- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877283988
感想・レビュー・書評
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次々と疾走しては戻ってくる住人たち。
水路に囲まれた城下町に巣食う透明な恐怖。
得たいの知れない “何か” に怯え、真実を探るうちに見えてくる驚愕の事実に翻弄される主要因物たち。
果たして自分は盗まれているのか?いないのか…。
毎日見ている月であっても「月の裏側」でおこっていることは分かりえない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009年10月
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ホラー?ミステリー?
ゆる〜く始まり、ゆる〜く終わる、みたいな。
話の盛り上がりを期待していたので、肩透かし。
途中までは良かったんですが・・・。
読んだ後の爽快感が無く、今の私には物足りず残念。 -
…普通に怖かったです………。
藍子のラストの開き直り方が恩田作品らしいな、と思いました。
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ひたひたと、気持ち悪かった。
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009.00.4/20.2刷、並、カバ小スレ、帯付。
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読後感を表すなら、ラヴェルの「ボレロ」でしょうか。
ゆっくりと、ぼんやりとしているとばかり思っていたものが、
気が付くと恐ろしい勢いで迫ってくるような。
そんな雰囲気のある本。
雑談が雑談でないのがすごい、なんて思う。
転校生は異分子である話、オセロゲームの声、
スローモーションの走馬灯、白雨と白秋。
全て何気ないはずなのに、後から意味がついてくるのだから。
いつか耳にした疑問が甦る。「無意味に意味はあるのか」と。
Identityって何のことでしょう。ぴたりとあてはまる日本語が無さそうなのが余計に空恐ろしいけれど。
両手を眺め鏡を覗いて。喋って訊いて見て歩いて考えて。
何をもって「それ」が本当の自分自身だと確信できますか?
『盗まれて』いない、originalって難しい。自己分析がどうのと迷走するのも、仕方がないのかも。
さらりと読むとエンターテイメント性の高いSF(ミステリー?)。
そしてじっくり読むと哲学的命題を発掘できます。
そんな、本。
ただ恩田陸作品の中では、私にとっては少し期待外れだったかもしれません。 -
じっとりとした違和感が街や物語に満ちている。事故のシーンがほんと怖かった。ぞくりとくる。多聞くんがいい。そういうひとと友達になりたい。
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これ書きようによっちゃもっと怖くなるような気がするんだけど、そんなつもりはないのかな。
多聞のキャラとかセリフがいまいちなじまない。あたしだけ? -
こわー。こわいね。久しぶりにこわい・・・
人間ってなんだろーとかどうやって定義するんだろーとか
自分ってなんだろーとか小難しいことを考えてしまう・・
ラストの終わり方がなんだか気に入らない。作品としてでなく。
事件に対して興味失っちゃってるみたいだけど、いいのかそれで!?と言いたくなる。
こわいけど、それだけじゃない話だと思う。