ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界 2 (幻冬舎文庫)

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著者 : 村上龍
  • 幻冬舎 (1998年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877285852

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ヒュウガ・ウイルス―五分後の世界 2 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 五分後の世界の続編とはいえ世界観などを生かした別の話として捉えられる。一作目が好きだったから期待して読んだ。なかなかだが一作目の方が好み。村上龍のあまり責任を持たず言うところや、リアリティやイメージを喚起させる描写力が活きる物語。

  • 1により補完説明された世界観

  • 続きである必要があるのか、
    あえて説明くさくなる
    外部の記者目線である必要があるのか、
    と思いながら淡々と読んでいたものの、
    最後にあ、やっぱり繋がっていたんだ、
    と思った。
    全力で生き延びている?

  •  五分後の世界では、第二次世界大戦が本土決戦での敗戦後の日本を描く。本作はその続編だ。

     読み終わって、村上龍は単なるイフを書きたかったのではなかったのだと思った。

     五分後の世界では、日本人の誇りが強調されていた。
     続編の今作では、日本人の覚悟を問われている。

     この作品内の日本人はウイルスに罹患しても生き残るだろう。
     しかし、現代社会の日本人には生き残れるだけの覚悟があるのか?

     それを強く問いかける。


     CNNの記者キャサリン・コウリーはアンダーグラウンドの調査を申し込み、日本人に受け入れられる。
     その条件とは、同行して記録を残してほしいというものだった。

     中国区に所属する旧九州のVIP養護施設区域ビッグ・バンで謎の奇病が発生した。
     目がドロドロに溶け、内臓はどす黒く溶けだし、最期は異常なほど筋肉が萎縮して骨を折って死ぬという未知のウィルスによるパニックが起きている。
     原因調査のため、連合国軍がアンダーグラウンドに
    協力を求めたのだった。

     オールドトウキョウからノウビを抜け、オサカに行く途中、アンダーグラウンドの兵士数人がアメリカ軍の一個師団を全滅させるのをコウリーは見ていた。
     同じアメリカ人が死んでいくのに、不快ではなかった。

     かつての英国領、旧四国を通りビッグ・バンへの潜入を果たす。
     パンデミックは街を地獄に変えていた。


     小説は書くにあたり情報を集めて、自分の頭で理解して、そのうえで新しい着想を得る。
     そんな小説は内容に厚みが増し、読み応えがある。

     ウイルスに関する取材が精密になされている印象を受けた。内容が難しすぎるが。
     

  • 五分後の世界も、この続編も、絶妙な終わりかた。
    このヒュウガ・ウィルスの恐ろしさが生々しく、気分が悪くなって一度本を閉じたほど。
    近年のエボラといい、デング熱といい、今のこれからの人類の行く末を暗示しているかのよう。

    作者のウィルス、免疫、細胞学への造詣が凄すぎる。

  • 前作はクライマックスで終わったという納得が出来たが、こちらは個人的に尻すぼみ感が否めない。しかし前作と同様に五分後の世界は相変わらず今の日本を全否定している。私はきっとウイルスに負けて死んでしまうだろう。

  • 生きようとする希望を持つこと。昨今の日本では、悲観的にならざるおえないような状況が続く。経済は停滞し、企業にも体力がなくなってきている。そこで働く人々は、激務に心身ともに疲弊している。
    小説では、ウィルスが人々を蝕む。感染すると踊り狂って死ぬ。なにか、企業で狂ったように働き自殺する人を連想させる。絶望という言葉では表しきれないほどのどうしようもなさ、やりようのなさがある。
    クライマックスでは、人類の中で強いと目されるタイプの兵士が、ウイルスに感染する。死は免れないと誰しも考えたが、彼は生き残った。生きる希望を最後まで捨てなかったからだ。絶望的な状況だからこそ、生き伸びようとする意思を持ち続けることが、現代社会では最も重要なことだ。死なないこと。

  • 2014.10.10 am2:02 読了。前作ほどの衝撃はない。このようなウイルスが発生したならば、私は間違いなく死者の方だろう。追い詰められるのが怖くなり、ずっと避け続けている。「5分後の世界」では、日本はもう元に戻らないだろうな。
    死者や殺人を何とも思わなくなっていく様子が強烈だった。そんな場面を見ても、残酷だと、見捨てるなと群がる人々に何の感慨もわかなかった自分自身なんとも言えない気分になった。

  • 五分後の世界は闘争の世界。
    危機感をエネルギーに変え生きる戦闘国家としての日本。
    アメリカ人のコウリーは人種の壁を越え理解を深めていく。
    そこにはただ目的と行動と結果だけがある。
    新種ウイルスに多くの人が殺される。
    生きる為にウイルスを理解せねばならない。

  • グロい、サイエンスホラーに近い。前作の世界観が好きで読んだので、同じ世界観の別のお話で少し残念だった。ウイルスや細胞等の説明が詳細で、ある程度基礎知識がないと理解が及ばないかも。
    地下道の浮浪者の性交、ロシアンマンボは若干のトラウマ。

  • 前作よりは好きです。でも、専門用語が多いので読むのが面倒臭かった。自分の頭では何を説明されてるのかサッパリでした・・・。 とりあえず最優先事項を決める事から始めてみようと思う。

  • 再読
    五分後の世界の続編。前作で構築されたパラレルワールドの日本に、致死率の異常に高いウイルスが発生した。
    原因特定のためにアンダーグラウンドの特殊部隊はヒュウガ村を目指す。同行したアメリカ人ジャーナリストの視点から物語は綴られ、ついに目的地に到着する。
    日本人本来のあるべき姿を描く、名作。生き延びるために必要なのは?

  • エネルギー変換の法則。

  • 臭い、グロイ、コワイ
    状況やビジュアルがたくましく想像できてしまってうわーってなるけど面白い
    そして感染した場合、私は死ぬほうだとおもった

  • アメリカ人フリージャーナリスト・コウリーはアンダーグラウンド(UG)の取材を希望するが、逆に彼らが行う特別な作戦への同行を求められる。
    UG兵士たちは、原因不明の感染症が発生した九州南東部の歓楽都市ビッグ・バンへ行くというのだが……。

    体中から血を噴き出し、首、手足の脱臼や骨折を引き起こす程の激しい筋痙攣「ロシアン・マンボ」を引き起こした後に吐血、死亡に至るヒュウガ・ウイルス。
    非常に根気強く、手先が器用な日本人だけが生産できる、意志に作用する向精神薬『向現』と圧倒的な危機と戦おうとするエネルギーが人を試し、ウイルスによる死と生還を分けてゆく。
    ヒュウガ村に始まり、全世界で猛威を振るうであろうそれは、人類に下された最後の審判なのか?

    五分間時空のずれた時空で、もう一つの戦後の歴史を刻む日本を襲ったウイルスとUG兵士たちの戦いを描く、『五分後の世界』シリーズ第二弾。

  • 良い作品。
    続編を書いてほしい。

  • 数年ぶりに再読。

    ウイルスに悪意はない・・・このフレーズがなぜかとても印象的。
    ウイルスは体内に侵入しても、ほとんどは免疫系にやられてしまう。
    彼らも、ただ生きようとしているだけなのだろう。宿主が死んだら彼らも行き場を失ってしまうため、本来望んでいるのは共存のはずである。

    圧倒的な危機感をエネルギーに変換すること・・・さて、自分はヒュウガウイルスを凌駕することができるだろうか?読者は必ず考えることでしょう^^

  • こちらも高校時代に読んでからの二度目。
    『五分後の世界』の続編ではあるが、同じ世界が舞台というだけで登場人物は重複していない。

    今作はUG外の人間であるCNNの女性ジャーナリスト、コウリーがUG兵と共に行動をしながら致死率100%のヒュウガ・ウィルスについて調査・記録していく。
    前作とは全く異なった視点から五分後の世界、そしてアンダーグラウンドを描いている。
    圧倒的な破壊力を誇るヒュウガ・ウィルス、その存在から身を守るためには何が必要なのか。
    言わずもがな、それは著者が現代人に向けたアンチテーゼであり、メッセージである。


    如何せんナショナリストの臭いがしたり、作品から過激的に見られがちだが本来描いている理想はとても美しい。
    それは作品中の次の会話から十分に伝わる。
    これ以上に生きる喜びに何がいるんだろうか。
    そしてこういう箇所があることが私が村上龍の作品が好きな理由の一つである。


    「一番大切なことはなんですか?」

    「自分が一番大切に思う人間と共に、その日を生き延びることです。」

    「二番に大切なことは何ですか?」

    「大切なことを、それを知らない人に伝えることです。」

    「誰に伝えましたか?」

    「息子です。」

  • 実際にありえそうな世界だと感じた。軍事国家で、最初は北朝鮮のような国になったってこと?って思ったけど読み進めるとそうでは無いことがわかる。
    最後に生き残るのは神に選ばれた人間、ということなんだろうか。。。

  • このタイトルを読みたくて、五分後の世界を読んだ。

  • 五分後の世界の続編って事なので読んだけど、1作目とは大分違った。個人的には1作目が良かった。

    圧倒的な危機感をエネルギーに変える作業を日常的にしてきたかって表現が村上龍的でウケる。

  • 猛烈な面白さ。フィクションに思えないリアリティも彼ならでは。

  • UGの世界が恐ろしい。オダギリもそうだけどこのシリーズの主人公はタフ。最後ちょっと切なくなって胸がきゅんとした。
    村上 龍の取材力と知識に変える理解力に脱帽。戦争やウイルスに関する難しい専門用語炸裂ですっごく読むのに苦労した。

  • 5回目

    1.レトロウィルスのように
    2.細胞外マトリックス
    3.エンドサイトーシスで細胞質へ
    4.リソソーム・残骸の街
    5.壊死したミトコンドリア経由
    6.ゴルジ装置・腐乱酵素放出
    7.モリソンホテル・免疫グロブリンの群れ
    8.核酸の中へ・終始コドンの発見
    9.逆転写酵素の秘密
    10.ヒュウガ・ウィルス

  • 一作目と同じ設定で、別のお話。
    理科や、生物なんてほとんど勉強したこなかったけど、分かるよぅに書かれていた。
    物語の緊迫感と迫力ある描写はかわらないけど、一般人記者やウイルスの説明が入ることによって、UG兵士のキレの良さが少なく、、、

    前作をもう一度読みたくなりました。

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