新選組意外史 (八切意外史)

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著者 : 八切止夫
  • 作品社 (2002年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784878935107

新選組意外史 (八切意外史)の感想・レビュー・書評

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  • 2002.9.30.初、並、帯なし
    2012.11.26.津BF

  • (2004.03.04読了)(2004.02.11購入)
    本の題名から、資料を基に、通説に対する異を唱える、という体裁のものを期待していたのだが・・・。冒頭の「近藤勇」は、期待通りの内容だったが、それ以外は、小説仕立てになっていて、面白く読める。けど、複雑な気持ちだ。
    近藤勇は、流山で捕らえられ(明治元年4月4日)て、板橋の宿はずれ平尾一里塚で斬首され(4月25日)たところまでは、「燃えよ剣」で読んだが、その後、京の三条河原に運ばれ、さらし首にされた、という。
    近藤勇の道場の名前は、「試衛館」と一般に流布されているが、八切さんは、「試誠館」が正しいという。その根拠として、明治維新の後、近藤勇の道場跡地を所有していた升本酒店の土地台帳に「旧試誠館あと」と書いてあることをあげている。新撰組の旗印が、「誠」だったこととあわせてうなずけるところである。
    「芹沢鴨」は、小説仕立てになっており、女と寝るたびに歯車が狂ってゆく様が綴ってある。
    「土方歳三」「沖田総司」は、本人がほとんど出てこない。「土方歳三」の章は、ほとんど芹沢鴨の一派の話だ。
    その他、「山南敬助」「藤堂平助」「原田左之助」「伊東甲子太郎」「永倉新八」が取り上げられている。「もう一つの新選組血風録」という感じで読める。
    永倉新八は、生き延びて、「新撰組顛末記」(新人物往来社刊)を残している。池波正太郎の「幕末新選組」(文春文庫)も永倉新八を主人公にしている。

    新選組についての歴史的評価の転換点になった著書は、1928年(昭和3年)に相次いで発表された子母澤寛「新選組始末記」(中公文庫)、平尾道雄「新撰組史録」(新人物往来社)の2冊で、新撰組について書かれた小説類は、ほとんどこの2冊を基に書いているということです。
    八切止夫は、この2冊に幾つかの点で異を唱えているということです。1つは、近藤勇の、道場の名前である。他には、清河八郎が浪士組を組織して、幕府の金で、京都に上り、尊王攘夷を唱えたために、江戸に舞い戻る。その際、芹沢鴨の率いる水戸浪士組と近藤勇の食い詰め組が京都に残り、新撰組を作るのだが、このときの資金源は、水戸藩としている。したがって、この段階では、勤王派だった。長州藩が京都から追い出された時に、長州藩と縁の深かった水戸藩が、類が及ぶのを恐れ、新撰組との関係を切ってしまった。新たなスポンサーとしての会津藩の求めに応じて、芹沢一派を処分し、佐幕派に転じた。というのが、八切説である。

    著者 八切止夫(ヤギリトメオ)
    1914年 名古屋市生まれ。小説家。
    日本大学、明治大学で講師を務めた。
    1964年 「寸法武者」により第3回小説現代新人賞を受賞。
    1987年 死去

    ☆関連図書(既読)
    「新選組血風録」司馬遼太郎著、角川文庫、1969.08.30
    「燃えよ剣」司馬遼太郎著、文芸春秋、1998.09.20
    (「MARC」データベースより)amazon
    近藤勇、土方歳三、沖田総司、藤堂平助…。幕末の9烈士を描く八切幕末小説の最高傑作。1971年番町書房刊の再刊。

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