ビフォア・ラン (幻冬舎文庫)

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著者 : 重松清
  • 幻冬舎 (1998年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877286514

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ビフォア・ラン (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「人気や尊敬や信頼は、友達を生む要素にはならない。」「尊敬されるひとりぼっちと、友達に恵まれた厄介者。どちらが幸せなのか。」…。生き方も、志向性も、才能も、そして性格も異なる高校生が、決して器用な生き方ではないが、真摯に懸命に生きていく姿を描く。決してハッピーエンドではないが、過去が欺瞞に満ちていたとしても、今この瞬間から自分や友の力を借りながら、その欺瞞を取り除くことはできるのだ。こういう一筋の光明を見せて、物語は少年少女を未来へと誘う。この微妙なバランスを生み出した著者はすばらしい。

  • 重松清のデビュー作である。まゆみの全てではないが、数年前の自分を見ているようなところもあって、読むのをやめようか?とも思ったが、苦しさを乗り切って読了した。

  • 何か違うと思ったのが率直な感想。

    高校生活最後の青春と友情、受験勉強、特にラストの終業式あたりの描写には、甘酸っぱさ、若さがあり情緒があって良い。

    ただ違和感があったところが多数あって、まずトラウマというテーマにのっとってまゆみを想像上で自殺させ、そんな面白くも得も無い遊びに付き合う友達。どんなにまゆみに振り回されて、授業や受験勉強を中断されても怒りも感じない。むしろ教師までグル。まゆみと紀子の現実逃避ぶりが理解不能で想像上(絵空事)すぎる。まゆみの親からのお礼も挨拶も無いどころか、連絡を怠ったため反感を食らうところ。優の男友達や、まゆみに悪口を言われた紀子まで、まゆみを100%かばい友達になりたがるところなど。etc…
    まゆみと紀子と優の学校の屋上で寝転がるところなどは、作者の好きな音楽の歌詞に話を無理矢理合わせたのか。

    普通の人間が持つであろう感情や行動に沿って書かれてないので、突拍子すぎるし、こじつけっぽいし、特に惹きつけるところも無く感情移入できなかった。

  • 重松さんのデビュー作。重松さんの青春が散りばめられた作品なのだろうと思います。トラウマに憧れるというのは共感しかねますが、一途に思いこむ、憧れるというのも若さの象徴かもしれませんね。
     紀子がこれからの長い人生を、きちんと生きていけることを願います。

  • 共感できるとこが少なくて…まゆみはかわいそうだけど、紀子には同情できない。優ちゃんは普通。たくさん出てくる歌詞も全くわからず、どこから歌詞でどこから会話なのかわかんない。

  • 現実感が乏しくて、ちょっと興ざめしてしまった。
    重松氏のファン故に、非常に残念でした。

  • なんかモヤモヤが残る。平凡ながらも友人と青春を謳歌している優。しかし、心を病んで退学したまゆみに再会して状況が変わる。本当の自分とか嘘の自分とか考えさせられる事はたくさんあるし、優や友達も高校を卒業し新たな出発というヒカリみたいなものも感じられるけどやっぱりモヤモヤ。

  • トラウマ、嘘、本当
    高校生の馬鹿話かと思いきや…
    あまり思い入れできる人もおらず、何か作った感がありあまり好きな作品ではありませんでした。
    重松さんのデビュー作らしいですね。

  • 自分たちに足りないのはトラウマだ。と考え死んでいない同級生のお墓を立てる。しかし、あろうことかその同級生が再び現れ、恋人のふりをしなければならなくなる。

    優たちの友情がとてもいい。でも、まゆみと紀子を見ていると辛くなった。もう少し救われても良かったのでは...。でも、重松さんの本は最後に前向きになれるのがとてもいいです!

  • 青春のアンビバレンスな感じ。
    こういう世界を描く作者の手腕に脱帽。
    「死」というものが遠くてとても身近な年頃だよね。

  • 直木賞作家、重松清のデビュー作。自分にとっても初めての重松作品。以前から読みたいと思っていました。

    ノイローゼ、うつ、思春期に揺れ動く高校生らの心を描いた作品。
    扱っているテーマはとても重いのですが、高校生の勢いとか、若さが出ているので、決して重苦しく感じさせない。
    だから読後感も悪くなく、過去は過去、前を向いて行くんだ、と思わせてくれる作品でした。

  • 久々の小説。高校の青春を思いだせさてくれた。
    高校生のこれらかの人生と自分とは何かに葛藤するところがよかった!まゆみと紀子のキャラ設定。優の雰囲気も好きだった。やっぱり、こういう小説は好きだ。なんとなく自分の好きなジャンルがわかってきた気がする。はじめは乗り気ではなかったが、途中から、驚きの連続でどんどん続きを読みたくなるようなしかけがあったところも、よかった。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    授業で知った「トラウマ」という言葉に心を奪われ、「今の自分に足りないものはこれだ」と思い込んだ平凡な高校生・優は、「トラウマづくり」のために、まだ死んでもいない同級生の墓をつくった。ある日、その同級生まゆみは彼の前に現れ、あらぬ記憶を口走ったばかりか恋人宣言してしまう―。「かっこ悪い青春」を描ききった筆者のデビュー長編小説。

    【キーワード】
    文庫・青春・高校生・学校・泣ける


    1+2

  • すごくいい。
    高校時代、こんな多感な時期が自分にもあったんだろうか。
    もうはるか昔のことで余り覚えていないけれど…。自分の気持ちに素直に生きている登場人物達が、とても羨ましく感じられた。懐かしく、切なく、もう、こんな時代は来ないんだという甘酸っぱい感傷に、久しぶりに浸ってしまった。

  • トラウマを作る。
    思い出を作る、ようなテンションで軽く始めたその計画は、少年たちの人生にまさにトラウマを遺します。
    かなしい話ですが、重松清の作品の中で一番好きです。

  • 高校生、優の青春。壊れた幼馴染みと同級生、友情。

  • 初めての重松さんだったけど、すいすい読めた。
    自分がどんな人物かというのは私自身も考えたことがある。
    主観的に見ても、客観的に見ても、視点によって色んな自分がいることに戸惑いを覚えたこともある。
    それを学生時代のちょっと切なくなるような日常と織り交ぜて、なんか考えさせられる部分も多い話だった。

  • RC 屋上 ラジオ・・・・・

  • 助走期間の主人公。トラウマ作りのため死んでない同級生の墓を作り、突然思い込みから恋人宣言をしてきたその同級生に振り回される。
    なんだかんだで最後にはじんわりさせてくれます。

  • 久々に重松さんを読んだけど、やっぱりよかったです。
    精神を病んで学校を去った同級生の女の子が、主人公を好きになって再び戻ってくるなんてあまり現実では起こり得ない話だけど(でもそこが小説のいいところですね)、さすが重松さん。物語に引き込まれました。
    登場人物たちの揺れ動く心を切なさいっぱいフレッシュさいっぱいで描いています。

    もし、現実の自分ではないもうひとりの自分をつくることができるのなら。
    ぼくは、彼にずっとグラウンドを走らせる。
    現実のぼくが大学生になり、二十歳をすぎ、働きはじめて、結婚をして、父親になり、年老いても、彼はグラウンドを走りつづける。
    現実のぼくは、その姿をときどき遠くから眺める。
    そして、たまに涙を流してみたりもするのだ。

  • 重松清デビュー作。コチラは文庫版で一部加筆・修正されているようだが、相変わらず表現が巧い。防波堤でまゆみが自分の胸中にある不安を語るシーンは胸が詰まる。青春の焦りやままならなさが伝わってきてつい自分の青春を振り返ってしまう。まゆみにも紀子にももう少し救済が欲しかった。

  • 平凡な毎日が嫌で。
    退屈な自分が嫌で。
    何者かになりたいけど、何になりたいのかわからない。
    そんな先の分からない不安に、優たちは「トラウマ」を自ら作り上げた。

    嘘のトラウマは現実となる。
    現実のまゆみは、虚構の世界の中で生きるしかなかった。
    自分が輝いていられる、存在しない世界。
    まゆみが作った嘘の世界は、次第に優たちのにとっても現実の世界になった。

    大人になる一歩手前の、危なっかしくて、不安定で、脆くて、強い気持ち。大人になったら忘れてしまってたけど、子どもと大人の間にいる人たちは、ギリギリのところで世界と向かい合っているんだと、思い出す。

  • 二回目のビフォア・ラン
    美しいなあ
    処女作であるにもかかわらず、重松らしさがあふれている。
    そして処女作らしく、どの重松作品よりも若い。

  • 青春は一瞬で、瞬く間に終わりを告げる。一喜一憂。まさにその言葉通り。懐かしい青春時代を目に浮かべ、その時の自分を重ねると、「あーそうだったなぁ」とあのひと時に戻れる気がする。そんな作品。

  • 珍しく購入本。
    重松清さんのデビュー作ということを読み終わって知りました。

    なんて言ったらいいのかわからないけれど,
    心にずしっとくる感じです。

    主人公たちが作り上げた「トラウマ」
    誰もが嘘の自分を持っている。
    嘘の自分の世界で生きる方がいいのか。
    嘘を本当にすればいいということなのか。

    いろいろ考えてしまう作品です。
    もう一度読み返したいと思います。

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