南国再見 (幻冬舎文庫 い 7-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (122ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877284886

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  • 人を亡くしたら、忘れたくないって思う。でも、少しずつ、その人がいた気配が消えていく。消したくないのに記憶は薄れていく。すごく怖いこと。でも当たり前のこと。忘れないためにどうにかしたい。あがきたい。そんな気持ちがここにあります。

  • 気だるい夏のお話は好きです。

  • きらきらと人が輝く時間。生と死。愛する人。『ネガとポジ/正反対のもの。/たとえば、白と黒。/天国と地獄。/南国と、いつも私のいた世界。』

  • 死んだ恋人を思って植物園に行く話。独白っぽくて意外とつまらなかった。

  • 狗飼恭子は大学生のころにずいぶんと読んだのだが、おととし本の大整理を行ったときにほとんど手放してしまった。
    しかしいまでもたまに読みたいと思うのが、この『南国再見』だ。

    恋人が消えた。私を残して、いなくなってしまった。旅にばかり行っていた彼は「俺、天国って南の国のことだと思うんだ」と言い残して死んでしまった。
    彼が残していった大きなコートには彼のにおいがしみついている。そのぶかぶかのコートを羽織って、私は彼のいる南の国を探しに行く。
      
    <人は二度死ぬという。
    一度目は自己の死。
    そして二度目は人に忘れ去られるという死。
    忘却という死。
    それならば私は、忘れないでいよう。
    できるかぎり、できるだけでいい。
    私の中で生きればいい。
    私は彼を胸に抱いたまま生きよう。
    そのままで、他の誰かを愛そう。
    ただ、私は。
    ほんの短い間ではあったけれど、二人の重なった軌跡を、大切にしよう。
    それが私のできるすべて。
    あなたは永遠に私の恋人ではないだろうけれど、私は、永遠にあなたの恋人。>
      
    そんなお話。悲しいよ。

  • 人を思う大切な部分って大事にしたいな。

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