罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦: 隔離から地域での自立支援へ

著者 :
  • 現代人文社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877985356

作品紹介・あらすじ

刑務所の中にビール工場!?罪を犯した人が社会貢献を通じて更生し自立する驚きのイタリア・モデルを紹介。

感想・レビュー・書評

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  • イタリアが完全な理想とは言えないが日本の矯正行政においても参考になることはあると思う。イタリアでは施設内処遇の時点で施設を開放的にすること、福祉施設への入所・通所を通じて社会とのつながりを途切れさせないような工夫がされていた。彼らは施設に収容されたとしてもいつかは社会に戻って生活を営んでいく。地域社会の理解を得つつ、自活する力を養うことによって結果的に再犯が減るということもあると思う。

  • 326.937-ハマ 300392974

  • 資料ID:21302198
    請求記号:326.937||H

  • イタリアでの、罪を犯した、障がい者や依存症を持つ人への対策を紹介した本。
    イタリアではバザーリア法という法律によって精神病院の解体が進み、精神障がい者のほとんどが地域で治療を受けながら生活していて「地域精神保健サービス」の「治療共同体」などが社会復帰までトータルの福祉的機能も有うしているとのこと。一方で精神障がい者に対しては責任能力の有無に拘らず社会に対する危険性という観点からの保安処分が存在し、あくまで本人に対する教育的措置として位置付けられ、刑罰のような強い人権制限にはあたらないと考えられているらしい。
    依存症については、公衆衛生が解決すべき問題として非犯罪化されており、「治療共同体」を中心に治療・処遇を行っているとのこと。
    ビール工場が中にあって受刑者が作業を行う刑務所もあるというのは、文化の違いというか…
    日本での社会内処遇も、いっぺんには変われないかもしれないけど、参考になるのはたしか。

  • 2013年85冊目

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著者プロフィール

龍谷大学法務研究科(法科大学院)教授1960年生まれ。著書に『犯罪統計入門』(日本評論社)、『刑務所の風景』(日本評論社)、『家族内殺人』(洋泉社新書y)『2円で刑務所、5億で執行猶予』 (光文社新書)、『犯罪不安社会』(光文社新書)、『実証的刑事政策論』(岩波書店)、『罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦』(現代人文社)、『発達障害と司法』(共著、現代人文社)など。

「2015年 『新・犯罪論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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