ビフォア・ラン (幻冬舎文庫 し 4-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 106
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877286514

感想・レビュー・書評

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  • 「その日のまえに」を先に読んでしまったため、どうしても比較の基準が高くなる。
    これはデビュー作ですので、粗削りな内容なのは仕方がないのだとわかってはいても。
    また普通の高校生のような書かれ方をしていますが、たばこ、酒は当たり前、女友達は車を盗むは無免許運転するというハチャメチャさから何を共感すればいいのかわからなくなった。
    肝心の紀子がまゆみに共感していく流れも説得力がない。
    残念ながら、すべてにおいてB級作品でした。{バイバイ}

  • 何か違うと思ったのが率直な感想。

    高校生活最後の青春と友情、受験勉強、特にラストの終業式あたりの描写には、甘酸っぱさ、若さがあり情緒があって良い。

    ただ違和感があったところが多数あって、まずトラウマというテーマにのっとってまゆみを想像上で自殺させ、そんな面白くも得も無い遊びに付き合う友達。どんなにまゆみに振り回されて、授業や受験勉強を中断されても怒りも感じない。むしろ教師までグル。まゆみと紀子の現実逃避ぶりが理解不能で想像上(絵空事)すぎる。まゆみの親からのお礼も挨拶も無いどころか、連絡を怠ったため反感を食らうところ。優の男友達や、まゆみに悪口を言われた紀子まで、まゆみを100%かばい友達になりたがるところなど。etc…
    まゆみと紀子と優の学校の屋上で寝転がるところなどは、作者の好きな音楽の歌詞に話を無理矢理合わせたのか。

    普通の人間が持つであろう感情や行動に沿って書かれてないので、突拍子すぎるし、こじつけっぽいし、特に惹きつけるところも無く感情移入できなかった。

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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