メダリオン (東欧の想像力)

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制作 : 加藤 有子 
  • 松籟社 (2016年1月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879843418

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メダリオン (東欧の想像力)の感想・レビュー・書評

  • 寒さは耐え難かった。道すがら、そして工場の機械の脇で、より弱いものはみな死んでゆきました。彼らはしたいを地下牢に積み重ねました。そしてこの同じ地下牢に、本当に些細な違反のために人々を閉じ込めていたのです。食べることも許さず、身を覆うことも許さず、一晩中、裸の地面の上にです。ようやく朝に点呼に呼び戻しました。が、点呼のあとは再び地下牢へ、食べ物なしです。彼女たちに食べ物をやることも禁じられていて、点呼の際も誰もパンを分けないように、一人一人はなされて立たされました。女SSたちはこのことにとても神経をとがらせていました。それでも何か食べていました。一度、一人が口を動かしたことがありました。そして人の爪には血がついていました。あそこでの懲罰は凄まじいものでした。あそこで彼女たちは夜にあの死体を食べていたのです。

  • その時ポーランドにいた普通の人たち。
    迫害した人も迫害された人も、死んだ人も生き残った人もいる。
    この本では聞き手の存在はほとんど感じられない。ただ、起こったことを語る人がいるだけ。そこから立ち上がる現実のおそろしさ。
    「人間が人間にこの運命を用意した。」巻頭のこの言葉にすべてが語られている。
    ノンフィクションではない、確かに文学である短編集。

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メダリオン (東欧の想像力)の作品紹介

ポーランドにおけるナチス犯罪調査委員会に参加した著者が、その時の経験、および戦時下での自らの体験を踏まえて著した短編集。「縁取られた円形の肖像」をさす「メダリオン」という言葉を題に掲げ、第二次大戦中のポーランドにおける、平凡な市民たちの肖像をとらえる。ユダヤ系も含むポーランド市民たちの、ナチス・ドイツ占領下にくぐりぬけた経験をめぐる証言文学。「ホロコースト」という言語を絶する現実を前にして、それでも言葉で捉え、表現しようとした最初期の試みにして、最良の成果の一つ。

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