トップラン 第1話 (幻冬舎文庫 せ 2-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 293
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877288631

作品紹介・あらすじ

2000年1月1日。新しい千年紀と同時にハタチを迎えた音羽恋子の眼前に現れた「よろず鑑定師 貴船天使」と名乗る男は、札束を取り出して言った。「このテストに回答したら99万円あげるよ」。突如渡された33問のトップラン・テスト-回答者に値段をつけるための人間鑑定試験??奇妙な謎が謎を呼ぶ、書き下ろし文庫シリーズ第1話。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公恋子(れんこ)の家族紹介から始まり、兄妹同士が2組結婚した隣同士の家庭で、というところでついていけなかなと不安を覚えたが、マクドナルドで出会ったサラリーマン風の男から渡されたトップランテストを巡る珍妙な展開にやや心を惹かれるが、あと5話分もあるようで、多分読まないなあ。

  • 2000年1月1日に20歳の誕生日を迎えた音羽恋子(おとわ・れんこ)は、マクドナルドで貴船天使(きふね・てんし)というスーツ姿の男に話しかけられます。33の質問から成るテストに回答したら99万円をあげるという彼の話に、恋子はなかば疑いながらも、いったい彼の真意がどこにあるのか知りたいという欲求にうながされて、その提案を受けることになります。

    貴船天使から手わたされたテストは「TOPRUN TEST」というタイトルが付された心理テストのような内容で、恋子はこのテストを作成した人物の意図を推測しながら、一つひとつの質問に対して回答をおこないます。

    2000年に日本社会を騒がせたさまざまな出来事についての叙述や、日付と数字をめぐる連想がつづられつつ、ストーリーが進展していきます。キャラクター造形のせいもあってか、ライトノベル感覚で読めるエンターテインメント性の強い作品世界が構築されています。

  • 2000年1月11日、この日の不思議な出会いから物語は始まる。一冊完結ではないので意味深な終わり方ではありけれどつぎが気になるのも確かな事実。早く続きが読みたい。

  • なんであんなにパーフェクト・ワールドで散々なメにあったのにまた流水を手に取っているんだ!
    畜生!しかも結構面白い!でもダメ!きっと終わりがひどいことになるから!もう期待しないの!

  • 『今、日本でいちばん力を持っている人の名前は?』
    『どんな権力者でも、その人の前ではへりくだる ー 答えは福沢諭吉?』
    『正解…。今、この国でいちばん影響力を持っているのは福沢諭吉先生だよ』

    『今の恋子は、どんなに人生が順調な時でも決して調子にのって油断しない。今まで、それで何度も失敗した経験があるからだ。自分は人生の早い段階で何度も失敗できて良かった ー 恋子は心からそう思っている。』

    『君の ー 人生最大のチャンスはいつ?』
    『答えは、人生最大のピンチになった時、でしょう? ー 人生最大のチャンスは、喪うものがなにもない最低の状態 ー つまり、人生最大のピンチでしょう? 人生最大のピンチには、何も恐れるものはなにもない。だから、いつも自分ができないことだってできるし、自分らしさに縛られず、自由に行動できる人生最大のチャンスだと言える、ということではないんですか?』
    『残念。ハズレ ー 正解は、今。君にとって人生最大のチャンスは、今、なんだ』

    『そうだな。詳しい話は後でする。簡単に言うなら、金が家族に発覚した時は…君は、一巻の終わりということになるかもしれない』
    『一巻の終わりですか?』
    『その通り。それによって ー 一巻の、終わりさ』

  • 最終巻にまあとめてあります。

  • 走れ走れ。走れがお金が手に入る。重要なのはスピードさ!

  • 好き嫌いがかなり分かれると思われるけど、面白かった。
    不思議な構成の家族と異常に普通すぎる男、謎のテスト、秘密に塗れた周りの人々。
    大切なものは、金か、名誉か、信頼か。

  • 日常と非日常の配合具合がたまりません。

  • 「こんなもんミステリじゃねぇ!」と三部作でぶち切れたミステリファンも、ライトノベルというステージで流水さんの本を読んだらなんか平気なんじゃないかという好例。これミステリじゃないけどね。あとやっぱり流水先生は若くないと感じてしまう。出てくる若者がダサいんだ多分。(桐切)

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著者プロフィール

一九九六年、『コズミック』で第二回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。以後、小説だけでなく、ビジネス書、ノンフィクション、英語学習指南書など著作多数。小説執筆の息抜きとして始めた英語学習にハマり、独自のメソッドでTOEIC(現TOEIC L&R)テスト満点を五回達成。二〇〇九年から二〇一七年まで主宰していた「社会人英語部」では、のべ六五人の部員をTOEICスコア平均九〇〇点台にまで導く。日本人作家の小説を英訳して世界中の電子書店で販売しており、著者、英訳者、編集者として手がけた英語作品は一〇〇を超える。作家としての近著に『感涙ストーリーで一気に覚える英単語3000』(明日香出版社)、『きみと行く 満天の星の彼方へ』(リチェンジ)などがある。

「2020年 『三日坊主でも英語は伸びる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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