僕たちは編集しながら生きている

  • 61人登録
  • 3.58評価
    • (2)
    • (4)
    • (5)
    • (1)
    • (0)
  • 6レビュー
著者 : 後藤繁雄
  • 三交社 (2010年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879196224

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐藤雅彦
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

僕たちは編集しながら生きているの感想・レビュー・書評

  • たとえば、「おにぎり」を頭に思い浮かべてください。そして、描いてみてください。みんな、三角形を描きますよね。でも、「おにぎり」って何からできているかというと、「ご飯」からできているわけだから、食べてしまった、お腹に入ったら「おにぎり」も「ご飯」も同じものですね。ただギュッと圧縮してカタチを変えるだけで「おにぎり」に変わる。
    つまり編集というものは「おにぎり」のカタチのようなものであって、ある種の力をかけて圧縮して、何か新たな魅力をそこに生み出すということ。そこで、情報の次元を上げるということです。そのためには、コトバやヴィジュアルの技術に精通していなければなりません。p72

    【メモ】
    編集とは「触媒」であり、インプットとアウトプットをつなぐ、いわば「ミドルプット」のプロフェッショナルなのではないか。

  • 編集という作業は雑誌やWEBデザインだけでなく、我々の生活上においても自然と行っている行為だと説いている本。自分にとっては新鮮だった。

  • 自分のやりたいというエネルギーをできることに変えていくこと。自分のことをイメージすることが大切。
    編集者にとって一番つまらないのは小さな自分にこだわった価値にしがみつき、世界を狭くしてしまうこと。

  • 本書は、編集者・後藤繁雄氏が、自ら主宰する編集学校「スーパースクール」での講義内容をとりまとめたものです。

    スーパースクールは、ワークショップ形式で「編集術」を学ぶ学校です。もっとも、ここで言う「編集」は、本や雑誌をつくることに限りません。特定の仕事のためのスキルというよりも、世界の見方や思考のフォーマット、価値を生むための方法論といった、人が人として生きるためのベーシックな「術」としての編集が問題にされます。そして、単に出版物を編集することを超え、自分の仕事や生活、つまり、人生そのものを編集するための編集術を発明することが目指されのです。

    「編集というのは、未知なる自分の人生を開いてゆく作業である」そう述べる著者にとって、未知の他者や自分と出会い、その中に隠された創造性や可能性を開き、カタチにしていくことはとてもワクワクすること。ですから、その編集の過程自体が「幸福の秘密」と関係してきます。つまり、著者にとって、編集とは幸福に生きるための方法論でもあるわけです。

    確かに、周りを見渡してみても、幸せな人生を過ごしているように見える人達に共通しているのは、未知なるものを積極的におもしろがれることだと気付かされます。おもしろがるということは、言い換えれば、その対象に、最大限の興味と好意と敬意を感じているということで、そういう人には、きっと世界のほうから微笑みを返してくれるのでしょう。おもしろがってくれる人にだけ世界は秘密の扉を開け、その魅力をそっと教えてくれるのだと思います。

    吃音だったというのが信じられないほど多くの人にインタビューをし、スーパースクールを通じて大勢の若者と恊働してきた著者は、「抽象的な『未来』などというものはなくて、すべて具体的な『人』の『可能性』の中に、未来は詰まっているのだ」との信念を持つに至ります。結局、具体的な人の可能性の中に未来を見る態度こそが「幸福の秘密」を開く鍵なのでしょう。

    世界はおもしろさに満ちている。仕事も生活も、そして、人生も、僕らの編み方次第で、いくらでもおもしろくすることができる。そういう大切なことに気付かせてくれる一冊です。是非、読んでみてください。

    =====================================================

    ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

    =====================================================

    自分の「やりたい」というエネルギーを「できること」に変えていくこと。それは編集という術の重要なポイントだと思います。「編集」とは、もちろん本や雑誌をつくったり、情報を整理したり、という「技術」だけれど、それ以前に、自分をラッキーにしてくれる「技術」だと思った方がいいんですね。

    編集とは、日々を生きていく「技術」、「術」なんです。毎日、丁寧に外からやってくるものと付き合ったり、相手のしゃべる言葉の中にかくれているものに触ったり、一日の中の、ひとつの微発見をきちんと重ねてゆくことで、初めて世界はおもしろさに満ちていることを知ったり、同時に、魅力的なアイデアを得たり、まわりを説得できる素晴らしい企画が生まれてくるのだと思う。

    編集というのは、極論すれば、自由の方法です。フリースタイルなんだと強く思います。僕が、編集は人生を幸福に過ごすための秘密とリンクしていると言ったのは、そういう意味なんですね。

    編集者の仕事というのは、その人の才能を見つけることです。基本的には、否定しない。素晴らしい才能は、いつも初々しい、若葉みたいなものです。

    植田(正治)さんというのは、世界の中にあるおもしろさ、それは小さなモノやカタチなのですが、それを... 続きを読む

  • 後藤繁雄氏主催の「スーパースクール」での講義の様子を増補編纂した一冊。

    ”編集”という行為は何か、そこから生まれる価値は何か、そして我々の今後はどのような今後か、みたいな、普遍的なテーマに寄りから引きから挑んだすげー面白い一冊。「編集とは、ごはんをおにぎりにするようなこと」つまりまったく新しいものを創出するのではなく、既存のものをある新しい価値を提供できるように組み合わせ整えること。これが一番分かりやすかった。
    ドッグイヤーの雨あられ。最初から最後まで大事なのは、「価値」をどう作るかですよね。

全6件中 1 - 6件を表示

僕たちは編集しながら生きているを本棚に「読みたい」で登録しているひと

僕たちは編集しながら生きているを本棚に「積読」で登録しているひと

僕たちは編集しながら生きているの作品紹介

この時代をサヴァイヴァルするための、「生活編集術」と「編集生活術」。編集者・後藤繁雄が主宰するワークショップ「スーパースクール」の講義を完全収録。

ツイートする