永遠の仔 下

著者 :
  • 幻冬舎
4.02
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本棚登録 : 2187
感想 : 217
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  • Amazon.co.jp ・本 (493ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877282868

作品紹介・あらすじ

人は救いを求めて罪を重ねる。連続殺人、放火、母の死…。無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は-。「救いなき現在」の生の復活を描く圧倒的迫力の2385枚。

感想・レビュー・書評

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  • 狡い大人たちのせいで人生を台無しにされてしまった子供たちの壮絶な人生を綴った作品。
    同世代の子供たちを持つ1人の親として、また1人の子供として、様々な想いを巡らされた。

  • 重かった。特別な話のようで、誰にでも当てはまるものなのかもしれない。

  • 親から虐待を受けて施設で育った3人の子どもたちが大人になって再会する物語。
    大人になっても心の傷が癒えない彼らが互いに支え合う姿にいたく感動し、貪るように読みました。

    悩み多き時期に読んだので、特にのめり込みました。
    虐待受けたわけではないけど、何かしら親からの圧力があって、大人になり切れず鬱々とした時期があったのですよね。

    ドラマ化されて優希役は中谷美紀さんでしたが、自分の脳内では石田ゆり子さんでした。

  • 読めば読むほどに重く暗くなり、どこまでも続く救いのなさに読み進めるのが辛いんだけど、心を鷲掴みにされて三人の行く末に目が離せない。真相を知っても、スッキリとは真逆の思い。最後まで悲しかったけど、物凄く心に残る本だった。

  • 終わりのない負の連鎖。
    本当の救いなんてあるのだろうか。
    フィクションのようでいて、きっとどこかに現実として存在する問題なんだと思わせられた。
    一つの歯車の狂い、ボタンの掛け違いから全てが狂っていくような恐ろしさ。
    その中で幼少期の3人の絆はこの作品唯一の温かみのように感じられ、
    負の感情の中にわずかな光を射してくれ、ただただ暗い作品になるのを防いでくれたように思う。
    そうでなければ読破出来なかったかもしれない。
    それくらい辛い内容だが、引き込んで読ませるのは作者の腕なのだろう。

    自分には想像もできない世界の話の中で、共感できる部分があったとすれば、誰しもが大なり小なり自分を受け入れてくれる人を求めているんだろうなという感覚だった。


  • 胸が苦しくなる、とても衝撃を受けた本。
    読むのが辛い。
    救われない時代だけれど少しの希望はあるのだと必死に伝えている気がする。
    昨今、目を覆いたくなる事件が多く、救われない人が増えている。
    子供には笑っていて欲しい。
    子供を守れる世界であって欲しい。

    • タロさん
      フォローさせていただきました!

      本棚に、ぼくも読んでいる本もあり、とても嬉しいです!

      よかったら、よろしくです^_^
      フォローさせていただきました!

      本棚に、ぼくも読んでいる本もあり、とても嬉しいです!

      よかったら、よろしくです^_^
      2023/08/05
    • mugcupさん
      タロさん、こちらこそよろしくお願いします(^^)
      しばらく放置していましたが、またぼちぼち登録してみます
      タロさんのレビューも読ませて頂きま...
      タロさん、こちらこそよろしくお願いします(^^)
      しばらく放置していましたが、またぼちぼち登録してみます
      タロさんのレビューも読ませて頂きますね
      2023/08/05
    • タロさん
      ありがとうございます^_^
      ありがとうございます^_^
      2023/08/05
  • あらすじ
    人は救いを求めて罪を重ねる。連続殺人、放火、母の死…。無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は-。「救いなき現在」の生の復活を描く圧倒的迫力の2385枚。

  • 考えさせられました
    トラウマに縛られたとしても、それでも歩かねばなりません

  • 2014-10-28 まだ途中だけど、あまりにも重苦しくて、読むのが辛い。
    面白くないわけじゃない。むしろ、話にぐいぐい引き込まれる。でもテーマが重過ぎて読んでいて辛い。


    2014-10-29 読了。最後は一気だった。

    登場人物が(モブも含めて)ばったばったと死んでいく。読んでいて辛くて、でもおもしろくて先に先にと読んだ。

    18年前の話と現在の話が交互に語られるんだけど、そのどっちもおもしろくて、ついつい続きをすぐに読みたくなる。

    でもガマンして、交互に語られるまま読んだ。

    読みながら何度か泣きそうになった。

    どうか、この子たちに救いがありますようにと願った。

    途中、救いになりそうな人たちも現れた。岸川夫婦とか、奈緒子とか。



    子どもたちは、お互いの傷に寄り添うことで自らの心も傷ついていた。私も彼らの気持ちになって読んでしまうとひどく気持ちが沈んで、特にモウルのことを考えると胸がかきむしられるようにつらくなってしまって、だめだった。


    もう二度と読みたくない。でも、おもしろかった。

  • 読んでいてとても辛かった。サスペンス的な要素もあって、真相はなんなのか気になったけど、それよりも、どうかこの3人が救われますようにって祈る気持ちで読んでいた。
    どんなにひどいことをされても、子供は親を思っていて、嫌われないように捨てられないように、自分を犠牲にしてしまう。自分が悪いと思ってしまう。子供はひとりでは生きていけないからつらい。
    子供時代に、子供でいることを許されなかった子供は、結局大人にもなりきれず、子供なまま親になって、また同じことを繰り返してしまうのか。そう考えると救いがない。

    重たくて辛い物語だけど、読んでよかったと思った。

    2016/12/27

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著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。1986年「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞。1996年『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000年『永遠の仔』で日本推理作家協会賞受賞。2009年『悼む人』で直木賞を受賞。2013年『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』などがある。

「2022年 『君たちが生き延びるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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