる。精神病に詳しい人がいれば、この小説を読ませるだけで彼等がどんな病気なのか診断してくれそうな気もする。そのくらいリアル。
    当然、各章題はその章の視点人物の名前を持ってくる方が自然だが、この一件違和感のある題名の付け方、視点の切り替わり方にこそ、次から次へと人物を接続していく「ライン」としての役目があるのではないかと思った。パイプの中を流れる電気信号が見える女ユウコがまさしくそうであるように、物語の外枠から人物の内面を見ている様はどこか登場人物同士の会話から電話線を辿って行くような感じがしたのだ。
    これほど何事かを語るより読むほうが分かりやすい小説もないかと思う。直接的なあまり描写はないが、性的な言葉が散逸するので苦手な人は注意されたし。(まあ村上龍だしこの辺は読者も分かってるんじゃないかなと)
    卒論関連で使えそうなのと言えば、この時期の村上龍はコミュニケーションの問題にかなり関心を払っていたようで、本作にも明らかにコミュニケーション不全と見られるシーンがいくつも登場している。次回作『共生虫』にみられたあの長ったらしいカギカッコ内の文章や、不自然に具体的な固有名詞などだ。卒論の材料として、これらも活用していきたいと思う。

  • それぞれの章の人物へ繋がっていく物語。村上龍にしては少しだけ変わった設定で新鮮ではあったけど、内容は設定を生かしきれてなかったと感じた。村上はある時期から完全に失われてしまったのかもしれない。

  • 敏感すぎて他人と上手く関われない人と、ただのキチガイとの違いは何か?

  • 村上龍は大体読んでいるつもりでも、ぽつぽつ抜けているものだなあ…

    最近の(いやそうでもないか)作品、例えば
    「ストレンジ・デイズ」、「イン・ザ・ミソスープ」、「共生虫」この辺りが好きなオイラには、楽しめた。
    精神病の狂った女やフェチ・SMや暴力は期待通りの展開を見せる。

    連作集なので、ハイスピードで読める。
    テンポとテンションが心地よい。

    それにしても、中に出てくるストーリーはもはや現実にも起こりうる(既に起こっているのかも?)もののようだ。
    現実がだんだんと物語を超えているようで、恐ろしい…
    残虐な暴力は物語の中だけに留めておいてほしい。

  • 語り手の話に登場する人物が
    次の語り手となって、
    様々な人間が繋がり、描かれる。

    面白かった。
    登場人物たち皆がぶっ飛んでる。
    一人一人のストーリーが濃くて面白い。
    一人の男から辿った人間たち皆が
    こんなオカシイ奴らばっかりだとしたら
    世の中怖すぎるな。
    これだけたっぷり詰め込まれてれば、
    完全にお腹いっぱいになれる。
    満足できる作品だった。

  • 借りて読んだ。いつの間にか視点が移り変わっていく手法が興味深かったが、暗くてしんどい読後感。現代の閉塞感をなんとも「いやな感じ」で見せつけてくれる。

  • 購入者:宇都宮(2008.10.20)登場人物全てどこか屈折していて、世の中こんな人ばかりだとえらいことになるなと思います。何が言いたいのか全く解らなく、とてもおもしろくなかったです。
    貸出:滝口(2008.11.18)返却:(2006.12.2)現代社会の屈折ネガティブなドキュメンタリーな小説
    貸出:中山(2008.12.9)返却(2008.12.13)
    かなり濃い内容です。村上龍って感じです。世の中には、この作品の登場人物のような人がいると思うと怖くなりました。ストーリーの主観となる人物がいきなり変わったりする所が映画的に思えました。
    貸出:今倉(2009.2.23)

  • 様々に人の記録、それぞれがラインをもって関係している
    殺す者、殺される者、確かに関係はしている
    生きる目的を覚悟して決めて生きるものは強いということ

  • 村上龍らしいお話。痛々しくもリアルに現実をとらえていると思う。

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