日々ごはん (2)

著者 :
  • アノニマ・スタジオ
3.67
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本棚登録 : 343
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877586065

作品紹介・あらすじ

本の撮影、テレビの収録、「クウクウ」最後の日々。移りゆく季節の中で、高山さんの日常の探検は目まぐるしくもたんたんとつづきます。日記エッセイ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 高山なおみさんの料理と日々の日記エッセイ。毎日食べたものが書かれてあり、おなかがへってきます。う〜ん、ごはん食べたいよぉ。
    コツコツ忙しかったり、丁寧にお掃除したり。でも、日々料理はつくる。美味しいって言ってくれたら、うれしい感じ。
    アノニマスタジオさんからの出版。
    丁寧に日々を生きてゆきたいひとにとって、アノニマスタジオさんの本は、手元にいつもそっとおいておきたいような、かわいい本です。

  • 日々ごはん 1と2

    この本を書いている時、御歳40歳くらい?にして、素直で気分が乱高下してちょっとスケベな夢見ちゃったりして。こんな素敵なオトナってあるだろうか、って、ドキドキしながら読み進めた。25歳の私が勝手に共感するのは恐縮すぎるのだけど、あっち行ったりこっち行ったり、こんなふうになら、私もなれるだろうか、こんなふうになら、なりたい、と思っちゃうのです。
    毎日のご飯に、あぁ私もちゃんとご飯食べようって、スピーデイな日常のなかで、ちょっとだけねじを緩めて普通の速さを教えてくれるメトロノームみたいな感じで、この本を抱えて暮らしたいって思った。

  • がんがん読んどります。高山なおみさん日々ごはん。
    なぜ今まで存在を知らなかったのだろう。
    銀色夏生さんとばななさんのダイアリはずっと読んでいたのだけど、いまは高山なおみさんがばつぐんにヒットです。
    素敵な方。

    【気になったぶぶん】
    詩と曲とどっちが先にできるのか聞いてみたら、「曲が先。メロディーが言っているから、それをできるだけそのまんま言葉にする」と言っていた都子ちゃん。私はいっぺんで好きになりました。→すてき。

    「太陽」のアルバイトの女の子で見たことがない娘がひとりいて、あまり笑わない娘だし、なんとなくとっつきにくかったから(私もけっこう人見知りなので)、話しかけないでいたら、実は私のファンでいらした。それで、緊張していたみたいだと別の娘から聞いて納得しました。そういう人って、人間としていちばん信頼できるんだよなと、私はつねづね思っています。「高山さんのホームページを学校で見るのが楽しみなんです。いろいろあったりごたごたあったりした時に読むと、落ち着くんです」というようなことを、皿を洗いながらひとこと言ってくれました。「今日はこれが言えたからよかったです」とも言っていた。本当の人の本当の言葉というのは、胸を打ちます。→私もおなじ。緊張してしまう。そのままでいいのかも。よかった。

    終わりの蜜月。そばに置いて何度でも読みたくなる本だ。

    また今日も本の文章書き。少しずつ、少しずつ、土をどけたら埋まっていた器(伝えたいことのテーマ)が顔を覗かせて、周りの土を指ではらっているような、今日はそんな感じだった。あとはそれを布で拭いて磨けばいいのだろうか。それもまた違う気がする。

    既にそこにあるもの(大竹伸郎著)すごくおもしろい。

    帰ってからワインを一杯飲んだらボーッと眠くなってしまい、スイセイとお昼寝タイム。「今夜、ごはん作りたくないなー」と甘えると、「えーで」と優しいスイセイだ。私は助けられているな、と思う。自分のやりたいこと、やりたくないことを気持ちのままに、無理せずやったらええというのがスイセイの考えなので、くたびれた時にそれがものすごく響くことがある。

    布団の中で延々と「麦ふみクーツェ」を読む。読みでがあってひじょうに嬉しい。途中ミルクティーをいれ、クッキーを食べながら、ストーブもつけない寒い部屋で、布団をかぶって本を読むというのは、私の冬場の愉しみなのです。これは昔、山小屋でアルバイトしていた時に覚えた愉しみだ。

    今年のベスト本は「ぶらんこ乗り」と「麦ふみクーツェ」だ。なんだか本の世界が新しく広がったなと思う。私はよく、とくに酔っぱらって調子の良い時、普段考える脳みそが止まって、勘みたいなものだけでふわふわと感じている時がある。人の話を聞いていてもその内容ではなくて、声の感じや顔のまわりの感じの方を、ただ見ているのだ。この感じを言葉で表そうとすると、サーッと雲がかかったみたいにぼやけてしまうのだが、いしいしんじさんの本は、それを物語にして書いているような感じがする。

    このところ続けていろんな人に会って、楽しく濃い時間を過ごしていたので、さすがに今日は誰にも会いたくない。そういう日でも、会ってもなんともない人は、スイセイとりう。それが家族ってもんかもしれないが、これって案外だいじかも。そういう人が、家の中をどうでもよくウロウロしていることって、すごく自分の助けになっているなと思う。狭い自分の世界に穴があくというか、伸びるというか。

    4時くらいから、スイセイと布団の中で本を読んでいたら、ねそべった所からちょうど見える空が、あまりに綺麗で読むのをやめた。鳥もチーチー鳴いている。薄青い空に、引き千切ったような、まとまったかき卵汁のような雲だ。印象派の絵みたい。「指にからめたら、ほつれそうな雲じゃの」と、スイセイも興味を示していたが、それも一瞬のことで、さっさと寝てしまった。かき卵の黄色い雲は、しだいにもったり重くなり、じわじわと橙色を帯びていって、あっという間にすばらしい夕焼けに。思い余って窓を開け放ち、電気ストーブをつけて、首まですっぽり布団をかぶってずっと眺めていました。

    初女さんのところには、あちこちから見ず知らずのいろんな人が、悩みを相談に来るのだそうだ。そのたびにごはんを作って食べさせてやりながら話を聞く。「食べながらだとね、話しやすいみたいなんですよ。食べて、おいしいーと思うと、自然と体がほぐれてくるんですね」「私はね、聞いているだけ。その人の身になってその話を聞いていると、そうだねー、そうですねーと思うからそうしていると、話している人が自分で糸口みたいなものをみつけるようになるのね。そうやって皆さん帰って行かれるんですよ」→たしかに、答えはその人の中にある。と思う。

    映画「アカルイミライ」浅野忠信もオダギリジョーも、とくに藤竜也がすんごい良かった。良い映画だったなー、暗くて重くて爽やかで。エンディングのロールっていうんだろうか、キャストの名前が出てくるところ。あそこらへんもさりげなくぐっときた。

    MAYAさんは、画家の有本利夫さんにすごく影響されて絵を書き始めたそうだ。その頃描いた絵が写ったが、今の絵とまったく違って、有元さんにそっくりな画風だった。自意識ばっかり強くて最高に落ち込んでいた時に、自分のだめな理由というのがふたつ見えてきたそうだ。「ひとつは、自分の絵が描けていないということ、もうひとつは金がないということ」だから、朝、ビルの掃除の仕事をすることにした。掃除の仕事をすれば暮らしていけるし、あとは一日中絵を描いていられるから。そして、つい4年前まで掃除の仕事は続けていたそうだ。彼女の絵と、絵を描いている姿がすべてなんだけど、インタビューの答え方も、自分の中心から出てくる想いに忠実に、ただ言葉を選んで語っているだけだ。よそからどう見えるかとか、周りから見て自分の立場は?みたいなことは、いっさい頭にないことになっている。MAYAさんは、よそと比べないから、まったく狂いがないと思う。→よそと比べない。ってほんとだいじだ。

  • 2015.5.30
    いい毎日だな。好きなように遊んで仕事して食べて寝て。いい仲間がたくさんいて素敵だと思う。飾っていない、潔い文章だ。

  • 再読 2015/04/13
    写真があり、天気を記入するようになりファンとしてはものすごく嬉しい。
    再読2016/09/23

  • 1巻よりこなれてきた感じ。
    読み手の俺が慣れてきたんかな?

    テンションのあげさげや、それにともなってご飯が丁寧だったり手を抜いてたり、日常の景色の見え方まで変わっていく描写が良い。

    人間って浮き沈みあるもんだから、その波にどう上手く付き合っていくかなんだよなぁ。高山さんは波に翻弄されつつ、その揺れとつき合っていこうとする感じが良いな。

    タバコと徹夜酒は止めた方が良いと思うけど、それが高山さんのリズムなら、しゃーないんだろうね。料理研究家と味覚の部分でちょっと損だとは思うけど

  • 高山さんの感性はやっぱり独特で、毎日の生活がとてもよきものに思える。相変わらず朝起きない感じとかキュートだ。

  • ごはんが好きな私が思わず惹かれた本。
    高山なおみさんはそれまでも、ほぼ日とかいろいろなところで目にしてて
    料理家というよりライフスタイルの人のイメージ。

    エッセイも料理の話がすべてに入っているけど
    高山さんの日記的な内容だった。

    自然体でゆっくり生きている人だな。

    ただはまるまではいかなかった。
    頭では好きなタイプだと判断しているけど
    はまらないのはなぜだろう。
    いつかはまるのかしら。

  • 読めば読むほど愛おしくなる高山さんの日々……!
    こんな風にさらけだせることが素晴らしいなとおもう。

    料理をして元気をもらうときと同じ感じがする。気負うことなくスルスルと身体の一部になっていく。

  • 素のままの高山なおみさんの姿がすごく素敵な、「日記」集。

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著者プロフィール

1958 年静岡県生まれ。料理家、文筆家。レストランのシェフを経て、料理家になる。におい、味わい、手ざわり、色、音、日々五感を開いて食材との対話を重ね、生み出されるシンプルで力強い料理は、作ること、食べることの楽しさを素直に思い出させてくれる。また、料理と同じく、からだの実感に裏打ちされた文章への評価も高い。著書は、経験や体験に裏打ちされた料理書や料理エッセイのみならず紀行記や日記、絵本など多数。

「2023年 『帰ってきた日々ごはん13』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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