| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
-
「双海病院の、運動会のとき・・・母さんが作ってきてくれた、弁当のことは、いまも忘れられないですよ。おれに、おれなんかに精一杯、気をつかってくれて・・・。おれは、あなたたちのように生きたかった・・・似たかったよ・・・本当に、似たかったですよ」
顔を上げられなかった。
しばらくして、
「ありがとう」
養父の声がした。
「ありがと・・・」
義母の声はつまって、最後まで聞き取れなかった。
(下巻326)
― 326ページ -
「成功と有名の依存症なのよ。
平和やボランティアの世界でさえ、偉人やスターを作らずにはいられないんたから」
― 240ページ -
「みんながみんな、稼ぐ奴とか有名な奴、きれいな奴や、そういう奴と結婚したい奴…何者かになろうと焦ってさ、争ってる。
でもみんな、本当はもう疲れてて、いやになってて、きっとこんな世界、誰も好きじゃないんだ…。だから最後は、互いにつぶし合って、終わりを迎えるんだ。」
― 125ページ
みんなの感想・レビュー・書評
辛くて鬱屈としてしまうけれど、ページを繰る手は止まらなくて上下巻あっという間に読んでしまいます。
月並みな事しか言えなくてもどかしいですけど、育つ環境は本当に重要で、その人を形作るものだと痛感させられました。
面白い。面白いが虐待の描写に心も、体も痛くなる。どう考えても悲惨な結末しかなさそうだけど・・・
全2巻。天童荒太の傑作。過酷な運命を背負い、それに抗いながら必死に生きる少年たちの成長を克明に描いた物語。強く生きようと願いながらも、次々と襲いかかる残酷な運命に翻弄され、生きる意味を求め彷徨い続ける主人公たちの姿に胸が痛みます。物語としてはものすごく惹きつける内容でとても感銘を受けたけれど、物語の結末としてはあまりにも救いがないようで悲しかったです。
この先にどれほどの不幸が待ち受けているのか
ページを読み進める手が止まらなくなった。
しかし引っぱりすぎて中盤からはだれ気味に。
上巻では謎は広がるばかり。
果たして彼らは何をされ、何をしたのか。
殺し続けるのは誰なのか。
詳しい感想は下巻で。
いま流行るような内容ではない。
けれども
これを読めるのと読めないのと
こういった現状を知っているのと知らないのとでは
両者の間に計り知れない、目には見えない差異があると思う。
舟越桂との最初の出会い。
児童精神科の入院生活で知り合った3人、それぞれ親に虐待されたり、過去に暗い闇がある。今を生きるが、過去に囚われ、親に囚われ、自分を痛めつけ、絡み合う。夢中で上巻を読んだ。切なく苦しい。どんな事をされても母親を強く求め、憎み、その距離がとても息苦しい。でも、止められず下巻を手に取ってしまう。
請求記号 : 913.6||T||上
資料ID : 19901076
配架場所 : 工大君に薦める
上下巻、結構長かったけど一気に読んでしまった。章ごとに現在、過去、現在…と交互に進むので後半の盛り上がりがすごかった。主人公たちの過去に泣ける。
上下読みました。幼児虐待と介護の話が軸。自分も様々な人と関わりを持つようになって、人間が形成される過程で「育ってきた環境・関わってきた人」は重要な要素のひとつだと思うようになりました。でもそこでヒトは完成していません。また新たに飛び込む環境や新たな出逢いによって死ぬまで成長していくんだと思います。過去にとらわれることはヒトが記憶を持って生きていく上でいわば当たり前。抱えたものをどう人生に組み込んで力として得るかが大事だと思います。フィクションですが実際に傷を抱えながら生きている人がいること・社会の厳しさを学べる一冊です。
児童養護施設で育った3人の子供達の人生を描くストーリー。救いのない苦しい世界。分かりやすい言葉では片づけられない心の闇の深さは他人は知る事も出来ないし、理解できないもの。学生時代に読んだ本ですが下巻の最後の1行が忘れられなく言葉が詰まります。
こんなに夢中になって読んだ本は初めて。
何かにとり憑かれたように一気に読んだ。
それは、
この世の中に
こんな風な想いを抱えて生きている人が
きっとたくさんいるんだと知った驚き、
今までそのことに目を向けずにいた自分への恥ずかしさを感じ、
でも同時に、
今まで自分も感じたことのある孤独な気持ち、
誰かに無条件に認めてもらいたいという
どこに向ければいいのかわからなかったもやもやな気持ちが
ほんの少しにすぎないかもしれないけれど
彼女達の気持ちに沿うことができたからだと思う。
私は文庫本5冊で読んだ。
長さなんて感じない。
この本に出会えたことに
本当に感謝。
10年チョット前に、かなり話題になった本書だが、遅ればせながら読んでみた。
児童虐待などの理由により児童養護施設で育った3人の主人公が、看護師、警察官、弁護士となって再会し、過去のトラウマに悩まされながら、助け合って生きていこうとする物語、
親子関係の暗部などをモチーフに構成されている。
上下巻で、かなりの分量だったが、読みごたえはある。退屈させない展開も良かった。
人間の心理や葛藤などを描き込んでおり、推理小説としてよりも、人間を描いた小説として読みごたえは充分。
読後の感動というものと違い、せつなさが込み上げてくる作品。
ハッピーエンドではないが、自分としては珍しく☆5個。
推理小説という観点からみると、17年前の事件は別として、2件の女性殺害の動機が、やや弱いかな。
その点を差し引いても、充分に納得できる作品。
本を読みながらからだが震えるという経験は後にも先にもこの物語のみ。とり憑かれたように読んだ記憶が。分類では「ミステリー」とされているけど、自分にとっては究極の自己探求の書。
子どもの頃精神科に入院していた主人公3人。17年ぶりに再会した3人は、それぞれの心の傷をむき出し、少しずつ壊れてゆくー 「君のせいじゃないよ。生き続けていいんだよ。」という本書を通じての強烈なメッセージ。素直に心に沁み込むか、ただウザく感じてしまうのか、読み手の状況で大きく変わりそうだ。
大人や児童の心の闇を描いた心理物語。 上巻では1つの綻びが連鎖して3人の過去を洗い出している。 物語全体的に臨場感があり惹き込まれる。 優希、梁平、笙一郎の3人の過去と現在を、時間章ごと分かれて丁寧に描いている。 児童精神病棟(動物園)での出来事や、児童や親の心の深い闇、虐待事件など、 暗く重い内容を物語で扱っている。 しかし霊峰や神などの神秘的な印象を匂わしており、独特な... 続きを読む »

優希の入院した理由が未だ分からず仕舞い。





