冷蔵庫を壊す (幻冬舎文庫 い 7-2)

著者 :
  • 幻冬舎
3.25
  • (4)
  • (23)
  • (74)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 215
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877284633

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 13年前に読んだものをもう一度。
    中学生が読むには少し背伸びし過ぎだったのかも。
    短編が三作、中でも「月のこおり」が好き。

    「冷蔵庫を壊す」と「月のこおり」。
    狗飼恭子さんの初期の作品なのだけれど、
    最近のものより主人公達が尖っていると感じた。
    綿矢りささんの書く主人公達と少し似ている気がする。
    私はこういう主人公が好きで、
    きっと自分もそういうところがあるんだろうな、と思った。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「13年前に読んだ」
      画像が無いってコトは、もう市場には流通していないのかな?何故かホラー作家だと思って読んだコトがありません。読まずに決め...
      「13年前に読んだ」
      画像が無いってコトは、もう市場には流通していないのかな?何故かホラー作家だと思って読んだコトがありません。読まずに決め付けて思い込みするってダメですよね。。。
      2012/11/15
  • さすが狗飼さん。
    『オレンジが歯にしみたから』で見せた、キラッキラの美しい詩のような表現が、今作品にもたくさん。

    冷蔵庫を壊す。
    いいね!小学生が主人公だから、はたして感情移入できるのかなあと思っていたのも杞憂に終わり、ヤマギシさんの美しさに魅了され始めたミッキーの行方が気になって仕方がない!

    ◯ お父さん「いい男ってのは、女のために何をしてあげられるかでも決まるんだ」
    ◯「何げなく首をかしげた彼女の肩から三つ編みが落ち、とん、と軽く僕の心を叩いた」
    ◯ ミッキー「まったく彼女は、僕の想像力を活発に走り回せる」

  • 冷蔵庫を壊す★3.5/月のこおり、つばさ★2.5
    数年ぶりに再読。

    冷蔵庫を壊す。ミキモトくんのフレッシュな恋がキラキラ眩しい。ヤマギシさんは魔性の女になるね。きっと。

    月のこおりとつばさは2作でひとつのような物語。
    主人公がずるくて共感できなかった。こういう女キライ。先生、哲生、あおいの気持ちはどうなるの?と思った。

  • ・空を飛ぶのに翼はいらない。少しだけ良い夢を見ればいい。
    ・初めからさだめられていた出会いより、神様さえ思いもつかなかった偶然の方が、ずっと素敵だと私は思う。
    ・涙の一粒でもほろりと流せば、私は可愛い女の子でいられたのにね。でもそれじゃ、彼女と同じ。おんなじものは、2つもいらない。
    ・嘘は罪なんかじゃない。自分を守る盾だわ。
    違う。嘘は盾じゃなく、両刃の剣だ。
    ・誰かを本気で好きになると、人はすごく残酷になれる。
    ・君がどこにいても。そばにいても離れていても。君が誰かを見つめていても。君がこの世界のどこかに生きていてくれさえすれば、僕も生きていけるんです。
    ・忘れられないこと以外のすべては、どうせ忘れてもよいこと。

  • 『冷蔵庫を壊す』『月のこおり』『つばさ』

    この短編集で、私の犬飼さんへの気持ちはだいぶ変わった。
    今までより好きになった!(o^-^o)
    『冷蔵庫を壊す』は、犬飼さんが20歳の時のデビュー作☆
    〝小学生の恋〟っていうと〝可愛い〟イメージなんだけど、
    それだけで終わっていないのがいい!
    10歳の〝僕〟が〝こどく〟を知って、〝恋〟をする。
    なんだかとても分かる気がした。瑞々しぃ小説。
     
    (2007.04メモ→2010.04ブクログ)

  • 分かんねえなあ、女ってのは・・・って気持ちになった小説だった。
    表題作は男の子視点であるが、なんだか消化不良感がある。
    男の子の話にしては繊細すぎるし、サクライだって主人公とある意味同じなのに結構おざなりだったし・・・
    その後の話をきちんと書いてほしいと思った。冷蔵庫はまだ壊されていない。

    月のこおりはラストの立ち直り方がよくわからなかった。きっとまた許してくれるとはどんな期待だろうか。
    なんだか自己啓発みたいで、もっとなんらかの要因があるような・・・先生のくだりも、先生は最後に必要としてくれたのだから、
    そこに安住する資格はあったはずなのにどうして?好きだと気付くプロセスがよく分かんないし、野暮だなといわれたらそれまでだけど、
    許す、許さないは、はたして主人公が勝手に決めていいものなのかにも疑問があるし。

    ここまで書いてなんだけど、悪くないんです。多分読む側の立場にもよると思う作品です。
    だからグッとくる人がいても全然おかしくないと思います。
    恋ってむずかしいな。

  • 冷蔵庫を壊す、という意味が意外であり、すごく巧い表現だなぁ、と思う。
    ミキモトさんがとにかく魅力的。
    素敵な女の子。
    人を恋する気持ちって、なんて偉大で、
    そしてなんて、もろいんだろう。

  • 初めて読みましたー!すごくすごく奇麗で、繊細な文章を書かれる方です。ひとつのことをじっくり観察して、感じて、自分のものにする。その素晴らしさを、実感できる気がします。

  • 初めて出会った、狗飼 恭子さんの本です。友達に中学生の頃に借りて読みました。それまでも本は読んでたのですが、狗飼 恭子さんの本に出会ってから、本の中の世界にのめりこんでいったような気がします。<br>
    内容をあまり覚えていないのでもう一度読みたいなと思います。所有していないので、機会があったら買いたいです。

  • 冷蔵庫の鳴る、その寂しい音。数年前に読んだ作品だけど、今もその音が残ってる気がする。狗飼作品の中でも特に好きな作品☆

全17件中 1 - 10件を表示

狗飼恭子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
吉本ばなな
綿矢 りさ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×