見世物小屋の文化誌

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  • 新宿書房 (1999年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880082585

見世物小屋の文化誌の感想・レビュー・書評

  • 【あとがき】によると本書は、1998年5月14・15日に行われた、
    第2回オール早稲田文化週間参加企画『見世物小屋の文化誌』
    のシンポジウムの報告書として企画され、それぞれの研究家の方々に寄稿して頂いて成立したもののようです。
     つまり、専門家の研究発表を集めた“専門書・学術書”なわけです。
     確かに、細かい字がびっしり詰まった読み応えある専門書です。
     しかしその内容は「見世物芸と障害者」「見世物と歌舞伎・浄瑠璃」「中国の見世物世界」「印度の見世物芸・大道芸」「世界のフリークショー」などなど、じっくり読めば世界が広がる内容です。
     見世物の絵がなぜか皆似たようなタッチなわけは、描く方がほとんど二人しかいなかったからという。
     この埋もれた二人の絵師を調査したレポートは味わいがあります。
     カルロス山崎氏がコツコツ見せ物関係の看板を集められたおかげで、埋もれた文化史を記録することができたという、コレクター冥利に尽きますね。
    「~と考へる」「~ものであらう」などという表記の格調高い論文が収録されていると思ったら、それもそのはずで、戦前の著名な論文を再録したものだという。
     また、貴重な記録映画
    『見世物小屋~旅の芸人・人間ポンプ一座』(1997年/カラー/119分)
      監督:北村皆雄 
      制作:ヴィジュアル フォークロア
        http://www.vfo.co.jp/theater_document.html#02
    が採録されているのが嬉しい。
     この映画の最後に人間ポンプ・安田里美さんが言います。
        
    「この仮設興行というものは、自然消滅でもってだんだんこれなくなっていくんじゃないかと思うよ。だってあれだもん、後継者がいないでしょう」
         
     また、収録されたシンポジウムで、安田春子さんも、今は障害者や子どもを使えないので縮小再生産状態だというような意味のことを言っておられます。
     障害者福祉や児童福祉が進んだのはいいことですが、個人主義が普及したことも見世物の消滅に関係するのではないでしょうか。
     確かに今は、子どものうちに親方に引き取られ、どやされながら芸を磨いていくような時代ではありません。
     私は大道芸が好きで、イベントに大道芸が来ると知るとよく見に行きます。そういった大道芸人達は、純粋に芸が好きだから個人の責任で自分で芸を磨いてやっているのでしょう。
     とすると、見世物は大道芸という形で継承されていると考えて良いのでしょうか。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20161105/p1

  • 日本の大衆エンターティメントの元祖は見世物小屋にあると思うのです。
    よく「身体障害者を見世物にしていてカワイソウ」などと的外れな事を言う人がいますが、見世物小屋とは身障を見世物にしているのではなく、あくまで芸を見せるものです。観客は身障ではなく蛇女や蟹男を見に行ったのです。

  • ある意味マーケティング本。
    PRの仕方。人材。運営。


    (少女椿から)

  • 素晴らしい御本だ

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見世物小屋の文化誌の作品紹介

見世物とは、はたしてどんなものであったか。いついつまでものお話のタネ、のちのちの語りぐさ。

見世物小屋の文化誌はこんな本です

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