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- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878935923
作品紹介・あらすじ
補陀落は観世音菩薩の治める浄土。現世の災厄を逃れて、また衆生の救済を求めて帰らぬ旅に出た者達がいた。那智勝浦から中国舟山列島、さらに韓国・インドの古跡を訪ね、歴史に潜む民衆の悲嘆の夢を探る。
感想・レビュー・書評
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観音菩薩の西方浄土を補陀落と呼ぶ。
作者が補陀落についての研究や思うことを書き綴ったもので、難しい専門用語もなくさらっと読めた。
もともとこの本を読んでみようと思ったのは熊野関係を調べていて補陀落渡海のことを知ったからだった。
西方浄土を目指し小船に閉じ込められて(着物の袂には石をつめて)船出する補陀落渡海は今の時代から見ればただの自殺行為としか思えないが、どんな思いで浄土を目指したんだろうか。
信仰のために死ぬことを美化することもなく軽んじることもなく評価することは至難の業だ。
熊野に行った時も補陀洛山寺に行ったけれど、補陀落渡海をした僧たちの小さなお墓が並んでいたのを覚えている。
もちろん他にも韓国の寺院など補陀落について幅広く書いているので補陀落渡海のことに限らない内容になっている。
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