森の案内人

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  • 岐阜新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877971687

感想・レビュー・書評

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  •  題名どおり、森を取り巻く人間や自然についての案内書である。
     最初の章では、人間の生活と森のかかわりが扱われており、改めて「人間は自然の一員である」ことを認識させられる。
     以下、第2章では「樹木」(アカマツ~リョウブの28種)から始まって、第3章では「生物」(アユ~ホンシュウジカの18種、魚、昆虫、鳥、獣)、第4章では「山の恵み」(アケビ~ムキタケの21種、山菜やキノコなど)に至るまで、森に生息する生物全般について多面的に詳述されている。生物学的な知見にとどまらず、古事記、日本書紀、万葉集、短歌、俳句などを参照し、歴史的・民俗学的な角度からも詳細な記述があり、日本人がいかに昔から森と深い関わりを持って生活してきたかを浮かび上がらせる。
     著者は「森」の奥深くまで分け入って、森が尽きることのない面白さを秘めているということを案内してくれる。中身のギッシリ詰まった好著である。

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著者プロフィール

岐阜県立森林文化アカデミー 森林総合教育センターmorinos所属  1959年岐阜県美濃市生まれ。日本大学農獣医学部時代にアメリカ合衆国の国立公園を15カ所訪問、東京農工大学を経て岐阜県職員。県では林木育種や組織培養研究業務を主に林業普及指導員としても従事し、同時に林業短期大学校講師を兼務。2000年から岐阜県立森林文化アカデミー設立準備室、その後財団職員や郡上市役所を経て、2011年から岐阜県立森林文化アカデミー教授、副学長を経て、2019年から同校に森林総合教育センターmorinosを設立させ森林総合教育課長として勤務。  樹木医、森林インストラクター、技術士(森林部門)、ISA Tree Worker、マスター樹護士アーボリスト、きのこアドバイザー、ネイチャーゲーム指導員、キャンプインストラクター、測量士、環境教育指導者、として岐阜を基点に多彩な活動を展開。

「2023年 『造林・育林実践技術ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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