- Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878933639
感想・レビュー・書評
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自分とぴったり重なった
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現代の世でも十分通用するような描写。
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読み終わると、脚本・太宰治、撮影・佐内正史・・・と頭の中にクレジットが流れてきた。 映画を見たような錯覚。
佐内正史が映す、「女学生」からみた今の東京は、妙に「明るくて」、「薄い」。空っぽな、かんじが切ない。
太宰治の「女学生」は、主人公は実は「女」でも「若者」でもないことが、今読むと、よくわかる。
読みながら、中原淳一と、嶽本野ばらと、三輪明宏を思い出しました。
美意識の高い若者は、誰もが(女に限らず)「自分の分身かもしれない」と錯覚するのではないかしら?
それにしても、感性の鋭い人の心は、傷つきやすく、残酷で、移ろいやすい。その振れ幅の大きいこと!1ページの中で、泣きそうになったかと思うと、怒り出し、途中で幸福感を味わったりする。(比喩です)そして、その心の大振り子の動きから散射される、いやになるほど響く言葉!
そして、舞台装置がまたよいのですよ。昔の東京と、今の東京。
あえて、「THE 東京」の本棚に入れさせていただきました。
この本にでてくる場所めぐりもいいかな。 -
装丁に惹かれて読んでみた。太宰の書く女性は少女でも何だか艶っぽい。
でも思春期ってこんな感じだよなぁ。 -
自分で縫った下着に薔薇の刺繍をする女生徒の「私」は、可哀想でたまらない飼い犬のカアにわざと意地悪をしてみたり、人々がよいと思う娘になろう、母親を大事に生きていこうとする健気な娘でもある。
父を喪った孤独感と成長に伴う少女のこころの揺れを男性の太宰治が表現できたことに驚く。
このまま綿矢りさ(『蹴りたい背中』で最年少芥川賞)が書いた作品といっても通るほど、
瑞々しく繊細な感情表現は、70年も前に書かれたとは思えない!当時は衝撃だったのではないか?
最後の一文に「ハッ」とする。『走れメロス』を発表する前の作品。北村透谷賞受賞作。
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本書は2ページごとに写真だけのページをはさんで構成されている。
現代の二人の制服の少女が通学路で出会う都会の景色の中にたたずむ。趣のある写真です。 -
発売当時、本屋で一目ぼれ。
太宰×佐内。
佐内さんの写真目当てだったけど、太宰の文章にビックリした。
昔の人の文章で読みにくいし意味わかんない、ってイメージしかなかったけど、
読んだら全然そんなことなくって。
なんでこんなに女子の気持ちがわかるの?
しかも現代の女子にも全く違和感がないってすごい。
そして佐内さんの写真も現代なんだけど、
太宰の空気感にマッチしていて読んでて気持ちよかった。
こういうコラボはステキで大好き。
いろんなパターンが見てみたい。 -
写真も文章も好きで、単行本を持っていたけど買ってしまいました。
女であるあたしが読んでいても、恥ずかしくなるぐらいの文章たち
これを男性が書いたなんて、信じられない -
思春期。
もともと佐内氏の写真が好き。
佐内氏の写真がきっかけで読みました。
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女生徒の雰囲気がなかなか出ていた
横に長くて見づらいのが難点 -
佐内正史×太宰治
よくないわけがない。